白目に「黄色い膨らみ」ができる!?「眼窩脂肪ヘルニア」とは

体内の器官が本来の位置から飛び出す「ヘルニア」。腰や腸、足の付け根に起きる病気というイメージが強いですが、実は目にも同様の病気があることをご存じでしょうか。年間1,500件の白内障手術を手掛けるスゴ腕ドクター佐藤香氏が、眼科の最新情報を解説する本連載。今回のテーマは「眼窩脂肪(がんかしぼう)ヘルニア」です。※本記事は、アイケアクリニック院長の佐藤香氏の語り下ろしによるものです。

黄色い膨らみの正体は、眼球を守る「脂肪」

「眼窩脂肪(がんかしぼう)ヘルニア」という病気をご存じでしょうか? なかなか聞いたことがないかと思います。

 

眼球の周りには、衝撃を緩和するためのクッション機能を果たす「脂肪」があります。その脂肪が白目の右側に移動した結果、白目が黄色く盛り上がってしまう…これが眼科脂肪ヘルニアです(写真:眼窩脂肪ヘルニアを参照)。

 

外見に影響が出るため美容的に支障をきたしますし、目がゴロゴロするなどの異物感や違和感も生じるため、手術が必要です。

 

眼窩脂肪(がんかしぼう)ヘルニア:眼球のクッションとなる脂肪が移動した結果、白目が黄色く盛り上がる
眼窩脂肪ヘルニア:眼球のクッションとなる脂肪が本来の位置から移動してしまう

5~10分程度の「痛くない手術」で治療

普通の眼科では、眼科剪刀(がんかせんとう)という専用の小さなハサミを使って手術を行うのですが、当院では全国でも大変珍しい「CO2レーザー」を使っています。ハサミに比べ、レーザーのほうが出血や痛みを軽減できるうえ、手術時間が短いんです。

 

実際、どういうふうに手術を行っていくかをご説明しましょう。まずは麻酔をかけるのですが、麻酔といっても針で刺すようなものではなくて、目薬のように差すだけです。これで手術中に痛みを感じることはほぼありません。

 

麻酔が効いたら手術に取り掛かります。CO2レーザーで白目の一番上…「結膜(けつまく)」を切っていきます。すると今度は「テノン嚢(のう)」という膜が出てくるのですが、これもレーザーで切ります。これでようやく、うっすら黄色く見えている脂肪にたどり着きます。

 

脂肪を除去した後は白目を縫い合わせるだけで手術終了となります。縫合に使った糸は自然に体内へと吸収されるので、抜糸の必要はありません。

 

痛みを感じることなく5分~10分で終わりますし、合併症の心配もない気軽な手術です。術後1~2週間くらいは目がゴロゴロしたり赤みが出たりしますが、当日からいつもどおりの生活を送っていただけます。

 

この手術はほとんどの施設で行っていないという難点もありますが、短時間で終わる簡単なものなので、お悩みの方はぜひ一度受診してみてくださいね。

 

【動画/スゴ腕ドクターが解説! 眼窩脂肪ヘルニアという病気をご存じですか?】

 

佐藤 香
アイケアクリニック 院長
アイケアクリニック銀座院 院長

アイケアクリニック 院長
アイケアクリニック銀座院 院長 

集中力を要する緻密な作業を得意とし、特に最先端の白内障レーザー手術において抜群の治療実績を誇る。そのほか、網膜硝子体や緑内障の手術も担当。
まぶたの手術やボトックス注射など、眼科医としての視点を活かした目周りの美容にも注力。また、校医を務めるなど、地元住民のかかりつけ医として地域医療にも貢献している。
日々のちょっとした悩み相談から高度な治療まで、総合的な目のケアー「トータルアイケア」の提供を目指す。
現在、注目の眼科女医として、テレビやラジオ、新聞、雑誌などさまざまなメディアに取り上げられている。

http://cataract.eye-care-clinic.jp/

著者紹介

連載「目の病気予防」から「目の美容」まで!スゴ腕ドクターが徹底解説

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