保険適用で叶える裸眼生活…お得な「多焦点眼内レンズ」を紹介

白内障手術のレンズ選びは「多焦点眼内レンズ」がおすすめです。従来は手術費用の高額さがネックでしたが、2020年4月から始まった「選定療養」により、お得に使えるようになりました。レンズ選びの参考として、各多焦点眼内レンズの特徴をしっかりとご紹介します。年間1500件の白内障手術を手掛けるスゴ腕ドクター佐藤香氏が解説する本連載。今回のテーマは「選定療養で使える多焦点眼内レンズ」です。※本記事は、アイケアクリニック院長の佐藤香氏の語り下ろしによるものです。

誰もがなる白内障…「選定療養」の活用でお得に手術

本記事では、選定療養を適用した白内障手術で使用できる、多焦点眼内レンズの種類についてお話します。

 

「そもそも『選定療養』ってなに?」という方は、前回の記事『誰もがなる「白内障」、お得に手術を受けるコツ【医師が解説】』で詳しく説明しているほか、Youtube動画でも解説していますので、ぜひあわせてチェックしてくださいね。


選定療養が実際に開始したのは2020年4月からですが、以降、当院でもたくさんの方にご選択いただいています。

 

選定療養で使用できる多焦点眼内レンズは大きく分けて3つあるのですが、実際に執刀している身として私が感じることを含めつつ、それぞれ詳しく説明していきましょう。

 

手元も遠くも見える「2焦点眼内レンズ」

一つ目は、「2焦点眼内レンズ」です。当院で使用しているのは、この「ReSTOR(レストア)」という製品です(写真:2焦点眼内レンズ「ReSTOR(レストア)」を参照)。

 

写真:二焦点眼内レンズ「ReSTOR(レストア)
写真:2焦点眼内レンズ「ReSTOR(レストア)」

 

2焦点ですので、ピントを2箇所に合わせることができます。近くではだいたい40cmくらいのところが見え、遠くもしっかりと見えるタイプです。

 

老眼鏡を使わずに本や新聞を読むことができますし、スマートフォンも見やすくなりますよ。さらに、遠くもしっかり見えるので、眼鏡なしで運転や日常生活が可能になるところもポイントです。

 

ただ、デメリットもあるんですね。夜間の運転などで特に感じるのですが、対向車のライトが大きくぼやけ、まぶしく見えてしまうんです。また、1、2m先…いわゆる中間距離にあるものがちょっと見えずらいというのあります。テレビなどが該当しやすいかなと思います。ですが、メガネをかけることなく近方も遠方も見えるようになるので、おすすめのレンズですよ。

PC使用や夜の運転にぴったり「アクティブフォーカス」

二つ目は「焦点深度拡張型(しょうてんしんどかくちょうがた)眼内レンズ」です。「EDOF(イードフ)」と呼ばれることもあります。

 

当院ではこの「ACTIVE FOCUS(アクティブフォーカス)」を使っています(写真:焦点深度拡張型 眼内レンズ「ACTIVE FOCUS(アクティブフォーカス)」を参照)。名前のとおり、アクティブな生活を送っている方におすすめのレンズです。

 

写真:焦点深度拡張型 眼内レンズ「Activefocus(アクティブフォーカス)」
写真:焦点深度拡張型 眼内レンズ「ACTIVE FOCUS(アクティブフォーカス)」

 

見え方としては、近くなら大体50cmくらい…少々距離がありますが、PCの位置などが該当しますね。本や新聞などを近くで見る際には弱い老眼鏡が必要となる場合もありますが、50cm以降の距離であれば、ぼやける部分もなく連続的かつ良好に見ることができるので便利です。

 

PCをよく使う方だけでなく、スポーツをする方や夜間に運転する方にもオススメですよ。先ほどのレンズにあった、夜のまぶしさというデメリットも軽減されているので、安心して使えると思います。

近く・中間・遠く…すべてが見える、唯一の選択肢

最後は「3焦点眼内レンズ」です。これは「PanOptix(パンオプティクス)」という製品で、選定療養で使える、唯一の3焦点眼内レンズです(写真:3焦点眼内レンズ「PanOptix(パンオプティクス)」を参照)。

 

写真:3焦点眼内レンズ「PanOptix(パンオプティクス)」
写真:3焦点眼内レンズ「PanOptix(パンオプティクス)」

 

こちらが実際に発売されたのは去年の秋ですが、当院では発売前に先駆けて使ってきました。そのため当院は、国内でも有数の、症例数が多く経験も豊富なクリニックです。実際の手術経験による知識を含めつつ、このレンズをご紹介しましょう。


特徴としては、これまでご説明した2焦点と焦点深度拡張型のデメリットを改善したレンズになっていて、手元に関してはだいたい40cmくらいから見えて、中間距離も遠くも連続的に見えるというタイプです。2焦点と焦点深度拡張型のいいところを合わせ持っているということですね。

 

また、夜間のまぶしさも、ある程度は感じるものの2焦点と比べると軽減できていて、夜間に運転してもそれほど気になることはありません。そのため、こちらの3焦点は、症例を問わず幅広い方にご満足いただけるので、本当におすすめのレンズです。ただ、メリットが多いぶん他の2つに比べてやはり費用がちょっと高めの設定になっています。

 

3焦点眼内レンズ「」は、各メリットをあわせ持つ
3焦点眼内レンズは、2焦点と焦点深度拡張型の各メリットを兼ね備えている

 

以上の3種類が、選定療養で使える多焦点眼内レンズです。各レンズの値段から特徴を含めて検討していただければと思います。

 

ライフスタイルや見え方のご希望に合わせ、ニーズに合うレンズを入れることで、術後の見え方が快適になり、より質の高い生活を手に入れることが可能になります。悩んでいる方はぜひ一度受診して、相談してみることをおすすめします。
 

【動画/スゴ腕ドクターが解説! 選定療養で使用できる多焦点眼内レンズの種類】

 

佐藤 香
アイケアクリニック 院長
アイケアクリニック銀座院 院長

アイケアクリニック 院長
アイケアクリニック銀座院 院長 

集中力を要する緻密な作業を得意とし、特に最先端の白内障レーザー手術において抜群の治療実績を誇る。そのほか、網膜硝子体や緑内障の手術も担当。
まぶたの手術やボトックス注射など、眼科医としての視点を活かした目周りの美容にも注力。また、校医を務めるなど、地元住民のかかりつけ医として地域医療にも貢献している。
日々のちょっとした悩み相談から高度な治療まで、総合的な目のケアー「トータルアイケア」の提供を目指す。
現在、注目の眼科女医として、テレビやラジオ、新聞、雑誌などさまざまなメディアに取り上げられている。

http://cataract.eye-care-clinic.jp/

著者紹介

連載「目の病気予防」から「目の美容」まで!スゴ腕ドクターが徹底解説

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