医師の節税…確定申告を「青色申告」で行うメリット

前回は、住宅ローン控除のしくみを解説しました。今回は、青色申告で確定申告を行うメリットを説明します。

青色申告なら、家族・従業員の給与を必要経費にできる

確定申告には「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。

 

「青色申告」は税務署への申請が必要となり、「青色申告」の承認を受けていなければ「白色申告」を行います。不動産所得の決算書を「青色申告」で作成すれば、収入から経費を引いた金額から、10万円、もしくは65万円を控除できます。

 

この65万円の控除を行うためには「事業的規模」であることが前提です。事業的規模の基準は、原則として「5棟10室」です。形式基準なので厳密ではなく、投資用のワンルームマンションを10戸所有していれば事業的規模と見なされます。

 

その不動産所得に関わる取引を「複式簿記」により記帳します。その記帳に基づいて作成された「貸借対照表」と「損益計算書」を確定申告書に添付して、期限内に提出しなければなりません。なお、会計帳簿は7年間保存する必要があります。

 

★青色申告のメリット

 

●青色事業専従者給与の必要経費算入

アパート経営が事業的規模である場合、青色申告者と生計を一にする家族従業員(事業に従事している親子や夫婦などの親族)に給与を支払うことができます。また、その給与を必要経費に算入することができます。

 

●青色申告特別控除

収入金額から必要経費を差し引いたあとの所得金額から、10万円もしくは65万円(事業的規模の場合)を差し引くことができます。

 

●純損失の繰越し控除と繰戻し

ローンの返済や減価償却費の額によって所得が赤字(純損失)になった場合、損益通算によって他の所得(給与所得等)の税金を軽減できます。赤字は翌年以降3年間にわたって、繰越して控除できます。また、赤字の全部または一部を、前年に繰戻して税金の還付を受けることもできます。

所得税の課税対象となる「10種類の所得」とは?

これまで「給与所得」を中心に解説してきましたが、個人の収入にはさまざまな種類があります。会社に勤めて給料をもらう方もいれば、自分でビジネスを始めたり、株の売買で利益を得たりする方など、いろいろな稼ぎ方があります。所得税が課税される所得は、以下の図表のような10種類に区分されています。

 

[図表]10種類の所得の計算方法

※総合長期譲渡取得(機械やゴルフ会員権、船舶、骨とう、貴金属などの資産の譲渡から乗ずる所得で、保有期間が5年を超える資産)および一時所得については、総所得金額に算入する額はそれぞれ2分の1の金額です。 ※遺族年金・障害者年金・雇用保険の失業給付金などは非課税となっています。
※総合長期譲渡取得(機械やゴルフ会員権、船舶、骨とう、貴金属などの資産の譲渡から乗ずる所得で、保有期間が5年を超える資産)および一時所得については、総所得金額に算入する額はそれぞれ2分の1の金額です。
※遺族年金・障害者年金・雇用保険の失業給付金などは非課税となっています。

 

この10種類の所得は、所得の種類により全額が課税対象になることもあれば、2分の1のみ課税対象に相当するといった違いがあります。例えば退職金は、退職という事情を考慮して、通常所得の2分の1を「退職所得」とする計算となります。

 

そのため、所得金額を計算するとき、すべての収入を合計するのでなく、まず10種類の区分ごとに決められた方法で、それぞれの所得を計算します。そのうえで合算できるものは合算し、分けて計算するものは分けて所得金額を計算します。

 

★「10種類の所得」一覧

 

●利子所得・・・公社債や預貯金の利子、貸付信託や公社債投信の収益の分配などから生じる所得


●配当所得・・・株式の配当、証券投資信託の収益の分配、出資の剰余金の分配などから生じる所得


●不動産所得・・・不動産、土地の上に存する権利、船舶、航空機の貸付けなどから生じる所得


●事業所得・・・商業・工業・農業・漁業・自由業など、事業から生じる所得


●給与所得・・・給料・賞与などの所得


●退職所得・・・退職によって受ける所得


●山林所得・・・5年を超えて所有していた山林を伐採して売る、または立木のまま売った所得


●譲渡所得・・・土地や建物、株式等の資産を売った所得で、事業所得等に該当しないもの


●一時所得・・・クイズの賞金や満期保険金などの所得


●雑所得・・・年金や恩給などの公的年金等、非営業用貸金の利子、原稿料や印税、講演料などのように、他の9種類の所得のどれにも属さない所得

不動産所得には「3種類」ある

「不動産所得」についてもう少し説明しましょう。不動産投資を行うにあたって、必要な知識となります。基本情報としてご確認いただければと思います。

 

まず「不動産所得」とは、次の三つを指します。

 

土地や建物などの不動産の貸付け

地上権など不動産の上に存する権利の設定及び貸付け

船舶や航空機の貸付け

 

簡単にいえば、アパート・マンションや駐車場などの賃貸物件を所有している場合に得られる所得です(事業所得または譲渡所得に該当するものを含みません)。

 

「不動産所得」の金額は、不動産に関わる総収入金額から必要経費を差し引いて計算します。

 

総収入金額(賃料・礼金・更新料など)-必要経費=不動産所得の金額

 

必要経費とすることができるものは、不動産収入を得るために直接必要な費用のうち家事上の経費と明確に区分できるものです。

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東京不動産投資株式会社 代表取締役

■運営サイト:「勤務医ドットコム」(https://kinmui.com/


22歳で不動産ベンチャー企業に入社し、わずか3年後、社内最年少の25歳で取締役に就任。
その後、不動産デベロッパーにて取締役副社長に就任。2015年、東京不動産投資株式会社を設立。長年のキャリアの中で、医師をはじめとした高所得者に対する重い税負担が「不動産投資」によって軽減され、労働収入だけに頼らない効率的な資産形成となることに気づく。
その運用方法を解説する東京不動産投資株式会社主催のセミナーに参加した医師は、実に700人を超える。

著者紹介

連載医師のための節税の教科書

医師のための節税の教科書

医師のための節税の教科書

秋葉 侑輝

幻冬舎メディアコンサルティング

診察、事務処理、学会準備・・・ 休む暇なく働いているのにお金が貯まらないドクターへ 手取り額を増やして資産を築くために、押さえておきたいマネーリテラシー

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