両政府の署名で貿易戦争も雪解けムード⁉ 米中貿易協議の展望

2020年1月のアジア・マーケット・マンスリー

三井住友DSアセットマネジメント株式会社 調査部
両政府の署名で貿易戦争も雪解けムード⁉ 米中貿易協議の展望

三井住友DSアセットマネジメント株式会社が、アジアリサーチセンターのレポートを基に、2019年12月のアジアマーケットと見通しについて解説します。※本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するマーケットレポートを転載したものです。

タイ<ピックアップマーケット>

バーツ高が続き、業績回復は遅れる見通し

 

【株式市場】業績不安、割高な株価バリュエーション

 

バーツの高止まり、企業業績見通しの悪化が続き、相場は低迷してる。金利水準は既に低く、追加利下げがあってもその効果は限定的だろう。経常黒字が盤石なため、輸出企業業績にマイナス影響を及ぼすタイバーツ高は修正されにくい。株価下落後もバリュエーションの割高感は修正されておらず、他市場と比較して投資魅力度は劣る

 

【為替動向】バーツ高圧力が続く

 

12月のタイバーツ対米ドルレートはおおむね30前後で推移したが、下旬には29台へ上昇した。バーツ高の背景には、経常収支黒字とインフレ率の低位安定に対する高い評価がある。中国からタイへの生産ライン移管など中長期的な動きも踏まえると、バーツ高圧力が続きそうだ。中銀はバーツ高抑制のための利下げを行わない意思を明確にしつつ、バーツ高への懸念を表明しており、何らかの追加対策が打たれるだろう。市場メカニズムに反する規制が導入されるようなことがあると、金融資産への悪影響も懸念され留意が必要だ

 

【マクロ経済動向】景気下振れ圧力が続く

 

タイへの観光客数は11月に前年同月比+5.9%と、10月の同+12.5%から鈍化した。2018年7月のプーケット島のボート事故によるベース効果が薄れ始めた可能性がある。自動車産業を中心に製造業のサイクルは下向きにあり、全体としては景気下振れ圧力が続いている。特に基幹産業である自動車に関しては、シェアリングサービスの普及に伴う自動車需要の構造的低迷も指摘されている。バーツ高の影響もあり、製造業が底入れするにしても2020年の持ち直しペースは緩やかなものにとどまりそうだ。

 

(注)データは2018年1月1日~2019年12月31日。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
SET指数 (注)データは2018年1月1日~2019年12月31日。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

(注1)データは2018年1月1日~2019年12月31日。 (注2)対米ドルは逆目盛。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
為替レート (注1)データは2018年1月1日~2019年12月31日。
(注2)対米ドルは逆目盛。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

(注)データは2015年1月2019年11月。 (出所)CEICのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
鉱工業生産(月次) (注)データは2015年1月2019年11月。
(出所)CEICのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

主要アジア各国・地域株価指数推移

(注1)データ期間は2015年1月1日~2019年12月31日。 (注2)各国の株価指数の名称は記事の末尾「参照」に記載。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
(注1)データ期間は2015年1月1日~2019年12月31日。
(注2)各国の株価指数の名称は記事の末尾「参照」に記載。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

(注1)データ期間は2015年1月1日~2019年12月31日。 (注2)各国の株価指数の名称は記事の末尾「参照」に記載。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
(注1)データ期間は2015年1月1日~2019年12月31日。
(注2)各国の株価指数の名称は記事の末尾「参照」に記載。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

(注1)データ期間は2015年1月1日~2019年12月31日。 (注2)各国の株価指数の名称は記事の末尾「参照」に記載。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
(注1)データ期間は2015年1月1日~2019年12月31日。
(注2)各国の株価指数の名称は記事の末尾「参照」に記載。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

主要アジア各国・地域10年国債利回り推移

(注)データ期間は2015年1月1日~2019年12月31日。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
(注)データ期間は2015年1月1日~2019年12月31日。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

(注)データ期間は2015年1月1日~2019年12月31日。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
(注)データ期間は2015年1月1日~2019年12月31日。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

(注)データ期間は2015年1月1日~2019年12月31日。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
(注)データ期間は2015年1月1日~2019年12月31日。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

主要アジア各国・地域為替レート(対米ドル)

(注)データ期間は2015年1月1日~2019年12月31日。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
(注)データ期間は2015年1月1日~2019年12月31日。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

(注)データ期間は2015年1月1日~2019年12月31日。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
(注)データ期間は2015年1月1日~2019年12月31日。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

(注)データ期間は2015年1月1日~2019年12月31日。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
(注)データ期間は2015年1月1日~2019年12月31日。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

※参照

各国の株価指数の名称は下記の通り。

●中国:上海総合指数、●香港:ハンセン指数、●韓国:韓国総合株価指数、●台湾:台湾加権指数、●インドネシア:ジャカルタ総合指数、●マレーシア:クアラルンプール総合指数、●タイ:SET指数、●ベトナム:ベトナムVN指数、●シンガポール:シンガポールST指数、●フィリピン:フィリピン総合指数、●インド:SENSEX指数、●オーストラリア:ASX200指数

 

当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『両政府の署名で貿易戦争も雪解けムード⁉ 米中貿易協議の展望』を参照)。

 

(2019年1月9日)

 

あなたにオススメのセミナー

    【ご注意】
    ●当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
    ●当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、三井住友DSアセットマネジメント、幻冬舎グループは責任を負いません。
    ●当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
    ●当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
    ●当資料は三井住友DSアセットマネジメントが信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
    ●当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
    ●当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

    人気記事ランキング

    • デイリー
    • 週間
    • 月間

    メルマガ会員登録者の
    ご案内

    メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

    メルマガ登録
    TOPへ