「親子関係」を崩壊させてしまわないために
否定的な言葉で他人に何かをいわれると、だれでも不愉快な気持ちになります。自分がとがめられて、否定されているように感じるからです。親子の場合は、「自分はあまり大切にされていないのではないか? 愛されていないのかも?」という疑いが出てきます。
すると、さらに反発する気持ちが高まり、わざと反対のことをしたくなります。
これが親子関係の崩壊につながっていきます。

(写真はイメージです/PIXTA)
ほとんどの親は自分の言葉に無自覚で、毎日わが子に否定的な言葉をぶつけてとがめています。これは非常にまずいことです。なぜなら、親子関係も含め、すべての人間関係は言葉によって決まるからです。
ですから、否定的にとがめる言葉が出そうになったとき、それをそのまま口にするのではなくいい換えることが大事です。
このような否定的な口癖を直すには、日ごろから心がけていることが大事です。いくつかいい換えの実例を紹介したいと思います。
一番いいのは、「AするとBといういいことがある」というように、明るい結果がイメージできるいい方です。
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「靴箱に入れると玄関がすっきりするね」
「今から用意しておかないと、明日の朝、間に合わないよ」
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「今から用意しておけば、明日の朝は余裕だね」
「どんどん宿題やらなきゃ遊ぶ時間がなくなるよ」
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「先に宿題をやっておくと後でたっぷり遊べるよ」
このようにいわれれば、子どもは気持ちが明るくなってやる気になります。日ごろからこのような言い方に心がけていると、ものの見方そのものが肯定的プラス思考になっていきます。
さらに親の言葉は子どもにうつりますので、親が関西弁なら子どもも関西弁になります。同じように親が否定語弁なら子どもも否定語弁になり、親が肯定語弁なら子どもも肯定語弁になります。
ですから、親の言葉を変える努力は待ったなしでお願いします。
子どもの能力を決める要因とは?
社会学者のサラ・マクラナハンによれば、どんな家庭に生まれるかによって子どもは「運命の分かれ道」に直面するそうです。