「頭いいね」はNGワード!? 子どもの能力を伸ばす褒め方とは?

親の褒め方は、子どもの性格に大きな影響を与えます。努力を好み、新しい問題や難しい問題にも積極的に取り組む子どもへと育てるには、どのような褒め方をすればよいのでしょうか? 本連載では、25年前から幼児教育に取り組んでいる株式会社コペル・代表取締役の大坪信之氏が、子どもに「学ぶことの楽しさ」を教える方法を解説します。本記事では、子どもの性格を変える「褒め方」について見ていきます。

努力型か失敗回避型か…「褒め方」が子の性格を変える

子どものやる気について、長年研究しているスタンフォードのキャロル・S・ドゥエック教授が、子どもを対象に研究を進めるなかで、気付いたことがありました。

 

それは、学ぶことが大好きで、何にでも挑戦しようとする子どもがいる反面、失敗することをおそれ、新しいことに挑戦するのを避ける子どもがいるということです。

 

そして、彼女が行った研究でわかった衝撃的な事実は、親が子どもにどのように褒めるかで、子どもたちの性格(努力型か、失敗回避型か)が変わってくるというのです。

「努力」を褒められた子どもは、学習意欲が高まる

彼女は、思春期初期の子どもたち数百人を対象に、実験を行いました。まず、生徒全員に知能検査のかなり難しい問題を10問やらせた結果、ほとんどの生徒がまずまずの成績でした。終わったあとで、褒め言葉をかけました。

 

褒めるにあたっては、生徒を二つのグループに分け、一方のグループでは、その子の能力を褒めました。「まあ、8問正解よ。よくできたわ、頭がいいのね」

 

もう一方のグループでは、その子の努力を褒めました。「まあ、8問正解よ。よくできたわ、頑張ったのね」という褒め方でした。

 

グループ分けをした時点では、両グループの成績はまったく等しかったにもかかわらず、子どもたちに新しい問題を見せて、新しい問題に挑戦するか、同じ問題をもう一度解くか、どちらかを選ばせるという実験を行いました。すると、2つのグループの間で、明確に差が現れたといいます。

 

まず、頭のよさを褒めたグループは、新しい問題を避け、同じ問題を解こうとする傾向が強くなりました。ボロを出して、自分の能力を疑われるかもしれないことは、一切やりたがらなくなったというわけです。

 

一方、努力を褒められた生徒たちは、その9割が新しい問題にチャレンジするほうを選び、学べるチャンスを逃しませんでした。

 

つまり、子どもが努力したことを褒めると、子どもは努力することに喜びを感じるようになるのです。

 

努力を褒めると、子どもは努力に喜びを感じる
努力を褒めると、子どもは努力に喜びを感じる

能力ではなく、努力して成し遂げたことを褒めるべき

さらに、生徒全員になかなか解けない難題を出しました。

 

頭のよさを褒められたグループは、難問を解くことにフラストレーションを感じ、自分はちっとも頭がよくない、こんな問題を解いても楽しくない、と思うようになりました。そして、自分は頭が悪いのだと考えるようになったそうです。

 

努力を褒められたグループは、難問を出されてもイヤになったりせず、むしろ難しい問題のほうが面白いと答える子どもが多く、なかなか解けない問題があったとしても、イライラしたりせず、「もっと頑張らなくっちゃ」と考えるようになりました。

 

すなわち、努力を褒められた子どもは、積極的に難しいことに挑戦できるようになるということです。

 

その後のテストで難問が出されたあと、頭のよさを褒めたグループは、成績がガクンと落ち、再びやさしい問題が出されても回復しませんでした。自分の能力に自信がなくなり、スタート時よりもさらに成績が落ちてしまったのです。

 

一方、努力を褒めたグループの出来はどんどんよくなっていきました。難問に挑戦したことで、スキルに磨きがかかり、その後、再びやさしい問題が出されたときには、スラスラ解けるようになったのです。

 

ドゥエック教授の研究によると、能力を褒めると生徒の知能が下がり、努力を褒めると生徒の知能が上がったことになります。

 

すなわち、褒めるときは子どもの能力ではなく、努力して成し遂げたことを褒めるべきだということですね。

 

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株式会社コペル 代表取締役
福岡大学 人間関係論 非常勤講師
一般社団法人徳育学会 会長
日本メンタルヘルス協会公認カウンセラー 

1963年、福岡県生まれ。
日本アイ・ビー・エム株式会社を経て、現在、子どもの瞳を輝かせ続ける徳育教室コペルの代表として心の教育を志し、様々な研究に取り組み続けている。
全国各地で、子育てセミナーや子どもの潜在能力を引き出すための講演活動を通じて、たくさんの親子にアドバイスを行う。
良好な親子関係を構築するファミリーダイアログなど、多様なオリジナルプログラムを開発実施して活躍している。
著書に『偉人を育てた母の言葉』(致知出版社)、『あなたの言葉で子どもは育つ』(プレジデント社)、『きみの可能性は無限大』(少年写真新聞社)がある。

著者紹介

連載子どもの可能性は無限大!幼児教育のプロが教える「育脳」の進め方

本連載は、株式会社コペルが運営するウェブサイト「コペル」の記事を転載・再編集したものです。最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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