理想の経営を目指すためには余裕を持った資金が必要である。さらには、会社を育てていくために、本業とは別にもう一つの定期的な収入源があれば、少なくとも生活していく分には安心だろう。「真面目で一生懸命頑張っている経営者」こそ不動産投資の恩恵は十分に受けられる――自身も投資家である曽我ゆみこ氏はそう語る。経営者に特化した初心者のための不動産投資のポイントをわかりやすく解説する。本連載は、曽我氏の著書『経営者のための初めての不動産投資戦略』(プレジデント社)から一部を抜粋した原稿です。

節税は「手段」であって「目的」ではない

曽我ゆみこ著『経営者ための初めての不動産投資戦略』(プレジデント社)
曽我ゆみこ著『経営者ための初めての不動産投資戦略』(プレジデント社)

ここまで、お金にまつわる話、すなわち経費や税金といったことに関する事柄を説明してきましたが、これらは利益をあげるための手段であって、目的ではありません。

 

すなわち節税が目的の不動産投資になってしまっては、いけないということです。気をつけなければならない、不動産販売会社は金融機関の担当者のなかには、「節税対策になりますから」と囁いてくる人がいることです。そういう甘い言葉で、キャッシュフローがマイナスの物件すら勧めてくる人もいます。

 

それこそ本当にお金が余って困っているというような人ならば、それでもいいのかもしれませんが、本連載はそういった方を対象としていません。

 

また、経費を使うために建物のメンテナンスをするという人もいるでしょう。本当に必要ならばやるべきですが、今はお金があるからという理由ではなく、費用対効果を考えて行いましょう。

 

たとえば部屋のグレードを上げることで、かけたお金以上に家賃が上がるのだったらいいのですが、そうでなければ最小限のことをしておけばいいのです。最小限とは、不潔にしないとか、壊れていないとかそういうレベルの話です。

 

やはり、ある程度余裕を持った資金繰りをしておかないと、突発的な支出に対応できなくなる可能性もあります。無駄な支出は避けなければ、長い目で見た不動産経営はうまくいきません。

 

 

 

曽我 ゆみこ

化粧品会社経営

投資家

 

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