あなたは、肩こりに対して揉んだり叩いたりという「間違った治療」をしていませんか? 熊本市民から愛される整形外科の院長、片岡泰文氏は書籍『治療の痛みは喜びの涙 ある整形外科医の言いたい放題』(幻冬舎MC)にて、間違いだらけの健康常識に警鐘を鳴らしています。

「気持ちいいこと」と治療は正反対!?

実際にやってみて気持ちがいいことは、治療と思いがちだ。でも気持ちがいいことと、本来の歪みやねじれを治療することとは、正反対になることが多い。要は、「その場しのぎ」なんです。

 

痛みなどの症状が、回復に向かっているわけではない。「使って気持ちがいいことをするな」とは言わないが、それを「治療とか健康のため」とか言い出したら、どうなんでしょうね?

サプリメントを鵜呑みにするな

健康を気取っている人たちに人気で、健康にいいとして注目されているサプリメントだが、安易に流行に乗っかろうとしてはいけない。

 

そもそも人間の体は、凝縮した栄養分を摂るようにはできていない。1種類や2種類の常用までなら体は耐えられるが、それ以上になると、ご飯を食べる量が減り、おかしくなる。

 

サプリメントを自信満々に常用している人を見ると、「安易に人の言うことを信じ過ぎじゃないか?」と思えてくる。

 

アメリカはサプリメント文化というが、それは保険料が高いから、ちゃんとした治療を受けていないだけだ。サプリメントで本当に効くのはやばい、飲み過ぎると必ず副作用が出る。国内でも、ピンからキリまで数えきれないほどの種類のサプリメントが存在している。

 

「何かの健康にいい」とか「血圧を下げてくれる」なんて、気が利く宣伝文句が並ぶが、本当にちゃんとしたものだったら薬になっている。そして、サプリメントだろうと、飲み方を間違えたら危ない。現行制度では、サプリメントの種類はまだまだ山ほど増えるようにできている。サプリメントを鵜呑みにしよったら無事では済まない。

サプリメントに頼らず普通に食事を

サプリメントの悪いところは、濃度を足し算と思っているところ。濃度を増やせば毒になる危険性が潜んでいる。例えば、塩。人は塩がないと生きていけないが、必要以上に増やすと危険だ。昔、一時ビタミンCの大量摂取が健康にいいと言われ、世間が騒いだことがあった。その結果、胃腸障害を起こす人が増えた。

 

つまり、サプリメントも使い方によっては健康障害を引き起こすということだ。

 

健康のために、ご飯も食べずにサプリメントを摂取している人もいると聞くが、私には考えられない。何度も言うが、人間の内臓は、そんな濃縮された粒を摂るようにできていないからだ。普通の食事をして、それを内臓がうまく吸収するようにできている。逆に、摂らなくてもいい成分を押し付けられている可能性だってある。体は必要以上にいらないものが入ってきたら、吸収するだけではなくて、今度は排せつしなければいけない。だから、排せつする努力を体に強いているということだ。

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    治療の痛みは喜びの涙 ある整形外科医の言いたい放題

    片岡 泰文

    幻冬舎メディアコンサルティング

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