投資用区分マンション選び…絶対外せない「4つのポイント」

今回は、投資用区分マンションの選び方を見ていきます。※医師は一般のサラリーマンより高収入であるにも関わらず、日本の高所得者に対する重い税負担と医師特有の複雑な資産背景が影響し、多くの医師の貯蓄額は一般家庭と比べても低水準にあります。本連載では、給与所得を中心とした日本の所得税の仕組みから、減価償却を利用した不動産投資による節税策、資産を次世代へ引き継ぐ相続税対策まで、医師が行うべき節税について網羅的に解説していきます。

重要なのは「立地・アクセス・間取り・家賃設定」

節税効果が得られて、かつリスクを極限まで抑えたいなら、「区分マンション」をおすすめします。といっても、区分マンションなら何でもいいかというと、もちろんそんなことはありません。物件選定の際に最低限押さえておきたいチェックポイントをまとめましたので、参考にしてみてください。

 

①立地・駅 → 都心16区、横浜・川崎エリア

②アクセス → 駅徒歩10分圏内

③間取り  → 単身向け

④家賃設定 → 13万円以内

 

それでは、順番に解説していきましょう。

 

①立地・駅 → 都心16区、横浜・川崎エリア

 

不動産投資を成功に導くためには一に立地、二に立地といわれるほど重要なポイントです。間取りや設備は将来的にリノベーションなどで変更することも可能ですが、立地だけは何年経っても何があっても動かせません。あとで後悔しないように十二分に検討しましょう。

 

まず東京都内には現在23区あり、江戸城があった千代田区を中心に城東エリア・城西エリア・城南エリア・城北エリアと呼ばれる分け方や、都心〇区などと分ける分け方などがあります。ご存知の方も多いと思いますが、一般的に都心3区・5区・6区を、次のように区分けします。

 

【都心3区】千代田区・中央区・港区

【都心5区】千代田区・中央区・港区・渋谷区・新宿区

【都心6区】千代田区・中央区・港区・渋谷区・新宿区・文京区

 

私たちは、この都心6区に隣接している8区に、墨田区と大田区を足した16区を「都心16区」と呼び、物件選定時の目安にしていますので、参考にしてみてください。

 

【都心16区】台東区・江東区・品川区・目黒区・世田谷区・杉並区・中野区・豊島区・墨田区・大田区

 

都心16区で選ぶという考え方以外に、「駅」で選ぶという方法もあります。都内であれば新宿・渋谷・池袋・東京・上野・品川等の主要ターミナル駅からドア・ツー・ドアで30分以内を目安に探されることをおすすめします。

 

大手有名企業を中心とした企業のほとんどが、主要ターミナル駅にあります。主要ターミナル駅徒歩10分圏内に物件があることが最も望ましいことですが、物件数があまり多くありません。乗り換え1回までは考慮した物件探しが現実的といえるでしょう。

 

また、現在賃貸物件検索はインターネット検索が主流です。家賃や広さで探す、最寄駅や区で探すなど、無数にその検索方法はありますが、駅を中心に諸条件を追加した検索方法が一般的です。

 

都心16区で選ぶという考え方をお伝えしましたが、あの住みたい街ランキング上位でお馴染みの「吉祥寺駅」は東京都武蔵野市にあります。「都心16区」と「駅」どちらも大切な選び方ですので、両輪で考えていくことが大切です。

入居ターゲットが多いのは「単身向け」

②アクセス → 駅徒歩10分圏内

 

駅からの距離については、やはり近いに越したことはありません。ただし、駅から5分圏内に絞ると対象となる物件が減ってしまうため、徒歩10分まで広げるのが現実的でしょう。入居者からしても「できれば駅から近くがいいけれど、徒歩10分までなら許容する」という人が大半です。

 

駅からの距離以外は、駅から物件までの道のりや、物件付近にコンビニやスーパーなど生活利便施設があるか、物件までの道のりは薄暗くないか、といったところも必ずチェックしてください。また、実際に物件を見に行けば気づくことができますが、駅から物件までの道のりに坂道がある場合は絶対に避けたほうがいいでしょう。

 

③間取り  → 単身向け

 

間取りについていえば、大きく分けて「単身向け」と「ファミリー向け」があり、それぞれ一長一短があります。

 

「単身向け」の特徴といえば入居ターゲットが多いことが挙げられます。日本の人口は減少の一途をたどっていますが、先述したように世帯数はむしろ増えているのが現状です。その理由に晩婚化、離婚、生涯未婚者の増加などがあります。デメリットをいえば、単身世帯のほうがファミリー世帯に比べて入退去のサイクルが早いことです。

 

そして「ファミリー向け」の特徴は、幼稚園や学区などの問題もあり長期入居が見込めることです。しかし、一度空室になるとファミリー向けは単身向けより空室期間が長期化しやすく、面積が広いため修繕費も高額になりがちです。そのため、ターゲットが広く賃貸ニーズが多いということから、単身向けをおすすめしています。

