東京23区の人口のピークは2030年…不動産需要が伸びる理由とは

今回は、東京など大都市圏の不動産需要が今後も伸びていく理由について解説します。※医師は一般のサラリーマンより高収入であるにも関わらず、日本の高所得者に対する重い税負担と医師特有の複雑な資産背景が影響し、多くの医師の貯蓄額は一般家庭と比べても低水準にあります。本連載では、給与所得を中心とした日本の所得税の仕組みから、減価償却を利用した不動産投資による節税策、資産を次世代へ引き継ぐ相続税対策まで、医師が行うべき節税について網羅的に解説していきます。

「隠れ単身者」が多いため物件が足りていない

実は、住民票のない「隠れ単身者」が都内に多く存在するといわれています。「隠れ単身者」とは、引越ししているものの、実際には住民票を実家に置いたまま移していない人を指します。

 

全国の18歳〜20歳を対象に調査した『18歳選挙権に関する意識調査報告書』(総務省・平成28年12月)によれば、進学や就職などに伴い実家などを離れる場合、引越先の市区町村へ住民票を移す必要があることを知っていたかという問いに対して、「知っていた」と答えた人は66.1%。にもかかわらず、「親と一緒に住んでいない」と回答した人(937名)に住民票の異動について聞いたところ、「移している」は32.7%に留まり、「移していない」が56.4%で半数を超えて最も多く、「わからない」は11.0%という結果になりました。

 

この調査結果でわかることは、若者の街というイメージがあっても、住民票を移している人が少なければ、税収入が少なくなるということです。後述する「ワンルーム条例」ができた背景には、狭小物件だとあくまでも「仮住まい」と考えて住所変更をしない人が多く、税金が正しく徴収できなかったことがあるともいわれています。

 

そのため一部屋当たり(以下、「専有空間」という)の大きさを広くすることで供給数を制限しながら、専有空間を広く確保することによって安定的な住環境を構築し、長期的にその地に住んでもらおうと考えているともいわれています。

 

ただ、若者としては健康保険上の扶養から外れてしまうと不都合があることから、「住民票を移したくない」という事情もあります。そうした理由から、「隠れ単身者」は数多く存在しているのです。

 

また、2015年の国勢調査の結果をもとにこれからの東京を予測したデータに、東京都政策企画局が作成した『2060年までの東京の人口推計』があります。これによれば、人口のピークは2025年の1398万人と予想されています。しかし、これは東京都全体の数字で、23区だけを取り出すと人口のピークは2030年となります。

 

単身世帯数は2015年に316万世帯だったのが、ピークを迎えるのは2035年の346万世帯と予想されています。つまり、単身世帯はまだ増えていくのです。このようなニーズがある都市は東京以外にはありません。

 

しかし、それに対して、単身者向けの賃貸物件が足りていないともいわれています。「新築マンションが建ちすぎている」「ワンルームマンションは飽和状態だ」と言う人もいますが、東京都内の単身者世帯の増加に比べ、住居(ワンルームマンション)の供給戸数は伸び悩んでいます。その理由は先述したとおり、東京都内が厳しいワンルームマンション条例で規制されているからです。

 

たしかに昭和の時代に建てられた狭小ワンルームや木造アパートなどは空室が多く家賃も下落しているのかもしれませんが、需要と供給のバランスで考えると、圧倒的に物件が足りていない状況なのです。

増加する「外国人投資家」も不動産需要を支えている

ここ数年、サラリーマンを中心に不動産投資ブームが過熱していますが、日本人投資家だけでなく、中国人をはじめとした「外国人投資家」の存在も無視できません。

 

海外から日本の不動産を購入する動きが活発化しています。その背景には円安もあります。また、最近の日本の不動産は高騰しているように感じますが、世界的に見れば、まだまだ割安に感じるようです。

 

外国人投資家の中でも特に増えているのが中国人です。相次ぐビザ発給条件の緩和を受け、実にたくさんの中国人観光客やビジネスマンが訪日するようになりました。その中には、不動産投資を目的として来日する人も急増しています。中国からの資金流入が日本の不動産市場を勢いづかせる大きな要素にさえなっているのです。

 

アジア系の投資家からすると、所有権の不動産が購入できるということに魅力を感じるようで、どうやら物件の判断基準については私たちとは異なる基準があるようです。

 

来日した母国人に泊まってもらうことに始まり、中には本国の政治情勢に不安を抱いているケースもあるのです。「利益は出なくても、日本に不動産を持ちたい」というニーズもあるようです。このように収益性とはまた違った基準で購入するケースも多いといいます。

 

 

秋葉 侑輝

東京不動産投資株式会社 代表取締役

 

東京不動産投資株式会社 代表取締役

■運営サイト:「勤務医ドットコム」(https://kinmui.com/


22歳で不動産ベンチャー企業に入社し、わずか3年後、社内最年少の25歳で取締役に就任。
その後、不動産デベロッパーにて取締役副社長に就任。2015年、東京不動産投資株式会社を設立。長年のキャリアの中で、医師をはじめとした高所得者に対する重い税負担が「不動産投資」によって軽減され、労働収入だけに頼らない効率的な資産形成となることに気づく。
その運用方法を解説する東京不動産投資株式会社主催のセミナーに参加した医師は、実に700人を超える。

著者紹介

連載医師のための節税の教科書

 

医師のための節税の教科書

医師のための節税の教科書

秋葉 侑輝

幻冬舎メディアコンサルティング

診察、事務処理、学会準備・・・ 休む暇なく働いているのにお金が貯まらないドクターへ 手取り額を増やして資産を築くために、押さえておきたいマネーリテラシー

 

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