子供が自分から進んで勉強してくれない、言わないと勉強しようとしない…。そんな悩みを抱える方は少なくありません。今回は、25年前から幼児教育に取り組んでいる株式会社コペル・代表取締役の大坪信之氏が、子どもを自主的に勉強させる方法について解説します。

なぜ、今「児童発達支援事業」が求められているのか…
>>>>>>>>記事を読む<<<<<<<<

「努力できる能力」が天才を生む

「天才とは1%のひらめきと99%の汗である」で有名なエジソンは、電球を発明するまでに約1万回の失敗をしたといわれています。

 

ダーウィンは名著『種の起源』を書き上げるまでに、何年も調査を実施して、同僚や指導者達と何百回となく議論を交わし、草稿を幾たびも書き直し、半生をかけてようやく実を結びました。モーツァルトも、作曲家としては10年以上の苦しみを経てようやく、今日たたえられているような音楽を生み出すに至りました。

 

野球のイチローやサッカーの本田選手は誰よりも練習することで有名です。

 

つまり「天才」とは、誰よりも努力をし続けられる人たちなのです。しかし努力を続けるのはなかなか難しいものです。努力できる子どもの「心のあり方」はどうなっているのでしょうか?

 

努力できる子どもの「心のあり方」とは?
努力できる子どもの「心のあり方」とは?

 

「努力できる能力」と「心のあり方」の関係について研究している、スタンフォード大学のキャロル・S・ドゥエック心理学教授は、中学校に入学する小学生の子ども達を対象に「心のあり方」と成績の関係を調査しました。

 

「頭の良さは生まれつき」と思っているか、「頭の良さは努力次第」と思っているかを尋ねることで心のあり方を判定し、その後2年間にわたって、生徒達の成績や行動を追跡調査した結果、ひとつの結論を導き出しました。

 

「頭の良さは生まれつき」だと考えていた子ども達は、中学入学直後から成績が下がりはじめ、2年間着実に成績が低下していきました。一方、「努力次第で頭は良くなる」と考えていた子ども達は、2年間ずっと成績がアップし続けました。

 

生まれつきだと考えていた子ども達は、成績低下の理由を「数学が苦手だから」と自分の能力をなじったり、「先生の教え方がうまくないから」と責任を転嫁したりする傾向がありました。それに対し、努力次第と考えていた子ども達は、同じような不安の中で全力で課題と向き合って、やるべきことから逃げず、勉強に励んだのです。

「良い」褒め方・「悪い」褒め方

数百人の子ども達を対象に行なわれた実験では、「頭が良いのね」と能力を褒められたグループは、新しい問題にチャレンジするのは避けて、簡単にできる問題しかやりたがらなくなってしまいましたが、「頑張ったのね」と努力を褒められたグループは、約9割の子ども達が新しい問題にチャレンジする方を選びました。

 

次になかなか解けない問題を出されると、能力を褒められたグループは「おもしろくない」と答えるようになりましたが、努力を褒められたグループはむしろ、「難しい問題の方がおもしろい」と答える子どもが多いという結果になりました。

 

最終的に、能力を褒められたグループの成績は下がり、努力を褒められたグループの成績は上がったのです。

 

【エルバート・ハバード (アメリカの教育家)の言葉】
〜天才とは、ただ、努力の継続をできる人のことをいう〜

 

子どもが努力し続けられる人になるために、まずは努力すれば能力が上がるんだと言うことを伝えて、潜在能力のスイッチをオンにしてあげましょう。さらに結果だけでなく、努力したそのこと自体をたくさん褒めてあげましょう。

 

あなたにオススメのセミナー

    本連載は、株式会社コペルが運営するウェブサイト「コペル」の記事を転載・再編集したものです。最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

    人気記事ランキング

    • デイリー
    • 週間
    • 月間

    メルマガ会員登録者の
    ご案内

    メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

    メルマガ登録
    会員向けセミナーの一覧
    TOPへ