年間約130万人の方が亡くなり、このうち相続税の課税対象になるのは1/10といわれています。しかし課税対象であろうが、なかろうが、1年で130万通りの相続が発生し、多くのトラブルが生じています。当事者にならないためには、実際のトラブル事例から対策を学ぶことが肝心です。今回は、相続人の父が遺した貯金通帳にまつわるトラブルを、円満相続税理士法人の橘慶太税理士に解説いただきました。

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経営者が集まる会合で、Aさんはよく、そう自慢をしていました。そしてAさんは還暦を迎え、長男も30歳となり、そろそろ長男に会社を譲る準備を始めようとしていたころ、突然の悲劇がAさんを襲います。心筋梗塞で倒れ、救急搬送されたのです。意識が戻るかどうかは五分五分、という状況でした。

 

社長のいち大事に混乱する会社。長男が先頭に立ち、社長不在の穴を埋めようとしました。また母に代わり、泊まり込みで父を見舞ったのは長女でした。

 

「仕事場と病院の往復は大変でしたけど、母は動揺していて、見ていられなくて」と笑う長女。出張の多い次男も、時間の都合がつけば、病院にかけつけました。家族全員で、Aさんの回復を祈り、奔走したのです。

 

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