娘絶句「認知症じゃなかったの…」ゴミ屋敷に住む65歳の真相

引きこもり、うつ病、孤独死…。浜松医科大学名誉教授・高田明和氏は書籍『定年を病にしない』(ウェッジ)にて、定年を境に引き起こされる深刻な問題を指摘している。悲惨な老後を迎えないためにも、41人に及ぶ実例を見ていこう。今回は「認知症だと思われていた65歳男性」について。

喫煙が原因と考えられる「がん死亡率」はなんと…

ですから睦夫さんの場合、禁煙は続け、適量のお酒を飲む生活にすればいいのです。飲み過ぎる恐れがあるのなら、家族や周りの人に止めてもらえばいいでしょう。健康法にもいえますが、節制し過ぎるとストレスの原因になってしまいます。

 

昔は会社の自席でも煙草が吸えましたが、近年では吸う場所を探すのも大変と感じる人は多いのではないでしょうか。私の知人は煙草を吸う場所を探すのがストレスなので禁煙した人がいるくらいです。

 

JTの「2018年全国たばこ喫煙者率調査」を見てみると、成人男性の平均喫煙率は27.8%で減少が続いています。年代別に見ると、急激な喫煙率の減少が見られる60歳以上は21.3%ですが、30歳代から50歳代では35%前後で推移しています。

 

ストレスを感じるくらいなら喫煙したほうがいいと考える人もいますが、病気になるリスクが高過ぎます。また、副流煙や臭いの問題もありますから、周りに迷惑をかけてしまいます。近年では、喫煙する人を採用しない会社も出てきたくらいです。1箱500円前後もすることを考えても、「百害あって一利なし」といっても過言ではありません。

 

国立がん研究センターのHPでも「がんを予防するためには、たばこを吸わないことが最も効果的です。」と書かれているくらいです。さらに日本の研究では、がんになった人のうち、男性で30%、女性で5%はたばこが原因だと考えられています。がんによる死亡では、男性で34%、女性で6%はたばこが原因としています。

 

睦夫さんの場合、自分の力では禁煙するのはムリと判断し、禁煙外来に通い始めましたが、過度なストレスを覚えるくらいなら専門家の力を借りるのは正解です。保険が適用されますので、たばこ代のことを考えれば安いものです。ただ、楽しみをひとつなくすことになりますので、浮いたたばこ代の一部は趣味を充実させるために使うなど、禁煙したことによる虚しさもなくすようにすればいいでしょう。

 

<50代から「定年後の自分」を育てるヒント>

●「酒は百薬の長」。適量のお酒なら、むしろ飲んだほうが健康にはいい。

●「ストレスは万病のもと」。禁煙でかえってストレスを感じるなら専門家に相談してみる。

 

高田 明和
浜松医科大学 名誉教授


浜松医科大学 名誉教授

1935年静岡県生まれ。慶應義塾大学医学部卒業、同大学院修了。医学博士。米国ロズエル・パーク記念研究所、ニューヨーク州立大学助教授、浜松医科大学教授を歴任後、現在同大学名誉教授。

専門は血液学、生理学、大脳生理学。日本生理学会、日本血液学会、日本臨床血液学会評議員。

脳科学、心の病、栄養学、禅などに関するベストセラーを含む著書多数。最近はマスコミ・講演で心と体の健康に関する幅広い啓蒙活動を行っている。

自身もうつやHSP(超敏感気質)に長年苦しみ、HSPを扱い紹介した『敏感すぎて困っている自分の対処法』(監修、きこ書房)は日本での火付け役となり、話題を呼んだ。

最近の著書に『「敏感すぎて苦しい」がたちまち解決する本』『HSPとうつ 自己肯定感を取り戻す方法』『HSPと発達障害 空気が読めない人 空気を読みすぎる人』(いずれも廣済堂出版)がある。

著者紹介

連載孤独、引きこもり、うつ…定年後、男性を襲う様々な「危機」から人生を守るヒント

定年を病にしない

定年を病にしない

高田 明和

ウェッジ

すべては50代でのマインドセット次第! 定年後の男性を待ち受ける悩みは様々です。「意欲がわかない」「出不精になる」「自分を責める」「暴言を吐く」「焦燥感にかられる」「居場所がなく孤独を感じる」「人付き合いがうま…

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