近年、「副業」が世間の高い関心を集めている。不景気で実収入の減少に加え、増税も後押しし、ますます家計を圧迫する現状が続く。自身も多数の副業を手掛ける俣野成敏氏が、将来に不安を感じるすべてのサラリーマンに「副業」のメソッドを紹介する。本連載は俣野成敏著『サラリーマンを「副業」にしよう』(プレジデント社)から一部を抜粋した原稿です。

「サービス内容」と「価格」を明確にする

最後に、3つ目の「メニュー表をつくる」についてですが、メニューとはこの場合、サービス内容をランク分けして、いくつか用意することを言います。メニューのつくり方は、最初に、コアとなるスタンダード商品をつくります。これが一番売りたいものであり、戦略商品とも言います。

 

次に、このスタンダードを軸に、アップセル、ダウンセルを考えます。アップセルというのは、手間をかける代わりに、高単価を狙うサービスのこと。対するダウンセルというのは、安くする代わりに、一度の手間で量産できるようなサービスのことを言います。

 

事例としては、たとえばスポーツジムのスタンダードが一般会員、ダウンセルは時間制限などのあるデイ会員、アップセルはプライベートレッスン、という感じです。他には、クレジットカード会社の例だと、スタンダードは普通のクレジットカード、ダウンセルが学生カード、アップセルは年会費が数万〜数十万円するプラチナカードやブラックカード、といったサービスが用意されています。

 

個人事業主の場合、「限られた時間をどこに投入するか?」が売上を大きく左右します。なんとなく、顧客に言われて場当たり的な対応をするのではなく、サービス内容と価格を明確にしたメニュー表があるに越したことはありません。京セラやauの創業者である稲盛和夫氏は「値決めは経営」と言い切っています。

 

この 3つを作成すべきタイミングは、「副業を始める」と決めた段階です。3つに共通することは、すべて代金を頂戴するための準備ということ。サラリーマンが「副業を始める際の意識改革」という面から考えても、ここから始めることには大きな意味があります。

 

 

俣野 成敏

ビジネス書著者

投資家

ビジネスオーナー

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    俣野 成敏

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