子どもを天才にする…「ピグマリオン効果」「教師期待効果」

大人による「評価」は、子どもの行動に大きな影響を与えます。大人が子どもの能力を信頼する言葉や態度をとることで、子どもは自分の価値や才能力を信じることができ、才能が開花します。本連載では、25年前から幼児教育に取り組んでいる株式会社コペル・代表取締役の大坪信之氏が、子どもに「学ぶことの楽しさ」を教える方法を解説します。本記事では、優れたセルフイメージを育てることの重要性について見ていきます。

「あなたは天才」という親の信頼が才能を開花させる

「ピグマリオン効果」「教師期待効果」という言葉を聞いたことがありますか?

 

どちらも幼児教育において、重要なキーワードとなるため、ご説明させていただきます。

 

子どもを天才だと信じてあげることで、才能を開花させた母親の例として、女子テニスで世界一に輝いた、ヒンギスさんの母親のお話をしましょう。

 

ヒンギスさんの母親は、わが子に対して「あなたは天才だ」と口癖のように繰り返していたそうです。

 

そして、ヒンギスさんが試合に負けて帰ってきたときには、彼女はこんな言葉をかけたそうです。

 

「おかしいわね。あなたは天才だから、負けるはずはないのに」

 

この言葉を聞くと、ヒンギスさんは勇気づけられ、自分の才能を信じることができたそうです。

 

こうして自分を信じることができたヒンギスさんは、つらい練習の日々にも打ち勝つことができ、ついには世界一の栄光を手にしたのです。

 

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小さな喫茶店が、世界的チェーンへと成長した理由

スターバックスコーヒーを世界的なコーヒーチェーンに育てた、ハワード・シュルツさんもまた、非常に優れたセルフイメージを備えていたそうです。

 

シュルツさんは貧しい家庭に生まれました。共同経営者と力を合わせ、やっとの思いで小さな喫茶店を始めたのが、スターバックスコーヒーの始まりです。

 

彼はそんな恵まれない境遇にも関わらず、大きな夢を抱いていました。今では誰もが知っている、あのスターバックスのマークが描かれた、プラスチック製のカップが完成した時、彼はこんなことを口にしたそうです。

 

「僕には、世界中の人々がこのカップを手にして街を歩いている姿が、ありありと目に浮かぶ」

 

共同経営者は、シュルツさんの発言を、夢のような話だと笑いました。

 

しかし、シュルツさんがこの時、アメリカに50の店舗を出すのが夢だと語ったならば、未来はどうなったでしょうか。

 

きっと、アメリカに50の店舗を出すことはできたとしても、世界中の人々に愛される、現在のスターバックスになることはできなかったに違いありません。

 

彼の抱いた大きな夢が、現在のスターバックスの姿を現実にしたのです。

 

世界中に愛されるコーヒーチェーンになると信じた
世界中から愛されるコーヒーチェーンになると信じていた

「思い込み」が子どもの能力を引き出す

◆ピグマリオン効果

 

このようなことは、教育の世界ではピグマリオン効果と呼ばれます。

 

たとえば、学校でこんな発表をしたとします。

 

「青い瞳を持つ子どもは、算数が得意だという研究結果が出されました」

 

すると、おもしろいことに青い瞳を持つ子どもたちの算数の成績は、ぐんぐん上がっていくのです。

 

そこで、次にこんな発表をしてみます。

 

「先日の発表は、間違いでした。青い瞳を持つ子どもは、算数が苦手だという研究結果が出されました」

 

この発表がされた途端に、青い瞳を持つ子どもたちの算数の成績は、一気に下がってしまったのです。これが、ピグマリオン効果です。

 

◆教育期待効果

 

また、教師期待効果というものもあります。

 

たとえば、校長先生が教師を呼んで「あなたのクラスのこの3人は、非常に知能テストの結果が良かったので、伸びる資質を持っている子です」という話をします。

 

本当は、ランダムに選び出された子ども達でしたが、実際に1年が終わると、この子達の成績は伸びるのです。

 

教師が伸びると期待しただけで「この子は天才だ」と接するようになるので、本当に伸びてしまうというわけなのです。

 

子どもに「自分は天才だ」と思わせてあげるだけで本当に天才になってしまうのです。

 

子どもに「あなたは天才だ」と常に伝えてあげましょう!

 

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株式会社コペル 代表取締役
福岡大学 人間関係論 非常勤講師
一般社団法人徳育学会 会長
日本メンタルヘルス協会公認カウンセラー 

1963年、福岡県生まれ。
日本アイ・ビー・エム株式会社を経て、現在、子どもの瞳を輝かせ続ける徳育教室コペルの代表として心の教育を志し、様々な研究に取り組み続けている。
全国各地で、子育てセミナーや子どもの潜在能力を引き出すための講演活動を通じて、たくさんの親子にアドバイスを行う。
良好な親子関係を構築するファミリーダイアログなど、多様なオリジナルプログラムを開発実施して活躍している。
著書に『偉人を育てた母の言葉』(致知出版社)、『あなたの言葉で子どもは育つ』(プレジデント社)、『きみの可能性は無限大』(少年写真新聞社)がある。

著者紹介

連載子どもの可能性は無限大!幼児教育のプロが教える「育脳」の進め方

本連載は、株式会社コペルが運営するウェブサイト「コペル」の記事を転載・再編集したものです。最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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