「ベテラン医師=安心」の危険な先入観が生んだ、コワい誤診

近年、平均寿命の伸びに伴い、世間の健康意識が高まっています。だれしも、受けるなら「よりよい医療」を求めるもの。その指標となりやすいのは、「設備が整った施設」や「腕のいい医師」でしょう。定期的に受診するとなれば、特に後者が重要です。信頼できる、腕のいい医師の条件は何でしょうか? 思い浮かぶものは人それぞれですが、「若手」より「老練」を選ぶ人が圧倒的に多い実情があります。しかし、それは本当に正しい選択なのでしょうか。※本記事は、アイケアクリニック院長、眼科医の佐藤香氏の著書『目は若返る』より一部を抜粋・再編集したものです。

定期検査でも見逃され続けた、「単なる疲れ目」の正体

【事例】加齢黄斑変性が発見されず、知らないうちに悪化していた

 

主婦の和子さん(65歳)は、10年前に亡くなった母親が、晩年、寝たきりになった姿を見ていたことから、「私は絶対にああはならない」と、固く心に決めていました。

 

毎日つまらなそうな顔で、「こんなことになるなんて…早く天国のお父さんのところに行きたい」というのが口癖です。

 

そんな母親を気の毒だとは思うものの、同居していた和子さん自身の肩にのしかかってくる介護の負担はかなりのものだったので、同時に「もっと自分の健康に気をつけて、元気な老後を送ってくれればよかったのに」と恨みがましい思いも抱いていました。

 

母親を反面教師とした和子さんは、将来寝たきりになることのないよう、スポーツジムに定期的に通い、汗水を流して筋肉トレーニングに励んだり、機会を見つけてはハイキングに行ったりして足腰を鍛え続け、毎年の健康診断も欠かさず受けてきました。

 

視力があまりよくないので、親の代からのかかりつけの眼科で、定期的に視力検査や目の異常がないか、見てもらうようにもしていたのです。

 

ところがそんな和子さんに、思わぬ事態が起こってきました。暗いところでものが見づらくなってきたのです。

 

かかりつけの眼科に行ったところ、和子さんと同年輩の医師に「年齢からくる疲れ目ですね」と言われ、目薬を処方されました。ベテランの医師の言葉に、和子さんはほっとしました。

 

しかし、その目薬を使っても一向によくならないばかりか、日を追うごとに見たいところがぼやけて見づらくなっていったのです。

 

そこで、最近開業した眼科へ行ってみました。大学を卒業して10年も経っていそうもない医師に、最初は「こんなに若い先生で大丈夫かしら?」と一抹の不安を感じました。

 

ところが、話がわかりやすく丁寧で、かかりつけの眼科では見たこともないような機械で検査をしてくれたのです。その結果、「加齢黄斑変性」という病気になっていたことがわかりました。

 

幸い、まだそれほど悪化しておらず、薬で治せるという医師の言葉にほっとすると同時に、「どうして定期的に眼科に通っていたのに、病気を見つけてもらえなかったのかしら。私がベテランで信頼できると信じていた先生は何だったの?」と思うと、なんだかモヤモヤする和子さんなのでした。

 

かかりつけのベテラン医師は「単なる疲れ目」といいたが…(※写真はイメージです/PIXTA)
かかりつけのベテラン医師は「単なる疲れ目」といったが…
(※写真はイメージです/PIXTA)

アイケアクリニック 院長
アイケアクリニック銀座院 院長 

集中力を要する緻密な作業を得意とし、特に最先端の白内障レーザー手術において抜群の治療実績を誇る。そのほか、網膜硝子体や緑内障の手術も担当。
まぶたの手術やボトックス注射など、眼科医としての視点を活かした目周りの美容にも注力。また、校医を務めるなど、地元住民のかかりつけ医として地域医療にも貢献している。
日々のちょっとした悩み相談から高度な治療まで、総合的な目のケアー「トータルアイケア」の提供を目指す。
現在、注目の眼科女医として、テレビやラジオ、新聞、雑誌などさまざまなメディアに取り上げられている。

http://cataract.eye-care-clinic.jp/

著者紹介

連載幻冬舎ゴールドオンライン人気記事ピックアップ

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