白内障手術後の生活…食事や入浴の制限は?運転はいつから?

白内障手術は日帰りで受けることができる、非常にスピーディな治療です。とはいえ、手術をすればしばらくは日常生活に支障が出るのでは…と懸念する方もいるでしょう。手術後、「元通りの生活」はいつから可能なのでしょうか。年間1500件の白内障手術を手掛けるスゴ腕ドクター佐藤香氏が解説する本連載。今回のテーマは「白内障手術の生活」です。※本記事は、アイケアクリニック院長の佐藤香氏の語り下ろしによるものです。

白内障手術、いつから「元通りの生活」を送れる?

白内障は70代になればほぼ100%の確率で発症するといわれている病気ですが、今では安全かつ精度の高い手術法が確立され、日帰りで受けることが可能です。とはいえ、食事や入浴、運動など、いつから元通りの生活を送ってよいのか、とても気になるのではないのでしょうか? 比較的すぐに日常生活に戻れるのですが、少しだけ制限がかかるところもあるんです。

 

 

そこで、本記事では白内障手術後の生活についてお話ししたいと思います。手術を受けるかどうか悩んでいる方や、いつ受けるかというタイミングで悩んでいる方の参考になれば幸いです。

洗顔、洗髪、入浴…「目に水が入らない」工夫が重要

患者さんからよく聞かれる質問をもとにご説明しましょう。一番よく聞かれるのは、洗顔や洗髪といった入浴についてです。

 

毎日の習慣なので、はやり気になるところですよね。辛いと思いますが、これは4日ほど我慢していただく必要があります。手術後、目の中に水が入ったりこすったりすると、感染症を引き起こしてしまうことがあるからです。

 

顔を洗う場合は、直接ゴシゴシとこすることのないよう、目の周りを避けて拭きましょう。また髪を洗う場合でも、美容室で洗ってもらう場合はOKです。身体を洗うにしても、顔に水がかからないよう首から下だけシャワーを浴びるというのも可能です。我慢といっても短い期間ですので、うまく工夫して乗り切っていただければと思います。

食事制限は一切なし!ただし、飲酒は4日ほど我慢

次によく聞かれるのは、食事や飲酒についてです。非常に質問が多いのですが、食事に関しては、手術前も後も普段通りのメニューでよく、特別な制限はありません。手術当日ももちろんご飯を食べてから来ていただき、手術が終わって帰宅してからも、いつものように食べてください。


ただ、飲酒に関しては、やはりこちらも4日ほど控えていただく必要があります。白内障手術の傷口は非常に小さいため、ほとんど出血を伴わない治療です。しかし飲酒をすると血流がよくなるため、出血を引き起こすことがあるからです。

 

また、酔った結果うっかり目をゴシゴシとこすってしまったり、手術後に必要な目薬を忘れてしまう事態も考えられます。短期間の制限ですから、どうか控えてくださいね。

運転は翌日から可能だが、再開する時期は人それぞれ

次は、いつから運転をしてよいのかという質問ですね。手術当日は控えていただければと思います。なぜかというと、手術当日は眼帯を視界が狭まってることや、麻酔の効果で瞳孔が開いているうえ、目の中に軟膏のお薬を入れていますから、視界がぼやけている可能性があるためです。

 

翌日に来院していただき、視力検査と診察を行います。そこで運転が可能な程度までに視力が回復したかどうかをしっかりチェックし、問題がなければ大丈夫ということになります。

 

ただし、視力がよくなったぶん、それまでとはかなり見え方が変わっている点には注意が必要です。新しくなった視界に慣れるまで時間がかかる方もいらっしゃいます。不安な方は無理をせず、慣れるまで運転を控えていただくほうがよいでしょう。ご自分で「もう大丈夫!」と自信を持てるようになったタイミングで再開することをおすすめします。

散歩は翌日から可能だが、「汗」には要注意

次に聞かれやすいのは運動についてです。最近はランニングやジムでの筋トレ、スイミングなど、毎日積極的に行っている方が多い印象です。健康維持のためには確かに大切ですが。手術後は、目のために少々控えていただければと思います。運動の加減について、細かくご説明しましょう。

 

まず散歩程度であれば、翌日から再開しても問題ありません。ただし、「汗」には注意が必要です。夏の暑い時期では、ちょっとした散歩でも発汗してしまいますよね。その際、汗が目の中に入ったり、それをゴシゴシとこすったりする行為は大変危険です。汗をかくようでしたら、小まめに拭くなど、とにかく目に入らないような工夫が必要です。

 

 

散歩ときたら、ランニングも気になるところでしょう。こちらは2、3週間ほどは控えていただければと思います。

スイミング、筋トレは1ヵ月程度我慢

次はスイミングについてです。こちらは目の中に水が入る可能性が高いため、1ヵ月程度は控えて頂ければと思います。また、再開する場合にはなるべくゴーグルを装着することで、より安全に行うことが可能です。念には念をいれるほうがよいでしょう。

 

スイミングと同様に、筋トレに関しても、1ヵ月ほどは控えていただければと思います。筋トレを行う際、重いものをぐっと持ち上げると、傷口にも負荷がかかってしまいます。持ち上げた際の刺激は、傷口が開く、出血をきたすなどの要因になりますので、注意が必要です。やはり、術後1ヵ月程度は控えることが大切です。

 

以上のように、手術後の状態を良好なままキープするには、様々な制限が必要です。とはいえ、その後の長い未来を考えると、我慢する期間ほんの一時です。制限期間中は大変かもしれませんが、工夫しながら安全に過ごしていただければ幸いです。

 

【動画/白内障手術後、生活上の注意点は? 執刀実績年間1,500件の眼科医が解説】

 

佐藤 香

アイケアクリニック 院長

アイケアクリニック銀座院 院長

 

アイケアクリニック 院長
アイケアクリニック銀座院 院長 

集中力を要する緻密な作業を得意とし、特に最先端の白内障レーザー手術において抜群の治療実績を誇る。そのほか、網膜硝子体や緑内障の手術も担当。
まぶたの手術やボトックス注射など、眼科医としての視点を活かした目周りの美容にも注力。また、校医を務めるなど、地元住民のかかりつけ医として地域医療にも貢献している。
日々のちょっとした悩み相談から高度な治療まで、総合的な目のケアー「トータルアイケア」の提供を目指す。
現在、注目の眼科女医として、テレビやラジオ、新聞、雑誌などさまざまなメディアに取り上げられている。

http://cataract.eye-care-clinic.jp/

著者紹介

連載「目の病気予防」から「目の美容」まで!スゴ腕ドクターが徹底解説

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