融資トラブルは任せて!? 「胡散臭い弁護士」の実力の見抜き方

不動産投資の融資トラブルに陥った場合はすぐに弁護士を頼りましょう。今回は、弁護士選びで失敗しないための、「信頼できるプロ」の見つけ方を紹介します。※本連載は『融資地獄「かぼちゃの馬車事件」に学ぶ不動産投資ローンの罠と救済策 』(幻冬舎MC)の内容を一部抜粋・改編したものです。

誠実でコミュニケーション能力のある人を選ぶ

不動産投資における融資の返済に行き詰った時は、迷わずに弁護士に相談しましょう。

 

「まずはネットで調べてみよう」「とりあえず自力で頑張ってみよう」などと考える人もいますが、サラリーマン大家が片手間に取り組んで解決できるほど、融資のトラブルは簡単ではありません。法律用語を理解するのに時間がかかりますし、単語の意味がわかっても何をしたら良いかわからない場合がほとんどなのです。

 

そのようなことに時間をかけているうちに、事態はどんどん悪化します。餅は餅屋で、最初から素直に専門家に依頼することがトラブル解決の近道なのです。つまり、融資や借金トラブルの分野で経験があるプロの弁護士に依頼すれば良いのです。

 

プロの弁護士が複数見つかる場合には、優秀で誠実でコミュニケーション能力のある人を選べば、まず問題はないでしょう。

 

弁護士は国家資格ですから、どのような人でも法律関連の知識は備わっているはずです。ただ、知識を持っていることと、その知識を生かし、相談者や依頼主に利益をもたらしてくれることは別のことです。トラブルの背景にある法的な問題をわかりやすく説明してくれる人や、依頼主の困りごとを理解し、親身になって動いてくれる人を見つけることが重要です。

 

融資のトラブル解決では、コンサルタントや他の士業の人などに依頼することもできます。インターネットで検索してみても、「任意整理のプロ」「再生請負人」など、さまざまなキャッチコピーを掲げて営業している人がいます。そのような人たちも、融資トラブルに関する経験は豊富なのかもしれませんが、やはり弁護士か、弁護士の資格を持った人に絞るほうが良いと思います。

 

不動産投資のトラブルは法的な手続きが必要になる可能性が大きく、そもそも弁護士自体は法に関わる相談に乗ることができず、その一線を越えると非弁行為となります。余計なトラブルを呼び込まないようにするためにも、経験豊富な弁護士の一択で考えるのが得策だと思います。

過度に「宣伝」に力を入れていない人が良い?

弁護士探しの手段は、信頼できる知り合いに紹介してもらうのが最も安心ですが、実際にはそのようなツテのない人が多いと思います。その場合はインターネットで探すことになるでしょう。インターネットを使うのは、あくまでも弁護士を探すためで、自分で解決するための手段や答えを見つけるためではありません。

 

頼れるプロの弁護士を探すことにフォーカスして情報を精査していくことが大事です。

 

人選のポイントとして、まずは安さや無料相談といった点は重視しないほうが良いと思います。優秀な弁護士は、それなりの費用を取ります。オーナーはお金に困っているわけですから安いほうがうれしいのですが、安さだけで選ぶと弁護士事務所の事務員相手に相談やヒアリングに時間がかかり、トラブルが大きくなっていく可能性もあります。トラブル解決で重要なのは、倹約することではなく、トラブルを確実に解決することです。費用のことはいったん脇に置いて、信頼できそうな弁護士を探すようにしましょう。

 

信頼を見る基準としては、経験年数を見るのが良いと思います。もちろん、若い弁護士の中にも優秀な人はいますが、経験重視で考えると場数を踏んでいるベテランの方が信頼度は高くなるでしょう。

 

インターネットで情報を見ていくと、経歴などをしっかりと載せている弁護士が見つかります。日本弁護士会の活動に参加していたり、著書があるといった点も信頼の裏付けになるだろうと思います。

 

もう1つ重要なポイントは、過度に宣伝に力を入れていない人を選ぶことです。

 

弁護士の仕事が忙しく、手が回らないほど依頼を受けている優秀な人は、わざわざ宣伝して集客する必要がありません。逆に、信頼、実績、経験などが不足している人は、とりあえず集客して相談者を集めようと考えます。相談無料をアピールするのもより多くの人を集めるための手段です。広告や集客がうまい人は、経営者やビジネスマンとしての能力は高いかもしれませんが、その能力と弁護士としての能力は切り分けて考える必要があります。

 

弁護士だけに限ったことではないかもしれませんが、真面目で優秀で仕事ができる人ほど、自分をアピールすることへの関心が薄く、地味に、目立たずに活動していることが多いものなのです。

ベテランだから「万能」ということではない

融資トラブルや債務整理は、一つひとつの案件ごとに背景が違います。当然、依頼主となるオーナーの希望も人それぞれですので、「こうすればうまくいく」という定番の解決法がなく、「これで全員が喜ぶ」という絶対的な落としどころもありません。

 

そのため、弁護士には、その時々の状況に合わせた臨機応変な対応が求められます。依頼主にとって最善の結果は何かという視点を持ち、知識や人脈を駆使したり、うまくいかない場合にはゲームチェンジする力も求められます。

 

そのような対応ができるのは、経験豊富なベテランです。また、ベテランであっても過去の担当案件には偏りがある場合もありますので、ベテランだから万能ということもありません。

 

そう考えると、「どんなトラブルでも大丈夫です」「すべてうまくいきます」などと豪語する弁護士は避けた方が良いと言えるでしょう。ベテランですらうまく処理できる保証がない問題を「大丈夫」「できる」などと言い切れるはずがないからです。

 

逆に「私には難しいかもしれない」「うまくいく保証はない」と素直にいってくれる弁護士は信頼できる可能性が高いといえます。信頼されている弁護士は、できないことをできないと言います。なぜなら、できないことを「できる」と言い切り、結果としてできなかった時に、自分の信頼が落ちることを知っているからです。

 

そのような弁護士に出会えた場合は、難しいことを承知の上でも、もう少し細かく相談してみるのがよいと思います。相談していくなかで現時点で最善の解決策が見えてくるかもしれませんし、その弁護士が、別の弁護士を紹介してくれることもあります。プロが信頼できるプロなら、安心して相談できるでしょう。弁護士の人選で失敗するリスクもかなり小さくできるはずです。

一般社団法人首都圏小規模住宅協会 代表理事

1983年、東京都生まれ、埼玉県出身。大学卒業後、不動産投資会社勤務を経て、2012年に独立し起業。2018年1月には業界の健全化を図る目的で、一般社団法人首都圏小規模住宅協会を発足。代表理事に就任。『「融資地獄」行き予防サロン』を設置して投資家の無料相談を受け付けるなど、あくまで公平・中立な立場から各方面に提言を行い、業界の健全化にむけて活動している。主な著書に『不動産会社が書けない「有名大家」の裏話』(幻冬舎メディアコンサルティング)がある。

■一般社団法人首都圏小規模住宅協会運営サイト「不動産投資塾
 (https://ft-school.com/

著者紹介

連載融資地獄「かぼちゃの馬車事件」に学ぶ不動産投資ローンの罠と救済策

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