金利に差?住宅ローンの選択「銀行より不動産業者」を頼るワケ

人生の大イベントであるマイホームの購入。しかし、こだわって選んだはずなのに「失敗してしまった…」と感じる人も少なくありません。本記事では、マイホーム購入の際に重要な「不動産業者」の選び方について、住宅ローンの知識など選択基準を具体的に紹介します。※ 本記事は、2018年1月22日刊行の書籍『絶対得する!初めての一戸建て購入マニュアル』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

 不動産会社の形態、収益体系を知る

一口に不動産業者といっても、その種類はさまざまです。賃貸物件の仲介をしている「賃貸の仲介業者」もいれば、新築物件の販売をしている「販売代理業者」もいますし、土地の仕入れから建築、販売まで行っている「デベロッパー(開発業者)」などもいます。

 

そのうち、特に新築一戸建ての購入を検討している場合であれば、賃貸を担当する業者と売買を担当する業者がいると認識しておけばいいでしょう。そのなかでも売買には、自ら販売している業者と代理や、仲介で販売している業者がいます。

 

ほかに、施工や工事に関係する業者もいます。例えば、建物を建築する「施工業者」や物件を管理する「管理業者」、あるいは「リフォーム業者」「水道業者」「電気業者」なども一戸建ての購入前後で関わることがあるかもしれません。

 

このようにさまざまな種類がある不動産会社ですが、実は、その多くは賃貸の仲介業を行っています。よく駅前などで「月○○万円」「敷金0円」「礼金0円」等の張り紙を目にする不動産業者などは、ほとんど賃貸の仲介業を行っている業者であると考えて間違いありません。アパートやマンションを借りるとき、お世話になったことがある人も多いのではないでしょうか。

 

賃貸の仲介を行う業者の中には、土地や建物の売買も行っている業者がいます。ですので、それらを明確に分けることに意味はありません。そうではなく、不動産に関するどのような業務を専門的に行っている業者なのかを、個別に理解することが大切です。

 

店舗に足を運んでみれば分かりますが、窓や看板に物件情報を貼り出している業者が多いかと思います。その中に賃貸しかなければ賃貸メインの仲介業者ですし、売買もあれば売買も仲介する業者ということになります。目的に応じて使い分けることが大切です。

「貸主」としての不動産業者も

ちょっと特殊ではありますが、「貸主」としての不動産業者もあります。貸主とは、物件を貸すことを目的にしている業者のことです。具体的には、不動産業者が自ら土地を買い、賃貸業者を介して貸し出すというものです。

 

不動産業者が自ら土地を購入して所有し、貸し出すメリットとしては、それが賃貸収入を生むことです。もちろん、個人の投資家の方と比較して規模は異なりますが、そのような不動産業者もいるということを頭に入れておいてください。

 

このように、不動産業者の形態や収益体系について理解できるようになると、不動産を購入する際にも参考になります。値付け交渉など、不動産業者でしか分からない部分もありますが、騙されないように大枠だけは理解しておくといいでしょう。

 

ちなみに、賃貸物件の仲介業者の収益体系について簡単に紹介しておきましょう。賃貸の仲介業者はよく見かけるかと思いますが、彼らは物件の契約時に手数料を取っています。つまり、貸主と借主をつなぐことで手数料収入を得ているのです。

 

この仕組みは、不動産の売買を行っている不動産業者でも似ています。例えば、土地や建物を売りたいという人と、土地や建物を買いたいという人とを結ぶことによって、両者から手数料を得ていることになります(両方に別々の業者がつくこともあります)。

 

このように、不動産業者はさまざまでも、それぞれの収益体系は似ていることが少なくありません。需要があるところに値段がつくということが分かれば、価格が高い物件の理由についても自ずとイメージできるのではないでしょうか。

住宅ローンに関する知識も重要に

不動産業者について知る場合、「住宅ローンに関する知識」についても意識しておいたほうがいいでしょう。そもそも住宅ローンのお金を貸すのは銀行です。銀行からお金を借りて、マイホームを購入するのが住宅ローンなのです。

 

つまり、不動産業者が行っているのは物件を紹介すること(あるいは土地を仕入れて開発し、販売すること)なので、実際に買うためのお金は自分で用意するか、銀行から借りるというのが一般的です。

 

ただし、住宅ローンを組むにしても、どのような銀行でどのようなローンを組めばいいのか判断は難しいものです。そこで、不動産業者の担当者から住宅ローンについて教えてもらう必要があるのです。そのときに、きちんと説明してもらえなければ困ります。

 

だからこそ、住宅ローンについての知識がどのくらいあるのかも、付き合う不動産業者を選ぶ際のポイントになります。住宅ローンの知識が乏しいか、あるいはまったくない業者とは、付き合わないほうがいいでしょう。

 

特に不動産というのは、とても高額な買い物となります。住宅購入というものは、ある意味で大きな借金を背負うことになるのです。そのときに、ローンについての知識がない担当者は不安です。

 

住宅ローンの知識が豊富な不動産業者は、かなりお得な助言により、保証料や金利を下げられる可能性があります。わずかな金利や、保証料等の違いによって、支払うべき総額(住宅ローンの支払額)は大きく変わります。土地と建物を含めた物件価格だけでなく、住宅ローン金利の支払いも実質的にかかわってくることを考えれば、住宅ローンに詳しい不動産業者と付き合うようにしたいものです。銀行は金利を収入源としている業者なので、銀行にすべてお任せでは自分にとってこの住宅ローンは本当に良いのか分かりませんから。

