気分の落ち込みは「脳の疲労」が原因?
◆“脳疲労”の打開策は「楽観回路」
オリンピックに何度も出場し、輝かしい成績を残している競泳男子平泳ぎの北島康介選手。2008年の北京オリンピック後には、北島選手の実力発揮の源泉をめぐって、「勝負脳」という言葉が静かに広がりました。
◆実力発揮の源泉「勝負脳」
『〈勝負脳〉の鍛え方』の著者である脳外科医の林成之氏はその著書のなかで、「脳の疲労症状」が生み出す弊害について述べています。
●何事にも否定的になってしまう・・・
●やる気、意欲が出ない・・・
そんな気分の落ち込みは、脳の疲労症状が原因かもしれないというのです。
◆「脳疲労」ってなんだろう?
脳の疲労には、実は心の状態が深く関係しています。
●いろいろなストレスを抱えている・・・
●解決しない悩みごとがある・・・
●性格が暗くいつも悪いほうに考える・・・
このような心の状態は、そのまま脳の疲労へとつながっていくのです。やる気を下げ、ネガティブな思考回路を作ってしまう脳の疲労。どうやらこの「脳疲労」を打開することが成功を導く「勝負脳」の近道であるようです。それでは、どのようにすれば脳疲労を防ぐことができるのでしょうか?
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◆とにもかくにも、明るく、楽しく!
ご心配なく。脳疲労にはちゃんと打開策があるのです。 林成之さんは勝負脳の第一条件として「性格を明るくすること」を挙げられています。勝負に強いスーパープレイヤーは何事にもめげない明るい性格をもっているといいます。
心の状態は、生活習慣に大きく左右されるものです。日常生活において、てきぱきと1日の仕事や目標を達成する行動パターンを作り、鍛えることもとても大切なのです。
北島選手の場合も、
(1)プラスのイメージを構築する
(2)否定語を使わない
(3)ライバルではなく自分に勝つ
など、自分のルールを決めているそうです。
キーワードは「明るさ」と「自分」にあるようですね。「明るい」「肯定的」「プラス発想」はスポーツに限らずほかの分野でも持てる力、能力をここ一番という時に最大限に発揮する源といえるでしょう。
幸せな人の共通点は「自分を受け入れられること」
◆だから、脳の「楽観回路」を作ろう
いつも明るく楽しそうに見える脳科学者の茂木健一郎さんは、「楽観回路」についての研究もされています。「楽観回路」とはその名の通り楽観的に物事を考える脳の回路のことですが、この回路により何事に対してもプラスの行動が取れるようになるそうです。
「幸せそう」「楽観的」という状態になって、やっと働く脳の回路があるというのです。これは脳のエンジンのような物で、それがうまく回ってないと脳全体の回路がうまく働いてくれないそうです。
とにかく、どんな手を使ってでもいいから「楽観回路」、「“私は幸せ”回路」を働かせるのがポイントです。
◆誰かのために、何かをしよう
また、自分が幸せを感じるためには「誰かのために何かすること」が大切なのだそうです。脳の活動を観察すると“「他人が喜びを感じている行動」が実は自分の喜びにつながっている”ということことがわかってきました。
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◆どんな自分も受け入れる!
もう1つ、「なぜだかわからないけれど、いつも幸せ」。そんな人の共通点は、「自分がどういう人間であるかを受け入れられる人」なのだそうです。
人と比べて、「自分はこんなにダメだ・・・」「どうせ私なんて・・・」と比較していると自信がなくなってしまいます。茂木さんはこうも語っています。
「脳科学から見ると、“人は変わることができる”ということこそが事実です。ありのままの自分を受け入れて“こんなに楽観的で良いのかな?”と思う位が、結局一番おもしろい人生を歩んでいけるのです」
ストレスで脳疲労を起こさないように、明るく幸せに楽観的に考えることを教えて、子どもに自信を与えましょう。
おわかりいただけたでしょうか。子どもの成功を導く「脳の楽観回路」が育つ手助けをしてあげてください。
大坪 信之
株式会社コペル 代表取締役