今は問題なくても…共有名義不動産に潜む「リスク」とは?

兄弟姉妹で引き継いだ実家や、夫婦でローンを組んで買ったマイホームなど、「共有名義不動産」はトラブルの原因となりやすいもの。本連載では、共有名義不動産のトラブル事例を解説策をご紹介します。

時が経つにつれ複雑化しやすい、共有名義不動産の問題

「売りたくても売れない!」

「住んでいる兄が賃料を払ってくれない!」

「自分が使ってもいない土地の税金を払わされている!」

 

今、「共有名義不動産」をめぐり、こうした不満や悩みを訴える声が日本の至るところであがっています。

 

「共有名義不動産」は、親子間、兄弟姉妹間、夫婦間などで持ち合うことが多く、その後、当事者たちの様々な感情や思惑がぶつかり合い、もつれ合った結果、深刻なトラブルに発展する可能性があります。しかも、相続によって次の世代へ受け継がれ、感情的な問題も大きく影響する共有名義不動産の権利関係は、時が経つにつれより複雑になっていきます。問題を早期に解決できなければ余計にこじれて、当事者の力だけでは解決が困難になるのです。

解決の「出口」を見出せずに苦しむ当事者たち

にもかかわらず、「共有名義不動産のトラブルにはどのような解決策があるのか」「どこに助けを求めればよいのか」について、一般にはほとんど知られていません。そのため、共有名義不動産のトラブルに直面している人たちの多くは、出口を見いだせずに苦しみもがき続ける状況に陥っています。

 

たとえ現在は何の問題もなくても、トラブルを事前に避けるために、共有名義不動産にはどのようなリスクが潜んでいるのか、十分に把握しておくことが重要なのです。そこで、本記事では共有名義不動産に関する基本的な知識とあわせて、そのリスクや問題点などについて詳しく紹介していきましょう。

共有がある場合に、それぞれの所有権を表す「持分」

そもそも「共有名義」の「共有」とは、当然ながら、1つのモノを1人ではなく数人で所有している、所有権(モノを所有する権利)を複数の人が持ち合っている状態です。

 

たとえば、夫が妻にダイヤモンドの指輪をプレゼントしたとします。この場合、指輪は妻1人だけの所有物のため、共有にはあたりません。それに対して、父親が息子と娘に「お前たちに車を買ってやろう。一緒に仲良く乗りなさい」と言って1台の自動車を贈与した場合には、その自動車は子ども2人の所有物となるため、共有になります。

 

そして、このように複数の人が1つのモノを共有している場合に、それぞれの人がそのモノについて持つ所有権を「持分」といいます。

 

後述しますが、モノを共同で所有する形には共有以外にも複数のタイプがあり、その中には「持分」が認められないものもあります。また、持分が認められていても、その自由な処分が許されていないものもあります。

 

それに対して、共有の持分(共有持分)は、自由に処分することが可能ですし、また持分の割合に応じて、共有しているモノを分割するよう請求すること(目的物の分割請求)も認められています。

共有名義不動産はどのように登記されるのか?

また、共有されているモノは「共有物」と呼ばれ、これを所有している人たちを「共有者」といいます。

 

「共有名義不動産」とは、「共有物」となっている不動産、言い換えれば複数人の「共有者」の共有名義で登記されている不動産なのです。

 

共有名義不動産の登記では、共有者の共有持分が「共有者東京都○○区○○持分10分の9○田○夫」などという形で記載されることになります。

 

また、共有の対象となる不動産は一軒家、マンションの1室、アパート1棟、あるいは(建物が建っていない)土地のみなど様々です。

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株式会社中央プロパティー 代表取締役社長
住宅ローンアドバイザー(社団法人全日本不動産協会認定)
相続アドバイザー(NPO 法人相続アドバイザー協議会認定) 

1970年生まれ。
2011年に、業界で唯一共有名義不動産の仲介を扱う株式会社中央プロパティーを創業。弁護士、司法書士、不動産鑑定士などの専門家とともに問題解決に取り組む体制を確立。現在までに2000件以上のトラブル解決をサポート。その実績から、共有名義不動産問題の第一人者として知られる。

著書に『あぶない!! 共有名義不動産』(幻冬舎メディアコンサルティング)がある。

著者紹介

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あぶない!! 共有名義不動産

あぶない!! 共有名義不動産

松原 昌洙

幻冬舎メディアコンサルティング

「共有名義不動産」をめぐるトラブルがあとを絶ちません。 たとえば兄弟姉妹の場合、相続の際に現金資産はすぐに分割しても、実家などの不動産は「とりあえず共有で持とう」とするケースは珍しくありません。しかし、「仲の良…

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