副業に新たな選択肢…田舎と都心の「二拠点生活」で稼ぐ方法

「働き方改革」が推進される現在の日本では、リモートワークや副業を行う人が急増しています。そんななか、都市部と地方のそれぞれに生活拠点を持つ「デュアルライフ」が、20~40歳代を中心に注目を集めています。今回は、デュアルライフ流行の社会的背景とともに、片方の生活拠点を投資用不動産として活用する方法を見ていきます。※本連載は、外国人宿泊客に人気の高い古民家を再生した旅館づくりのポイントを「一棟貸切旅館」のプロデュースに多数の実績をもつ筆者がわかりやすく解説します。

働き方改革により「リモートワーク」「複業」が増加

 2019年4月、働き方改革関連法の順次適用が開始され、リモートワークや複業の解禁が増えるなか、住居や本業を都市部に置きつつ2つ目の仕事をもつ「地方複業」や「デュアルライフ(二拠点生活)」に注目が集まっています。今回は、「古民家投資」を活用した「デュアルライフ」のメリットと実際の古民家投資への活用事例を紹介します。

 

リモートワークとは、従業員が出社せず自宅や会社以外の自由な場所で仕事をする働き方のことです。政府の重要政策のひとつである「働き方改革」の推進により、この制度を導入する企業が徐々に増えています。また、働き方が多様化するなかで、複数の収入源をもつ「複業(副業)」がブームの兆しを見せています。

 

実際に、BIGLOBEが20代から50代の社会人男女800名に対して実施した「働き方改革に関する意識調査」で、「導入してほしい制度」について尋ねた質問では、6割の人が「リモートワーク」に前向きな意見を持っており、8割の人が「複業(副業)・兼業」の導入を希望しているため、今後も増え続けると予想されます。

 

[図表1]「働き方改革」として導入してほしい制度(各項目につき単回答)(n=800) 参考:BIGLOBE「働き方改革に関する意識調査」
[図表1]「働き方改革」として導入してほしい制度(各項目につき単回答)(n=800)
参考:BIGLOBE「働き方改革に関する意識調査」

 

リモートワークが可能になれば、オフィスにいなくても仕事ができるようになるため、普段はのびのびとした田舎で仕事を行い、必要なときだけ都心の会社に出社するという人も増えていきます。つらい満員電車から開放されるだけでなく、通勤時間もかからず、静かな環境で集中して仕事に臨むことができるため、モチベーションアップや生産性向上も期待できる働き方です。

 

また、地域活性化や地方創生を目的として、都市部で働きながら地方でも働くという新しい複業のスタイルが広がっています。地方では人口減少や高齢化が進んでいるため複業に期待される役割も大きくなっています。

 

茨城県では、「茨城県トライアル移住・二地域居住推進プロジェクト」を推進し、経営や人材不足に課題を抱える県内企業と首都圏の複業ワーカーをマッチングさせる試みを行っています。

「デュアルライフ」の流行は、都心回帰が原因!?

都会に住居と本業を持ちながら、田舎の良さも満喫する「デュアルライフ」に興味を持つ人が増えています。

 

従来は、避暑地に別荘を持つ富裕層や、定年後の時間に余裕があるリタイア組が楽しむものだというイメージがありましたが、近年は、空き家や古民家を活用してデュアルライフを楽しむ20~30代のビジネスパーソンが増えています。実際に体験した人の多くが、生活の豊かさや満足度の上昇を感じているため、今後はさらにデュアルライフを楽しむ動きが広がり、これが当たり前の生活となる時代が来るかもしれません。

 

この流行の背景には、都心回帰や都心一極集中があるといわれています。ひと昔前の団塊世代の多くは、郊外のニュータウンに、駐車場や広い庭のあるゆったりした一戸建てを購入するのが理想だと考えていました。しかし、現代では共働き夫婦が一般的になったため、とにかく利便性重視で都心の駅近マンションに住む人が増えています。

