日本人は「家」に殺される!? 本記事は、健康住宅について衝撃の真実を暴いた杉山義博氏の著書『“健康住宅”のウソ・ホント』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

気がつかないうちに「カビ」が発生していることも…

こうしてニセモノの高気密・高断熱住宅を買ってしまった人は、住んでしばらくしてか
ら、さまざまなトラブルに見舞われることになります。

 

よくあるケースは、次のような展開です。

 

・床下や壁の中に結露ができやすく、気がつかないうちにカビが発生。家の木材が腐ってシロアリ被害に遭い、やむを得ず、殺虫剤を使用したり、建て直しを余儀なくされた。

 

・高‌気密だが、換気システムのメンテナンス不良によるフィルターの目詰まりで十分な換気ができず、室内の空気が循環しにくい。空気がよどんで二酸化炭素濃度が異常に高くなって気分が悪くなったり、ハウスダストによるアレルギーに悩まされている。

 

・断熱材や窓のサッシの性能が低いため、家の中の暖かい場所と肌寒い場所の差が激しい。そのためヒートショック問題が解消せず、冬につらい思いをしている。

 

・デザイン性を重視して各部屋の窓を広くとっているため、断熱性能が著しく悪い。

 

快適性と家族の健康のために高いお金をかけて高気密・高断熱住宅にしたというのに、住みづらさを感じて健康を害してしまっては本末転倒です。

 

健康を害してしまう部屋になっていないか?
健康を害してしまう部屋になっていないか?

 

どのようなシステムかを理解しないまま、高気密・高断熱という言葉を信じて家を建ててしまうと、思わぬ後悔や無用なトラブルを招いてしまうことになります。

 

2020年には、国が定めた省エネルギー基準が義務化され、高気密・高断熱の基準を満たさない新築物件は建てられなくなります(編集部注:省エネ基準の義務化は、延期されました)。

 

しかし、家を建てる側がよく見極めないと、名ばかりの「健康住宅」「高気密・高断熱住宅」を高額で購入して泣きを見てしまうかもしれません。

次ページ従来では考えられなかった、換気不足による結露の発生
“健康住宅"のウソ・ホント

“健康住宅"のウソ・ホント

杉山 義博

幻冬舎メディアコンサルティング

ハウスダストによるアレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎、ヒートショックによる心筋梗塞や脳梗塞など、住まいが私たちに与える健康被害が大きな問題となっている。住宅メーカーは競って「健康住宅」を称して家づくりを提案をし…

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