発達障害の子どもが癇癪を起こしてしまって話を聞いてくれない、と悩む保護者の方は少なくありません。今回は、発達障害の子どものコミュニケーション能力を育むための「家族会議」7つのルールについて解説します。※当記事は、2018年12月4日刊行の書籍『「発達障害」という個性 AI時代に輝く――突出した才能をもつ子どもたち』から抜粋したものです。最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

誰かを言い負かすための話し合いではなく、お互いのまだ知らない答えを見つけ出すための話し合いなのです。

 

発達障害の子どもにとっては、コミュニケーションの練習になりますし、社会に出てからも、話し合いの場で役に立ちます。話し合いによって結論が出せるという原体験にもなります。このファミリーダイアログは左脳が発達し始める3歳から始めることができます。

 

「ファミリーダイアログ」を習慣づけることが重要

子どもが3歳になるまでは、夫婦でファミリーダイアログを行って、習慣をつくっておくとよいでしょう。次に記した手順にしたがって、ぜひご家庭でやってみてください。

 

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◆ファミリーダイアログのための準備

 

1.みんなが気に入って大切にできるような、素敵なノートを用意する。

 

2.ノートに下記の「ファミリーダイアログのルール」を記入する。

 

【ファミリーダイアログのルール】

●話し合いの中では親子は対等の立場

●反対するときには代案を出す

●誰かが話している間は口を開かない

●ノートに記した内容は家族の法律として必ず守る

●話し合いが水掛け論になったらその話は終わり

●誰でも家族全員を招集することができる

●原則として全員参加する

 

3.記入した「ファミリーダイアログのルール」を家族全員で確認する。確認した証として全員が自筆でサインをする。

 

◆ファミリーダイアログの進め方

1.話し合いたいことがある人が、ファミリーダイアログを行いたいという意思を家族全員に伝える。

 

2.開催日時を調整する。

※原則として、全員参加できるよう調整する。どうしても参加できないという場合は、そこで決まったことに異議を唱えず、どんな内容であってもサインしなければならない。

 

3.お互いが納得できる意見が見つかるまで、対話を続ける。話は短く、具体的に簡潔に話すように心がける。

 

4.決定事項をノートに記し、全員がサインする。

※時間内に意見が一致しなかった場合は、次回の日程を決める。

Case:5歳児がいる家庭の「ファミリーダイアログ」

ファミリーダイアログは実際にはどのように行われているのか、5歳児がいる家庭のモデルケースを見てみましょう。

次ページ5歳児がいる家庭での「ファミリーダイアログ」

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    本連載は、2018年12月4日刊行の書籍『「発達障害」という個性 AI時代に輝く――突出した才能をもつ子どもたち』から抜粋したものです。最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

    「発達障害」という個性 AI時代に輝く──突出した才能をもつ子どもたち

    「発達障害」という個性 AI時代に輝く──突出した才能をもつ子どもたち

    大坪 信之

    幻冬舎メディアコンサルティング

    近年増加している「発達障害」の子どもたち。 2007年から2017年の10年の間に、7.87倍にまで増加しています。 メディアによって身近な言葉になりつつも、まだ深く理解を得られたとは言い難く、彼らを取り巻く環境も改善した…

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