 

こうしたことから、現代の都心生活をしている人は、心にゆとりを求めるようになりました。また夫婦ともに首都圏で生まれ、田舎暮らしや郊外のゆとりある生活に憧れを抱いている人も少なくありません。

 

 

では、すでにデュアルライフを楽しんでいるのはどんな人たちなのでしょうか。リクルート住まいカンパニーの調査「デュアルライフ(2拠点生活)に関する意識・実態調査」によると、次のことがわかりました。

 

●デュアルライフを送る人たちの7割以上が、20~40代の働き盛り

●約7割が世帯年収1000万円未満

●2時間未満の近場に2拠点目を構え、月平均2~5日滞在している人が多い

●デュアルライフ実施後、7割以上の人が「満足度が上がった」と答えている

 

「週末は別荘に」というと、経済的に余裕がある人たちのライフスタイルというイメージがありましたが、働き方や居住の多様化によって、デュアルライフのハードルは低くなっているようです。

使わない日はゲストハウスとして賃貸収入を得る

富裕層やリタイア組でなくても実現できることから人気上昇中の「デュアルライフ」ですが、ただ2つの拠点を行き来するだけでなく、平日に使用しない片方を古民家ゲストハウス(一棟貸切旅館)にして、お金を生む不動産にする活用法もあります。

 

第2回の連載記事『一棟貸切旅館の建築と運営 繁盛させるための「5つの視点」』でもご紹介しましたが、収益を生み出すゲストハウスを作るには、下記の5つの着眼点が大切です。

 

①ターゲットの明確化

②食事のよさ・観光エリアへのアクセス等の「強み」を調査

③近隣の競合物件の稼働率・宿泊単価の調査

④物件の強みを生かしたリフォームプランの策定

⑤エリアや物件の特徴を活かし、ユーザーニーズに対応したデザインを施す

 

もっとも、個人が上記のすべてを網羅した物件を探したり、該当する物件をリノベーションするのはかなり難しく、時間と労力も必要です。その点は専門業者に依頼するのが賢い方法だといえます。

 

古民家ゲストハウスを活用して、憧れの「デュアルライフ」を実現し、豊かな生活への第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

 

 <まとめ> 

 

今回は、古民家投資を兼ねた「デュアルライフ(二拠点生活)」について紹介しました。2つ目の拠点を古民家を再生したゲストハウス(一棟貸切旅館)にすることにより、自分が利用しない平日(休日)を外国人宿泊客や国内観光客に貸し出して賃料収入を得ることが可能です。生活を豊かにし、収益も得られる人気の「デュアルライフ(二拠点生活)」の実現を検討するのもいいかもしれません。

 

 

浅見清夏

ハウスバード株式会社 代表取締役

 

鈴木結人

マーケティングチームリーダー

 

竹内康浩

建築デザインチームマネージャー

 

ハウスバード株式会社 代表取締役社長

●青山学院大学 卒(在学中、上海・復旦大学に留学)
●アクセンチュア(株)戦略コンサルティング本部勤務
●中国・上海にて、幼児教育事業 レインボーバード幼児教室を起業後、ヤマトキャピタルパートナーズに売却
●政府系VC・産業革新機構にて投資サイドで勤務

著者紹介

ハウスバード株式会社 マーケティングチーム リーダー

早稲田大学卒
ハウスバード株式会社でのインターンシップを経て、新卒第1期生として同社に参画。
近隣住民対応や運営対応を経て、現在マーケティングチームのリーダーに就任。

著者紹介

ハウスバード株式会社 建築デザインチーム マネージャー

日本工業大学建築学科修士号。
株式会社アーキディアックに入社し、公共施設の設計・施工管理に従事。
2017年、ハウスバードへ建築デザインチーム マネージャーとして参画。

著者紹介

連載木造住宅をレトロモダンな「一棟貸切旅館」に…古民家再生投資のノウハウ

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