子どもの問題行動は「愛情不足」のメッセージ
「ストロークバンク(心のお財布)」という言葉を、聞いたことがあるでしょうか? 人はだれでも、ストロークバンクを持っています。
そして、人との触れ合いや愛情によって得られる、さまざまな刺激(ストローク)によって、心のお財布は増えたり減ったりします。
心のお財布のなかに入っているのは、お金ではなくて「愛情」です。
心の財布(ストロークバンク)は、「愛情」でいっぱいになると安定し、「愛情」が不足すると不安定になり、それが続くと「怒り」をお財布に入れてしまうのです。
子どもが問題行動ばかりするときは、愛情や触れ合いが不足して、怒りでもいいから欲しい!というメッセージなのです。
心のお財布がいっぱいになると、子どもはポジティブな気持ちになり、チャレンジ精神をが育っていきます。
【WEBセミナー 開催】
数ヵ月待ちが当たり前?
社会問題化する「初診待機問題」を解決する
「発達支援教室」×「児童精神科クリニック」
では、心のお財布のなかをいっぱいにするには、どうしたらよいのでしょう?
両親やおじいちゃんおばあちゃん、保育園・幼稚園・小学校の先生など、周りの人たちからたくさんの愛情をもらうと、お財布がいっぱいになり、心が安定します。
ありのままの姿を愛してあげると、子どもの心は安定し、素直でしつけもしやすく、意欲的となり、能力も伸びていくのです。
愛情をかけて育てているつもりなのに、まわりの子どもと比べると、この子はいつも問題を起こす、甘えが続く、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
また兄弟によっても、違うと感じることがあるでしょう。人によって、お財布の大きさは違うのです。ですから、話を聞いてもらうだけで安心する子もいれば、抱っこして「大好き」と何度もいわれないと落ち着かない子どももいます。
お母さんは、それぞれの子どもの様子を見ながら、子育てしていくことが大事なのです。子ども達にたっぷりと愛情をプレゼントしてください。
怒らない子育て…一番簡単にできるのは「抱っこ」
ストロークバンク(=子どもの心の財布)を満たしてあげることが、子どもの心の安定、自立につながるということをご説明いたしました。
それでも、こんなときはどうしたら良い?というケースも多く出てくると思いますので、実際にあった質問にお答えしていきたいと思います。
【質問】
兄弟3人の母親です。プラスのストロークが重要と知ったため、「今日は怒らない!」と思って子育てをしています。
しかし、長男は私の気を引きたいのか、下の子をいじめたり、いつもできることをわざとやらなかったりするので、私も疲れてしまい、最後には怒ってしまいます。
どうすれば、怒らずに向き合えるようになるのでしょうか?
【回答】
まずはじめにお伝えしたいのは、とてもよくやっていらっしゃいます。そして、子育ては悩みながら、試行錯誤しながら行っていくもので、あなたが特別なわけではありません。完璧にできなくて当たり前だと思ってください。
プラスのストロークが、うまくできないときにおすすめなのは、プラスのストロークで一番簡単な「抱っこ」です。寝る前に、1人ずつ抱っこするだけでも、子どもの心は満たされます。
また、子どもの機嫌のいいときは、お財布にプラスのストロークを入れるチャンスです。 「今のうちに家事を片付けよう!」とか、「自分の時間が少しでもとれた」と、子どもから心を離さないで、そのときこそ、思い切り愛情をかけましょう。
子どもの心のお財布が空っぽになってから、慌てて入れるのではなく、早めに貯金をしておくほうが、子育ては楽なのです。子どもの機嫌のよいときこそ、しっかりと関わってみてくださいね。
【WEBセミナー 開催】
数ヵ月待ちが当たり前?
社会問題化する「初診待機問題」を解決する
「発達支援教室」×「児童精神科クリニック」