なぜ、人口が減っているのに不動産投資が有利なのか?

今回は、初心者向けの物件と、なぜ、人口が減っているのに不動産投資が有利なのか、その理由ついて解説します。※医師は一般のサラリーマンより高収入であるにも関わらず、日本の高所得者に対する重い税負担と医師特有の複雑な資産背景が影響し、多くの医師の貯蓄額は一般家庭と比べても低水準にあります。本連載では、給与所得を中心とした日本の所得税の仕組みから、減価償却を利用した不動産投資による節税策、資産を次世代へ引き継ぐ相続税対策まで、医師が行うべき節税について網羅的に解説していきます。

耐用年数の切れた「築古物件」はリスクが高い

不動産投資で節税を検討した場合、「耐用年数が切れている築古物件を購入する」という選択肢もあります。ただこの場合、減価償却の期間が短くなってしまうため、「減価償却が終わったあとはどうするのか」という問題があります。

 

また、法定耐用年数が切れているような築古物件は金融機関からの評価が低く、融資が出にくくなります。つまり、手持ちの自己資金を多額に出さなければならないケースが大半です。現金が余っているような状況であればともかく、初心者向けのスキームとは言いにくい側面があります。

 

実際に、ある医師の方は不動産投資を熱心に勉強された結果、「耐用年数が切れた物件を買うといい」と判断し、地方の築古の一棟マンションを購入しました。購入して4年間は減価償却を使えたのですが、その後はすべて売上となるため、かえって支払う税金が増えてしまいました。何より古い物件なので、夜逃げや入居者トラブルが絶えず、管理の面でもかなり苦労されたそうです。

 

その方の場合、奥様につきっきりで管理をしてもらっていたため、なんとか経営できていたようですが、そのような協力体制がなければ、もっと厳しい状況に陥っていたでしょう。時間がかかり苦労したものの、売却できたときには心からほっとしたと聞いています。

空室リスクの少ない「区分マンション」が初心者向き

初心者であれば、空室リスクも少なく手のかからない区分マンションのほうが、やはり向いています。特に医師の場合、本業が忙しく、不動産投資に時間を割ける方は少数でしょう。古い物件を買って自分でリノベーションをしたりする時間的余裕があればいいのですが、そうでなければできる限り手間やリスクが低い物件を選ぶべきです。

 

もちろん、だからといって「一棟物件は絶対に避けましょう」と言うつもりはありません。属性を生かしてレバレッジを利かせた大型物件を買って、資産をハイスピードで築くというのも立派な投資手法です。

 

ただし、熱心に勉強され、自身の判断で購入された一棟マンションのようなケースにおいても、区分マンションのほうが流動化しやすい(=売りやすい)のが事実です。いざというときに売れるというのは、区分マンションの大きな特徴でもあります。

人口減少でも、不動産需要を支える世帯数は増加

私のもとへ相談にいらっしゃる医師の方からよく「日本は人口減少傾向なのに不動産投資をしても大丈夫なのか?」という質問を受けます。たしかに日本の人口は2008年をピークに減り始め、これは今後も長く続くものと予想されます。

 

2017年12月に厚生労働省より発表された「人口動態統計の年間推計」によれば、国内で生まれた日本人の赤ちゃんは94万1000人と、2年連続で100万人を下回り、統計の残る1899年以降、最少を更新する見通しです。

 

一方で、死亡数は年々増え続けており、17年は134万4000人と前年に比べ3万6000人増。このような出生数が死亡数を下回る自然減は11年連続で、人口減は深刻さを増しています。人口が減少すればあらゆる需要も減り、相対的に供給過多に陥るため、今後の日本は多くの産業が斜陽化の道をたどるだろうといわれています。

 

ところが不動産投資にこの考え方は必ずしも当てはまりません。というのも、投資用不動産に影響を与えるのは、人口ではなく世帯数だからです。考えてみてください。昭和の時代、日本では3世代同居が当然でした。子どもの数も多く家族が10人近くいることも珍しくありませんでした。

 

しかし、今は核家族化が進み、おじいちゃんおばあちゃんと同居している家は少なく、そもそも30代を過ぎても独身であることは普通で、一生結婚しないという独身主義者も増えています。さらには熟年離婚の増加などによって世帯人員が減少している現実があります。

 

その一方で、世帯数は増加し続けています。前出の「人口動態統計の年間推計」によれば婚姻件数は1978年からほぼ年間70万〜80万組の間で推移していましたが、2011年に70万組を下回り、その後も減少傾向が続いています。17年は前年に比べ、1万4000組減の60万7000組で戦後最少を更新。対して17年の離婚件数は21万2000組で前年より減少傾向にあります。

 

厚生労働省による『平成28年 国民生活基礎調査』の「世帯数と平均世帯人数の年次推移」の図のように、人口は減るものの世帯が増える傾向にあるのです。世帯数増加の傾向はすでに数十年にわたって続いており、この流れは今後も長く投資用不動産に対する需要を支持する要因になると思われます。

 

[図表]世帯数と平均世帯人数の年次推移

(注1)平成7年の数値は、兵庫県を除いたものである。 (注2)平成23年の数値は、岩手県、宮城県及び福島県を除いたものである。 (注3)平成24年の数値は、福島県を除いたものである。 (注4)平成28年の数値は、熊本県を除いたものである [出典]厚生労働省『平成28年 国民生活基礎調査』
(注1)平成7年の数値は、兵庫県を除いたものである。
(注2)平成23年の数値は、岩手県、宮城県及び福島県を除いたものである。
(注3)平成24年の数値は、福島県を除いたものである。
(注4)平成28年の数値は、熊本県を除いたものである
[出典]厚生労働省『平成28年 国民生活基礎調査』

 

 

秋葉 侑輝

東京不動産投資株式会社 代表取締役

 

東京不動産投資株式会社 代表取締役

■運営サイト:「勤務医ドットコム」(https://kinmui.com/


22歳で不動産ベンチャー企業に入社し、わずか3年後、社内最年少の25歳で取締役に就任。
その後、不動産デベロッパーにて取締役副社長に就任。2015年、東京不動産投資株式会社を設立。長年のキャリアの中で、医師をはじめとした高所得者に対する重い税負担が「不動産投資」によって軽減され、労働収入だけに頼らない効率的な資産形成となることに気づく。
その運用方法を解説する東京不動産投資株式会社主催のセミナーに参加した医師は、実に700人を超える。

著者紹介

連載医師のための節税の教科書

 

医師のための節税の教科書

医師のための節税の教科書

秋葉 侑輝

幻冬舎メディアコンサルティング

診察、事務処理、学会準備・・・ 休む暇なく働いているのにお金が貯まらないドクターへ 手取り額を増やして資産を築くために、押さえておきたいマネーリテラシー

 

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