念願だったマイホーム。子どもも独り立ちし、「この家も広すぎる。名残惜しいけど売ろうかな…」と思ったそのとき、すでに手遅れかもしれません。「老後になってから考える」では遅いのです。本記事では、株式会社Hope Home 代表取締役・池田洋三氏が、マイホームこそ50代で手放すべき理由を解説します。

千葉県在住の女性は「築30年のボロ家」を持っており…

一方で、地方はどうでしょうか。過疎化も問題になっているように、これから先はさらに人口の格差が進んでいくと予想されます。そうなると、どんなにいい建物であったとしても、築年数によって価値が下落してしまうため、結果的に不動産全体の価値としては低くならざるを得ません。

 

価値が下がるということは、価格が下落するということ。そして、どんなに価格が下落しても、買い手がつかなければ売ることはできません。だからこそ、とくに地方の物件を売却したいと考えている方は、需要があるうちに手配しておくことが重要です。

 

少なくとも、「地方創生」のような国の施策に期待していても、マイホームを高値売却するのは難しいのが実情です。不安があるのであれば、すぐに行動を起こすことが肝要です。

 

私が相談を受けた事例に次のようなものがありました。

 

相談に来たのは、千葉県の外房地方の不動産を所有している女性の娘。築30年ほど経過していたのですが、家が古くなってきたこともあり、将来のことを考えて売却を検討していました。

 

ただ、雨漏りなどもあったため、このまま中古物件として売却できるかどうか? 欠陥品を売った後で損害賠償をとられないか? 分からないことだらけなので相談にのってほしいとのことでした。

 

建物を取り壊し、更地にして売却し、マンションに住み替えるなども考えていました。結果的に、更地にするようアドバイスしたところ、建物が解体されているのを隣地の年配の方が見て、売りに出ることを知り買い取ってくれたとのことでした。

 

この件は、数年前のこと。まだ隣の方が元気だったから良かったものの、もし15年後であればどうなっていたか分かりません。場合によっては、買い手がつかない可能性もあるのです。

 

もし、所有している不動産を売却できなければどうなってしまうのか。不動産は資産ではなく、ただの負債になってしまいます。そうならないために、不動産を無条件に資産としてとらえるのではなく、人口動態や利便性から今後の状況を考慮し、対策を講じなければなりません。

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相場の3割増を実現! “お荷物"マイホーム高値売却術

相場の3割増を実現! “お荷物"マイホーム高値売却術

池田 洋三

幻冬舎メディアコンサルティング

長年住んだマイホームを売る──それには大きな決断を要する。取引は高額になるうえ、多くの人にとってチャンスは人生に一度きり。だからこそ、絶対に損をしたくないと誰もが思うものだ。ところが、そんな売主の願いもむなしく…

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