職場で、家庭で、街で……。あなたのまわりになぜかいつもイライラしている人はいませんか? また、あなた自身も気分や体調、ストレスにより怒りが抑えられないという場面もきっとあるはず。「一般社団法人日本アンガーマネジメント協会代表理事」を務める安藤 俊介氏が現代人のイライラに対処するテクニックを紹介します。本連載は、安藤氏の著書『あなたのまわりの怒っている人図鑑』(飛鳥新社)から一部を抜粋した原稿です。

 

ふーん、ラクができていいね

 

特徴:ストレートに文句を言う勇気がない。対人関係が苦手。皮肉=知性と思っているフシがあり、優越感を持っている。

 

Why? なぜ怒る:不満はあるが、相手と正面からぶつかるのは避けたい。あえて回りくど い言い方をして相手に察してもらうことで、不満を伝えようとする。

直接言う勇気がないから遠回しにイヤなことを言う

安藤俊介著『あなたのまわりの怒っている人図鑑 』(飛鳥新書)
安藤俊介著『あなたのまわりの怒っている人図鑑 』(飛鳥新書)

「皮肉」とは、遠回しに相手を非難すること。気に入らないことがあるなら相手に直接言えばいいのに、あえて回りくどい言い方をして不満を表明します。直接攻撃しているわけではないので、言われた側も反撃しづらく、ストレートに言われるよりも不快に感じる場合もあります。

 

言う側からすれば、相手とぶつかる危険を回避しつつ不満を伝えられるので、気づかないうちにどんどん辛辣(しんらつ)な方向にエスカレートしがちに。結果、直接文句を言う以上に相手の心象を傷つけて大きなトラブルに発展する場合もあります。

 

また、こういう皮肉屋さんは「皮肉はエスプリの効いた知的な言葉遊び」と思っているフシがあり、そういう言い回し(皮肉)ができる自分は知的で頭がいいとうぬぼれていたりします。

 

本当に知性に富んだ高度な“ジョーク”に昇華されているのなら、言われたほうも「うまいこと言われたな」と苦笑する程度ですみますが、実際は単なる嫌味になっていることが多く、 周囲からはとっつきにくくて嫌な人と敬遠されることになります。

 

皮肉は上手に言えれば知的な話法ですが、そのレベルに達していない人は、アサーティブな言い方で、「私は○○が不満だ」「こうしてほしい」と、上手に気持ちを伝え、リクエストを述べる方法を学ぶほうが得策です。

 

 

 

安藤 俊介

一般社団法人日本アンガーマネジメント協会代表理事

あなたのまわりの怒っている人図鑑

あなたのまわりの怒っている人図鑑

安藤 俊介

飛鳥新社

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