お受験して我が子を「医師」にしたい…トータルの費用は?

多くの医師が、自分の子どもにも同じ道を歩んでほしいと願っています。そのために子どもを医学部へ入学させたいと考えてはいるものの、何から始めたらよいのか悩んでいる方も少なくありません。そこで本記事では、医師向けの資産形成サイト「勤務医ドットコム」を運営する、東京不動産投資株式会社の代表取締役・秋葉侑輝氏が、子どもを医師にしたい場合の教育費について解説します。

子どもを医師にしたいとき、「お受験」は必要か

子どもを将来、自分のクリニックの跡継ぎにさせたい場合、大学の医学部に通わせて、その後独り立ちできるレベルの医師にする必要があります。この計画を実現するには、ゴールから逆算して子どもの教育を考えなければなりません。大学受験の段階で急に準備を始めても、難易度が高い医学部の試験に合格することは難しいでしょう。

 

では、準備をいつから始めたらよいのか……というのが各家庭で悩むポイントになります。小学校受験と中学校受験、どちらの段階から「医師の道」を本格的に歩み始めるのが最適でしょうか。まずは、小学校受験と中学校受験、それぞれのメリットを解説します。

 

●小学校受験

 

小学校受験に臨むのは、5歳の子どもです。そのため、試験は学力を評価するのではなく、基本的な日常の生活習慣や、創意工夫の力などが問われます。とはいえ、本気で小学校受験を考える家庭では、1年かけて試験の準備をすることも珍しくありません。

 

小学校受験のメリットは、同じように教育熱心な家庭の子どもと触れ合う機会ができることで、自然と学習意欲が高まる点にあります。強制的に学習させるのではなく、早い段階から「自走」できる子になれば、学力も身につきやすいといえるでしょう。

 

合格後は、もちろんエスカレーター式に進学することができます。時間や教育費用など、諸々のトータルコストを考え、小学受験に臨むのが望ましいと考えられます。

 

●中学校受験

 

中学校受験は小学校受験と違い、「学力」で評価される試験になります。医学部を目指す場合は、小学校受験をしなかった子どもでも中学校受験は必須といえます。この学力試験を突破するためには、相応の勉強時間が必要になります。

 

中学校受験のメリットの1つは、受験勉強のために本気で鍛えた頭脳を手に入れられることでしょう。ここで手に入れた知識、さらに成功体験はその後の人生に大きな影響を与えるはずです。

 

小学校受験と中学校受験、それぞれのメリットを挙げましたが、どちらが正解・不正解ということはありません。これらのメリットや各家庭の状況を見極めたうえで、適切な決定をするようにしましょう。

 

◆小学校受験に向けて何をするべきか

 

ここでは「小学校受験のための準備」について考えてみます。希望の私立小学校に合格するためには、一体どんな準備をすればよいのでしょうか?

 

準備期間は前述のとおり、1年間と考えることが一般的です。折り紙や靴ひもを結ぶ練習など、受験対策は各家庭でできるような内容であるものの、幼児教室に通う家庭が多いのも実情です。挨拶などの基本的な生活習慣から創意工夫が必要な作業方法まで、さまざまなことを教えてくれます。

 

大切なのは、子どもの性格に合っていて、なおかつ合格実績のある幼児教室に入れることです。どんなに素敵な幼児教室でも、子どもが通いたがらなければ意味がありませんし、どんなに先生が一生懸命でも、合格にベクトルが向いてなければそれもまた意味がありません。

 

幼児教室の合格実績は、必ず事前に確認しましょう。その幼児教室が何を大切にしているのか、どんなことを教えているのか、どんな先生がいるのかなど、できる限り細かく情報収集をして見極めるようにしたいところです。

 

小学校受験と中学校受験、それぞれのメリットは?
小学校受験と中学校受験、それぞれのメリットは?

子どもを医師にするまでの「トータルコスト」は暴額

最後に、子どもを医師にするためには教育費がいくら必要なのかを考えます。

 

私立小学校では6年間で学費が約200万円。それに加えて塾や習い事などの費用も入れると、学費は合計で約400万円程度になります。同様の概算で、私立中学校は約400万円、私立高校は約300万円。ここまでで合計1,100万円です。

 

医師になるためには、大学の医学部または医大に入ることになります。ここからがいよいよ「医師の道」の本番で、教育費の差が大きく開くところです。というのも、国公立大学であれば約400万円の学費で済みますが、私立大学の場合は3,000万円ほどになるからです。その差はじつに7倍強。

 

仮に、小学校から大学まで、私立の学校に進学した「オール私立」の場合は、トータルで約4,100万円の学費がかかることになります。2人の子どもを医学部に通わせる場合は、この2倍の教育費が必要になるのです。医師は高収入の仕事ですが、それでも教育費の負担は決して少ないものではありません。

 

子どもを医師として開業クリニックの跡継ぎにするためには「親のディレクション」が何よりも重要になります。そのためには、事前にしっかりと計画を練り、医師になるための道筋を描いてあげることが大切です。

 

ですが、医学部を卒業するためには多額の教育費がかかるのも事実です。そのため、節税や資産形成も日ごろからしっかりと考えて、少しずつ実践するようにしたいですね。

 

 

秋葉 侑輝

東京不動産投資株式会社 代表取締役

 

東京不動産投資株式会社 代表取締役

■運営サイト:「勤務医ドットコム」(https://kinmui.com/


22歳で不動産ベンチャー企業に入社し、わずか3年後、社内最年少の25歳で取締役に就任。
その後、不動産デベロッパーにて取締役副社長に就任。2015年、東京不動産投資株式会社を設立。長年のキャリアの中で、医師をはじめとした高所得者に対する重い税負担が「不動産投資」によって軽減され、労働収入だけに頼らない効率的な資産形成となることに気づく。
その運用方法を解説する東京不動産投資株式会社主催のセミナーに参加した医師は、実に700人を超える。

著者紹介

連載勤務医ドットコム発!「医師×お金」の最新事情

本記事は、『勤務医ドットコム』ホームページのコラムを抜粋、一部改変したものです。