OUR KITCHENが仕かけるクラウドキッチンのビジネスモデル

新型コロナウイルスの感染拡大、営業自粛で大打撃を受けた飲食業界。そうした飲食店のオーナー、そこで働くシェフを救うべく、OUR KITCHEN株式会社は東京・白金にデリバリーに特化したクラウドキッチン「Our Kitchen」1号店をオープンさせる。クラウドキッチンとは、一般のレストランのように客席を持たず、キッチンだけの店舗を指します。販売の手段はネットによる注文、オンライン決済、そして家庭や会社へ配達するオンラインデリバリーです。しかも、このネット注文によるクラウドキッチンは非接触型ビジネスとしても、今後の成長が期待されている。クラウドキッチン「Our Kitchen」の可能性、その成長性について、OUR KITCHEN株式会社の代表取締役の須藤真希氏が語る。

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都心の一等地「眠らない街」のデリバリー需要

前回は私がクラウドキッチンを始める理由を話しましたが、当社が展開する「Our Kitchen」のビジネスモデルについてご説明します。

 

まず、クラウドキッチンは立地が勝負です。客席のある通常のレストラン以上に場所にこだわります。

 

Our Kitchenは、東京でも渋谷区、港区、新宿区などの一等地に展開します。昼間の労働人口が多いだけでなく、夜も住宅街として外食需要が見込める場所であることが大前提となります。客単価が稼げる深夜の需要もとりこみます。いわゆる夜の街の接客に携わる人たちは、就業時間の都合で温かく作りたての食事がとれない場合も多いようですから、温かい料理を欲しています。Uber Eatsや出前館のデリバリーが終わった後も、私たちは自前のデリバリーでこうした需要に応えていきます。

 

このような好立地の物件を探すのは至難の業で、出たとしても競合が激しく不動産オーナーはなかなか貸してくれません。はっきり言って、今、城南エリアの好立地に店舗スペースを確保できるのは、地元の不動産オーナーや不動産管理会社との間に信頼の太いパイプを持つ私たち含めた限られた会社だという自負があります。ちなみにOur Kitchen 1号店は港区白金(路面店)。完成は8月を予定しております。

 

新規開店に必要な高額の開業資金を必要とせず、初期投資を最低限に抑えられる。
新規開店に必要な高額の開業資金を必要とせず、初期投資を最低限に抑えられる。

Our Kitchenは、ピザやカレーといったデリバリーの定番商品ではなく、個人の多様なニーズを満たす商品メニューで勝負します。例えば、同じハンバーグでもつなぎを使わない、素材は和牛といったこだわりを大切にします。一方で、インスタグラムに投稿したい今の若者たちが好むような、おしゃれな、オリジナリティーのある商品を提供したいと考えています。もちろん、メニューの考案はブースの主であるシェフや料理人の仕事。ご自身の感性と自由な発想で取り組んでいただきます。

 

ただし、500円、800円のランチをやっていただけでは儲けが出ません。高級な弁当だけをつくるブースにもチャレンジしていかなければなりません。2000円から5000円くらいの価格帯を狙うことで、大手や同業との差別化が可能になります。ホリエモンこと堀江貴文さんがプロデュースする「WAGYUMAFIA」では、1万円の弁当が飛ぶように売れていると聞きます。最初からこうしたパンチのきいたメニューを提供することは難しくても、着眼点は同じです。

 

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開業資金は加盟金100万円、キッチン利用料月15-20万円

8月オープンの、港区白金1号店は、7つの独立した厨房設備のブースが入ります。夜間も営業し、昼夜で2~3回転させる計画です。そのうち2つのブースは、YouTubeにも対応した、撮影用のガラス張りのスタジオとし、実際に料理をつくる映像をリアルタイムでネット配信します。こうしてキッチンを可視化することでお客様も安心することができ、料理を作る人も緊張感をもって仕事することができるのです。YouTuberやアイドル、料理自慢の芸能人などに貸し出し、その場でつくった料理の注文を受けるイベントも企画しています。今後は、ミシュランの星を取得したシェフだけを集めた店舗、スイーツに特化した店舗など、いろいろなアイデアがめじろ押しで、クラウドキッチンの可能性はどんどん広がっていきます。

 

デリバリーについては、当面、Uber Eatsや出前館等の大手デリバリーサイトを活用します。これらの大手の配達手数料は40%を超えます。1000円の商品に対して400円のマージンをとられるわけですから、飲食店オーナーや料理人にとっては負担が大きい。しかしながら、まずはプラットホームづくりを優先させ、先行2社に勝る予約サイトが立ち上がるのは、十数店舗くらい展開した後になります。クラウドキッチンは必ず新しい飲食業界のインフラになっていきます。その時点では大手にないオリジナルコンテンツがあるので、配達手数料20%でいけると考えています。最終的には配達手数料はゼロを目指します。

 

当面、配達は大手デリバリーサイトを活用する。
当面、配達は大手デリバリーサイトを活用する。

 

さて、肝心のOur Kitchen開業費用ですが、加盟金100万円、キッチン利用料15~20万円/月だけです。光熱費や食材費は負担していただきますが、あとは一切かかりません。デリバリーサイトとの契約、会計や手数料計算、広告・販促などはすべて私たちにお任せください。私の試算では、1日10万、月200万円を売り上げていただくと、50万~60万円くらい利益が出る収支計算になります。加盟金の返済はありませんが、2度目からは不要で何度でもお使いいただけます。

 

こういう時期ですから、やりたいという飲食関係者の方はすでにたくさんいらっしゃいます。老舗のレシピを受け継いで開業したい、企業がテストキッチンとして利用したい、今は焼肉屋だけど本当はラーメン店をやりたかった、キッチンカーを卒業して店を持つまでの間頑張りたい……、いろんなストーリーをお持ちの方に集まっていただきたいと考えています。

 

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OUR KITCHEN株式会社 代表取締役

高校卒業後、イタリアミラノに留学しプロダクトデザインを学ぶ。6年半の留学を終え帰国後、デザイン事務所、建築事務所で経験を積む。趣味はゴルフ。

著者紹介

連載OUR KITCHEN株式会社が挑む「社会貢献」という不動産投資の新境地

取材・構成/平尾 俊郎
※本インタビューは、2020年5月14日に収録したものです。

本連載に記載された情報に関しては万全を期していますが、内容を保証するものではありません。本連載の情報を利用した結果による損害、損失についても、著者ならびに本連載制作関係者は一切の責任を負いません。