増え続けるマンションの「空き室」。それでもマンションの新設着工戸数の勢いは止まらない。こうした「マンション余り」が問題となるなか、建て替えもできず耐震対策の進まない古いマンションが危険視されている。命の危険の可能性もある空き室だらけのマンションを放置しておけば、行きつく先はスラム化である。今こそ立地や設備のイーズを正しく踏まえた価値のあるマンションを建て、危険な古いマンションに関しては、政府主導で対策をたてていくべきだ。*本記事は、一級建築士である熊澤茂樹氏、安井秀夫氏の共著『これからのマンションに必要な50の条件』(幻冬舎MC)から抜粋、再編集したものです。

●建て替え

 

人間も中高年になると、体のあちこちにガタがきてケアが必要になるものです。マンションの場合も、築30年を超えるあたりから修繕の機会が増えてきます。分譲でも賃貸でも、修繕計画は以下のような点をよく考えて、長期的な展望を持つことが必要です。

 

○そもそも現在の耐震基準を満たしているか

○耐震診断を受けたか、また不備があれば耐震工事を行うか

○今後建物がどの程度老朽化すれば建て替えるか

○いつ頃大規模修繕を行うことができるのか

○分譲であれば積立金は準備できているのか

 

修繕、あるいは建て替えを行わなければいけない状況に追い込まれてから考え始めるのでは遅いです。人が安心して生活を送るために準備が必要なように、心しておくべきことはすみやかに決め、ずるずると後回しにしないことが肝心です。

 

●解体まで

 

より良い余生を考える「終活」という言葉があるように、マンションも安らかな最期を迎え、関わる人に迷惑をかけることのないように準備をしておくことが必要です。

 

マンションにも「解体」という終わりがあるが…? (写真はイメージです/PIXTA)
マンションにも「解体」という終わりがあるが…?
(写真はイメージです/PIXTA)

 

それなりに築年数の経過したマンションでは住人も高齢の場合が多くなります。その場合、退去もしくは相続となりますが、なかなか新しい入居者が見つからないことも少なくありません。

 

適切なケアで良い状態を維持し、なるべく寿命を長く維持することが大切です。

空き室だらけでも「新設着工戸数」の勢いは止まらない

昨今問題視されているのは、ストックの数ばかりがどんどん増えていることです。ストックとは既存の中古マンションと、完成しているにもかかわらず入居者が見つからない空き住戸(空き室)です。

本連載は、2018年2月28日刊行の書籍『これからのマンションに必要な50の条件』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

これからのマンションに必要な50の条件

これからのマンションに必要な50の条件

熊澤 茂樹,安井 秀夫

幻冬舎メディアコンサルティング

供給過多により空室リスク・管理不全を回避せよ! マンションの資産価値を高め、数十年先も安定収入を生み出すために知っておくべき50の条件 2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、都心部を中心にマンシ…

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