本記事では、収益物件の売買や仲介事業を展開する株式会社BRAVEの代表取締役・山部和孝氏が、同業だからこそ見えてくる不動産投資の実態について、投資家から寄せられた意見を取り上げながら解説していく。 ※本連載は、『投資会社トップが激白!業者が「投資家を騙す」30のワード 不動産業者のハナシは信用するな』(クロスメディア・パブリッシング)より一部を抜粋・編集したものです。

不動産投資のセミナー講師やコンサルは「コバエ」?

【Case:投資のために贅沢をしない?】

「資産10億円超」と謳って、テラ大家と呼ばれる投資家がセミナーを開催していた。会場は質素な公共施設の貸し会議室で、資料もワードでベタ打ちしたようなものが数枚と何かの本のコピーのみ。講師は「投資に集中するために贅沢はしない」と言っているが、講演後には高額パーティーの案内があり、何か矛盾を感じる。また、周りの参加者も講師本人も、明らかに儲かっていない雰囲気があって不安でならない。

 

 

すべてを敵に回す言い方だが、不動産投資のセミナー講師やコンサルはコバエのようなものだ。わずかな景気への期待感から初心者が増えはじめた途端、どこからともなく発生する。ボロボロの公民館や公共の施設で有料のセミナーを開く、古い情報とノウハウを羅列したPDFを商材として販売するなど手法も様々だが、99%は詐欺師だ。

 

なぜそんなことをするか。それは、本業の「不動産投資で儲けられない」からだ。成功体験があるといっても、偶然の産物。たった数回儲かって、そこから広げようとして失敗したり、銀行融資に行き詰まり物件を増やせなくなったりしているヤツらだ。それで家賃収入も増加が見込めないし暇だから、小遣い稼ぎをしているところだろう。

 

それでも客がついてくるのは、「業者よりは安心」というヘンな幻想と錯覚のせいだ。

 

確かに情報を知るだけなら、月々の会費だけで済む。業者なら、買う気のない客に情報は渡さないだろう。たかだか不動産資産が10億円程度で、それが現金購入なら資産があると言えるが、どうせ銀行から融資を受けて買ったものだろう。それを「借入額=資産」と言っているのだから始末が悪い(笑)

 

そもそも資産と思い込んでいるだけで、負債と気づいていない場合が多い。借入が残っているなら「負債付資産」と表現したほうがいいと思う。現金化してはじめて資産(優良資産)なのだ。もしくは2番抵当を付けられるくらい担保価値がある状態を資産と言う。

 

意外とキャッシュフローがパンパンでお金が残っていない場合が非常に多い(この時点で文句があるヤツは自分の買った物件で追加の資金調達をしてから文句を言ってくれ。時間という魔法以外で担保余力の出る物件を取得できる確率はプロでも少ない)。なのでそんな中途半端なヤツに不動産投資のイロハ(ノウハウ)を教わるってどうなんだろうと疑問に思う。しかも教わるのに金を取られるわけだろう? そんなたいしたノウハウじゃないのに(笑)俺は10年以上前から無料でもっと強烈なことを教えて、実行し転売してきたよ。しかも、金融機関もセットで紹介してきたし(笑)

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