 

ただし、広さについていえば20平米以下の狭小物件は、融資を受けにくく、流動性が低いため、おすすめできません。単身向けであっても、ある程度の広さが求められます。

 

知識として覚えていただきたいのは、「ワンルーム条例(指導要綱含む以下総称して、「ワンルーム条例」という)」です。これは簡単にいうと、「新築で25平米以下の物件を建ててはいけない」「総戸数の◯%以上はファミリータイプにしなさい」などと定めたもので、現在、渋谷区をはじめとして条例を制定する区が増えてきています。

 

昔はワンルーム条例がなかったので、利回りを上げるために狭小のワンルームがたくさん建てられましたが、最近ではそれができない区が出てきているので、市場の平均利回りは下がっている、ともいうことができます。

 

20平米と25平米の差は、実はかなり大きいといえます。部屋の大きさや家賃の差はそれほど大きくないかもしれませんが、物件価格にはかなり違いがあります。20平米と25平米を坪割(平米数×0.3025)すると、20平米で6.0坪、25平米7.56坪になります。つまり1.5坪の差があることになるので、もし坪単価が400万円だとすると、600万円の金額差が生まれます。

高すぎない家賃設定で「安定的な入居」を狙う方法も

④家賃設定 → 13万円以内

 

間取や広さ、設備などを考慮し近隣相場と比較しても競争力のある賃料設定(以下「適正家賃」という)にすることは当然ですが、一般的に、住宅(=家賃)に使えるお金の割合は、概ね年収の30〜40%程度といわれています。

 

私たちが賃貸募集をする際も、その入居希望者がしっかりと家賃の支払いができるか否かを判断するうえで、この基準を審査項目の一つにしています。日本人の平均年収400万円で考えるとすれば、年収400万円×30〜40%÷12カ月で、月額賃料13万円以内が払える人の絶対数が多い賃料設定となります。

 

また、例えば都心の一等地にあるマンションと、一等地とはいえないまでも利便性の良い駅から徒歩10分圏内にあるマンションがあるとします。

 

購入価格 6000万円 × 表面利回り4% = 年間賃料240万円

月額賃料 20万円

 

購入価格 3000万円 × 表面利回り4% = 年間賃料120万円

月額賃料 10万円

 

月額賃料20万円が払える人と、月額賃料10万円が払える人とどちらが多いかといえば、先述したとおり入居ターゲットの絶対数が多いのは後者となります。高い賃料が払える人も存在すると思いますが、絶対数が減ることは間違いありません。

 

物件価格は立地によって変動しますので、都心の一等地に立つ物件と、一等地とはいえないまでも利便性の良い駅から徒歩10分圏内の物件で比べれば、価格が倍近くになることは珍しくありません。もちろん、賃料も付随して上昇しますから、好立地ほど賃料は高くなります。

 

物件価格が手ごろであることは投資として魅力的ですし、賃料が高すぎないほうが入居ターゲットも広くなり、安定的な入居が望めるという考え方もあります。

 

ここまで物件選定の際に最低限押さえておきたいチェックポイントをいくつかご紹介してきましたが、最後に大切なことをお伝えさせていただきます。

 

ビジネスの世界では物事を成功に導くには、三つの目が必要だといわれています。それは、「鳥の目」「虫の目」「魚の目」の三つです。立地というキーワードで例えるなら、都心16区を鳥の目で見て、虫の目で駅や間取り、その周辺環境を見て、魚の目で家賃設定や購入価格をチェックする。この三つのバランスが大切です。この三つの目は不動産投資であらゆる判断をする際にも役に立つと思いますので、大切にしてみてください。

 

 

秋葉 侑輝

東京不動産投資株式会社 代表取締役

 

東京不動産投資株式会社 代表取締役

■運営サイト:「勤務医ドットコム」(https://kinmui.com/


22歳で不動産ベンチャー企業に入社し、わずか3年後、社内最年少の25歳で取締役に就任。
その後、不動産デベロッパーにて取締役副社長に就任。2015年、東京不動産投資株式会社を設立。長年のキャリアの中で、医師をはじめとした高所得者に対する重い税負担が「不動産投資」によって軽減され、労働収入だけに頼らない効率的な資産形成となることに気づく。
その運用方法を解説する東京不動産投資株式会社主催のセミナーに参加した医師は、実に700人を超える。

著者紹介

連載医師のための節税の教科書

 

医師のための節税の教科書

医師のための節税の教科書

秋葉 侑輝

幻冬舎メディアコンサルティング

診察、事務処理、学会準備・・・ 休む暇なく働いているのにお金が貯まらないドクターへ 手取り額を増やして資産を築くために、押さえておきたいマネーリテラシー

 

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