不動産業者はどう選べばいいのか

では、どのようにして不動産業者を選べばいいのでしょうか。ポイントはいくつかありますが、信頼できる業者を選ぶということは大前提です。究極的には、信頼できる業者さえ見つけることができれば、あとのことはその業者に任せてしまってもいいでしょう。

 

なぜなら不動産業者というのは、不動産のプロです。一般の人がどれだけ必死に勉強しても、やはり経験と知見が豊富なプロにはかないません。そうでなければ、誰でも不動産業を営めることになってしまいます。やはり、プロにはそれだけの実力があるのです。

 

だからこそ、不動産に関する一定の知識を得たうえで、あとは任せてしまうという度量も必要です。そうしなければ、いつまでも物件を決められないということになりかねません。マイホームの購入が目的なのであれば、決断することもまた大事なことなのです。

 

そのように考えると、信頼できる不動産業者を見つけられるかがいかに大切かということもうなずけるはずです。経験や知見はもちろんのこと、人として信頼できる不動産業者を見つけることができれば、マイホーム購入の半分は成功したといっても過言ではありません。

 

そこで気になるのが、「信頼できる業者をどう見つければいいのか」ということでしょう。信頼できる業者かどうかはそう簡単に判断できるものではありません。だからこそ、慎重に見極める必要があります。そのためのポイントはどこにあるのでしょうか。

 

一つは、「嘘をつかないこと」。もう一つは、「多くの正しい情報を提供してくれること」。あとは、「こちらの話をきちんと聞いてくれること」。大きく分類すれば、これら三つに集約されます。このような指標をもとに、信頼できる不動産業者を見つけましょう。

立地から考える不動産業者の本質

注意が必要なのは、「見た目」です。『人は見た目が9割』という書籍や、『人は見た目が100パーセント』というドラマもあるように、人間というものはとかく見た目に惑わされることが多いものです。しかし、それだけに危険性があります。

 

どれだけ建物や看板が立派だとしても、店内に入ってみると状況が違うということもあります。ですから、細かい部分にまでもう少し目を向けてみましょう。

 

例えば、建物の外壁や屋根はどうでしょうか。きちんとメンテナンスされているかによって、その不動産業者のスタンスも分かるというものです。あるいは、玄関先に置いてある鉢植えも見てみましょう。手入れは行き届いているでしょうか。

 

店内についても同様です。すぐ目につくところだけでなく、細かい部分にまで掃除が行き届いているのかという点にも着目してみてください。きちんと丁寧に仕事をしてくれる業者であれば、掃除についても行き届いている可能性が高いでしょう。

 

スタッフの対応も同じです。担当者ごとに言っていることや態度が大きく異なる不動産業者というのは、あまり信用できません。教育が行き届いていないのか、あるいはそういう方針の業者なのかもしれません。注意しましょう。

 

いずれにしても、パッと見で判断しないことが大切です。第一印象はもちろん大事ですが、きちんと細かい部分にまで着目してみてください。しっかりと細部まで観察すれば、見た目というものも一つの判断材料になるのです。

実際に話してみてから判断すること

お客さまを大切にしているかどうかというのは、対応やサービスに現れます。例えば、店内にキッズルームを設置しているような業者であれば、子どものことにまで配慮していると分かります。小さな工夫ですが、そういったところが大きいのです。

 

不動産、特に売買の決断には、相当のプレッシャーがかかるものです。住宅ローンを組む場合であればそれこそ30年という長期で支払いが続くため、精神的な負担が大きくなるのです。それだけ大きな決断が必要となります。

 

そのときに、手離れしていない子どもが騒いでいれば、落ちついて判断することはできません。じっくり考えたいときに、子どもの面倒を見なければならないというのは大変な負担になるのです。

 

そのようなことも理解したうえで、キッズルームを用意する。そのような小さな配慮のある不動産業者との出会いが、結果的により良い物件購入に結びつきます。果たして、それだけの手間をかけている不動産業者はどのくらいあるのでしょうか。

 

大切なのは、お客さまの目線になっているかということに尽きます。自分たちの都合ばかり考えて、物件を処理するというような発想で営業している業者を信用するのは危険なのです。やはり、顧客目線があるかどうかは、確かめたほうがいいでしょう。

 

そのうえで、どれだけ親身になって話を聞いてくれるのか。そして、真剣に判断してくれるのか。そのあたりのことを、業者を選ぶ際には考えてみてください。少なくとも、利益優先で消費者を軽視している業者とは付き合わないことです。

株式会社四つ葉企画 代表取締役

1975年生まれ。群馬県出身。株式会社四つ葉企画代表取締役。
不動産業および建築業に20年以上従事し、お客様への購入・売却サポート実績は500件を超える。
お客様のライフスタイルに合わせた物件の提案を得意とし、リフォームなどアフターサービスも含めたトータルサポートを行っている。
モットーは「サービスの先にある幸福と感動のご提供」

著者紹介

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久水 陽介

幻冬舎メディアコンサルティング

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