理想の経営を目指すためには余裕を持った資金が必要である。さらには、会社を育てていくために、本業とは別にもう一つの定期的な収入源があれば、少なくとも生活していく分には安心だろう。「真面目で一生懸命頑張っている経営者」こそ不動産投資の恩恵は十分に受けられる――自身も投資家である曽我 ゆみこ氏はそう語る。経営者に特化した初心者のための不動産投資のポイントをわかりやすく解説する。本連載は、曽我氏の著書『経営者のための初めての不動産投資戦略』(プレジデント社)から一部を抜粋した原稿です。

修繕や部屋の状態はマメに記録し、買い手にアピール

曽我ゆみこ著『経営者ための初めての不動産投資戦略』(プレジデント社)
曽我ゆみこ著『経営者ための初めての不動産投資戦略』(プレジデント社)

そのほか、不動産販売会社にアピールできるものもあります。伝えるといいのは、直近の修繕履歴です。せっかくお金をかけて修繕したものですから、何月何日に◯◯をしている、ということは明確に伝えるべきです。それから、いつでも不動産販売会社に渡せるよう、写真も撮っておくといいでしょう。

 

たとえば満室経営だった場合、居住者がいるため内覧にはひと手間かかります。ですから、部屋の写真などはあらかじめ撮っておき、ストックしておくといいと思います。

 

また、ダメ元で仲介手数料を値切るのもありです。実際、私は3%の仲介手数料を2%に値切ったこともあります。ただ不動産販売会社は敵にまわしてもいいことはありませんので、相手を見て判断してください。

 

たとえば、懇意にしている不動産販売会社で、いろいろな融通を利かせてくれているのだったら、なるべく仲介手数料は最大に払うほうがいいでしょう。その後の付き合いに支障が出ないようにするためにです。

 

逆に大手の不動産販売会社で、そこまで人間関係が深くない場合には、短期的な利益を優先して、値切るという選択肢も出てきます。

最後に ~不動産投資を始める経営者へメッセージ~

経営者は孤独です。

 

皆さんはどのようなときでも、すべてに責任を持ち、全力で頑張ってらっしゃったことと思います。

 

私はこれまで、働きすぎで体を壊した経営者を何人も見てきました。経営は楽しくもありますが、何年たっても終わりのない闘いでもあります。あなたがもし、病に倒れたとしても、次の日はやってきます。あなたに万一のことがあった場合には、あなたの会社を守れるのは、あなたしかいないのです。

 

何かあった時に、大切な家族を守るためにも、また、あなたがストレスなく経営に全力を注げるようになるためにも、ぜひ、もうひとつの収入の柱としての不動産投資をお勧めします。

 

 

 

曽我 ゆみこ

化粧品会社経営

投資家

 

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経営者のための初めての不動産投資戦略

経営者のための初めての不動産投資戦略

曽我 ゆみこ

プレジデント社

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