近年では相続税の課税はますます重く、また、これまで許容されていた対策にも規制がかかるなど、非常に厳しいものとなっています。大切な資産を減らすことなく無事に相続を乗り切るには、どのような手段があるのでしょうか。「相続実務士」のもとに寄せられた相談実例をもとにプロフェッショナルが解説します。※本記事は株式会社夢相続が運営するサイトに掲載された相談事例を転載・再編集したものです。

納得しない相続人を説き伏せるのに時間を要し…

早い人はお盆過ぎに印鑑証明書を添付して返送してくれていましたが、1人だけ納得しない代襲相続人が出てきました。

 

その代襲相続人の法定相続割合は36分の1で、金額にしても大きなものではないのですが、ハンコ代程度ではなく、法定割合分はほしいという主張です。どうやら知り合いの弁護士に相談したらしいとのこと。

 

 

そこで、売却予定額や相続税評価額を提示し、そこからかかる費用を差し引いて法定割合の金額を提示しました。具体的な金額がわかると納得され、印鑑証明と現金を交換することで、ようやくまとまりましたが、マンションの売却は予定より日にちがかかってしまいました。

 

こうしたいきさつを経て、無事にマンションの売却を終えることができ、姉のマンションは現金化することができました。Kさんが立て替えた管理費や固定資産税や翌年申告でかかる譲渡税を差し引き、残りを他の相続人にわけることができ、Kさんも安堵されたのでした。

70代相談者のリーダーシップで、手続きは円滑に終了

Kさんはあちこち動き回り、大変な思いをされたようですが、父親と姉との相続手続きが無事に完了し、ほんとうに喜んでおられました。

 

筆者に依頼するまでは、投げ出したくなるほど面倒だったとのこと。相続人もそれぞれ70代近くですから、父親の名義の手続きも一緒に終えることができて、それもよかったと喜んでおられました。相続人の数が多いのでそれだけでも手続きは複雑ですが、兄弟姉妹や代襲人の甥姪ですから、長男のKさんが中心になることに異論を挟む人はなく、それもスムーズに進んだ要因です。

 

また、こちらも司法書士の先生とタイムリーに打合せをしながら必要な書類を手際よく用意をできたこともよかったといえます。

 

 

※プライバシーに配慮し、実際の相談内容と変えている部分があります。

 

曽根 惠子

株式会社夢相続代表取締役

公認不動産コンサルティングマスター

相続対策専門士

 

本記事は、株式会社夢相続が運営するサイトに掲載された相談事例を転載・再編集したものです。

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