『Amazon Prime Video(アマゾンプライム・ビデオ)』『Netflix(ネットフリックス)』をはじめとしたサブスクリプション(=サブスク)を活用している人は多いことだろう。有料動画配信サービスに倣い、大手企業がこぞってサブスクを始めているが、解約率の高さに頭を抱えるケースも少なくない。そんなときに活躍するのが、チャットボットを解約ページに置き、その原因をヒアリングするシステムだ。本記事では、株式会社Macbee Planetエヴァンジェリスト・佐野敏哉氏の書籍『解約新書 マーケッターに捧げる解約の真実と処方箋』(幻冬舎MC)より一部を抜粋、チャットボットを導入したFODを例に解説していく。

モニターよりも純粋なマーケティング調査ができる

◆チャットボットがモニター調査をしてくれる

 

FODにどんな作品があればいいかを聞くと、やめようとしているにもかかわらず多くの人が書いてくれます。「FODの中にはもうありません」「ドラマの種類が少ないと思いました」という人は、FODで見たいものは見尽くしてしまったのかもしれません。なかには他の放送局のドラマでそれは無理という番組もあります。

 

考えてみれば、これはなんのインセンティブもない意識調査のようなものです。

 

マーケティング活動でモニター調査を受けてくれた人たちには、謝礼などの見返りがあります。ところが解約ページでチャットボットを相手に会話した人たちは、それまでに身銭を切って月額料金を払ってくれています。にもかかわらず最後になって質問に答えてくれています。

 

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見返りがない分、モニターよりも純粋なマーケティング調査と見ることもできます。解約ページはすぐには行きにくい深い階層に置かれるので、これとは別にユーザーの声を集めることを目的に、アクセスしやすいページにチャットボットを置くともっとたくさんの声が集まるはずです。

次ページチャットボットの誘導によって解約率が35%下がった