微妙なニュアンスも漏れなく伝わる! 便利なこだわり文句11選

日本語には、「損する言葉」と「得する言葉」の2種類がある。前者は幼稚で相手の配慮が不足しているイメージ、後者が知性や教養が溢れるイメージだ。「得する言葉」を使うことで、コミュニケーションが円滑になり、仕事や人生にも好影響と著者は語る。言葉遣いを変えるだけで好印象を与える「語彙」の数々を徹底解説。本連載は安田正著『超一流 できる大人の語彙力』(プレジデント社)から一部を抜粋した原稿です。

 

 

(7)【さぞかし】
意味:きっと〜だろう。どんなにか〜だろう

 

 さぞかし、入院生活は大変だったのだろう……。

× どれだけ、入院生活は大変だったのだろう……。

相手へ共感していることが伝わるか

「さぞかし」は、「さぞ」と「かし」という二つを組み合わせた言葉です。「さぞ」が「きっと」という意味の副詞で、後ろに推量 の言葉が続きます。「かし」は文語で、「きっと〜ですね」と強く念 を押します。「さぞかし」は、実際に体験していないことに対して「きっと〜だったのだろう」「どんなにか〜だったのだろう」と心情を想像して、相手への共感や思いやりを表します。

 

 

 

(8)【示唆に富む】
意味:暗に教えられることが多く含まれている。それとなく知らせること、ほのめかすこと

 

 山田先生の講演は、示唆に富む話でした。

× 山田先生の講演は、参考になる話でした。

触れた知識・見識への敬意が伝わるか

「示唆」の意味は「それとなく知らせること」「ほのめかすこと」です。◯の例は、教えられることや気づかされることがそこには多く含まれているという意味になります。その話の内容に触発されたこと、また自ら能動的に努力してそのことについて理解したり、知ろうとしたりする姿勢が表れています。×は、そこまでの気持ち は表せず、「単なる情報を得た」ということでしかありません。

 

 

 

 

(9)【つまびらかにする】
意味:内容を細部まで明らかにする、詳細を明示する

 

 これまでの調査の過程をつまびらかにする

× これまでの調査の過程を明らかにする

精密さや深さを伝えることができるか

◯は、「一点一点、詳細まで明らかにする」ことを表します が、×はそこまでの意味は含まれません。両者では言葉の精密さ、重さが異なります。例えてみると言葉には、リヤカーを作る言葉と、ジェット機を作る言葉があります。リヤカー(=簡単な部品)と、ジェット機(=数百万の部品で作られる)では、こまやかな感情や状況、そして深い考えを表せるかどうかに違いが出ます。

 

 

 

(10)【割愛する】
意味:惜しいと思うものを、思いきって捨てたり、手放したりすることに「惜しみながら省く」という意味。 会議やプレゼンなどのビジネスシーンでよく使われており、「必要だが都合によりカットする」と いうニュアンスが含まれる

 

 時間の関係で、こちらは割愛します

× 時間の関係で、こちらは省略します

省く対象への強い思いがあるか

安田正著『超一流 できる大人の語彙力』(プレジデント社)
安田正著『超一流 できる大人の語彙力』(プレジデント社)

◯は、省くことに対して、惜しいと思う気持ち、その内容についての思い入れを伝えることができます。会議やプレゼンなどの ビジネスシーンで使われることが多く、「必要だけれども、都合によりカットします」というニュアンスが含まれています。一方で×の 省略では、不要な部分を省く行為のみを指します。「あってもなくても、どちらでもいいもの」に対しては「省略」を使います。

 

 

 

 

 

 

(11)【異論はございません】
意味:相手の意見に同意すること、異議のないこと。賛成すること

 

〇 異論はございません

× それでいいです

相手の意見を受け止め、よく考えているか

×の例は、「何でもいいです(あまりきちんと考えていません)」というニュアンスが伝わる恐れがあります。それに対して、◯ の「異論はございません」は、「今回の処遇に関して、異論はございません」のように「何について」なのかを限定し、異論がない範囲を明確にすることができます。同時に、雑に対処したのではなく、しっかり受け止めて考えたということを表すこともできます。

 

 

安田 正
株式会社パンネーションズ・コンサルティング・グループ代表取締役
早稲田大学グローバルエデュケーションセンター客員教授

 

 

 

株式会社パンネーションズ・コンサルティング・グループ代表取締役
早稲田大学グローバルエデュケーションセンター客員教授 

1990年に、法人向け研修会社パンネーションズを設立。対人対応トレーニング、交渉術、ロジカルコミュニケーション、プレゼンテーションなどのビジネスコミュニケーションの領域で、官公庁、上場企業を中心に1700の団体での講師、コンサルタントとして指導実績を持つ。また、早稲田大学グローバルエデュケーションセンター客員教授のほか、東京大学、京都大学、一橋大学などでも教鞭をとる。著書に、累計87万部を超える大ベストセラー『超一流の雑談力』(文響社)シリーズほか

著者紹介

連載人生が変わる! 超一流の「語彙力」道場

超一流 できる大人の語彙力

超一流 できる大人の語彙力

安田 正

プレジデント社

“損する言葉"と“得する言葉"。言葉づかいの選択で残念な人生を送っていませんか? この本は、普段、あなたが使っている言葉が“損する言葉"であるか“得する言葉"であるか、ひと目で判断できる! そのような内容になっていま…

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