本記事では、収益物件の売買や仲介事業を展開する株式会社BRAVEの代表取締役・山部和孝氏が、同業だからこそ見えてくる不動産投資の実態について、投資家から寄せられた意見を取り上げながら解説していく。 ※本連載は、『投資会社トップが激白!業者が「投資家を騙す」30のワード 不動産業者のハナシは信用するな』より一部を抜粋・編集したものです。

「プロにお任せください」を安易に信じたところ…

【Case2:あらゆる物件は管理のプロに任せるのがベスト?】

 

不動産業者から管理会社を紹介されてつき合いをはじめたが、担当者は「管理会社は管理のプロですから、あらゆる物件を任せるのがベストな選択です。遠方でも提携先の管理会社があるので安心してほしい」と営業をしてきた。自分はまだ手持ちの物件が少ないから、管理会社に任せなくてもいいと考えているのだが、どうか。

 

 

副業の投資家は24時間365日対応することはできないから、管理会社を利用するしかない。また残念ながら、売ったら売りっぱなしの業者から入手した物件で、自分にノウハウがない投資家であれば、相談できる相手もいないから管理会社に頼らざるを得ない。だから管理会社の利用は圧倒的に多い。

 

管理会社を使うかどうかは別として、言っておきたいのは「任せたままにしない」ということだ。

 

自分の物件が今どうなっているか?管理会社がどんな業務をしているか?借主(住人)がどう思っているか?などが把握できているオーナーなら、管理会社も手を抜かず仕事をすることだろう。楽をしたら、その分だけ儲からないのだ。

 

また、管理会社も業務の質は千差万別だから、内情をよく調べておくことも大事だ。よくある話だが、管理会社の下手な業務で、物件に傷が入ったり、トラブルやクレームが多くなったりということもある。それで物件の価値が下がってしまうこともあるのだ。また、入居率を高めるということも重要だが、そこに力を入れず、結果を出せない管理会社もある。それも避けるべきだろう。

 

前者も後者も、仕事がデキるかどうかがポイントだから、業務委託を定期的に見直すことも必要になるだろう。オーナー自らがよく状況を把握し、業務内容を理解した上で管理会社に任せていくことだ。15%以上の空室が出たり、修繕費が高いと感じたりしたら迷わず相見積もりを取ることをお勧めする。

 

そう、ここまで考えていくと、自らの住居から遠く離れた地方での物件購入はNGだ。土地であれば、早めに売れない限りは持たない方がいいケースも多い。そこはどんな地域で、どんなニーズがあり、周辺がどうなっているかがわからないのに、建物を建てて入居してもらえるほど世の中は甘くない。

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不動産業者のハナシは信用するな

不動産業者のハナシは信用するな

山部 和孝

クロスメディア・パブリッシング(インプレス)

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