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医師の節税に必ず役立つ「確定申告」の基礎知識

前回は、重い税負担に悩まされる医師の実態を取り上げました。今回は、確定申告の基礎知識をお伝えします。

すべての税理士が「節税のプロ」ではない!?

会社員の場合、副業をしているケースなどを除くと、確定申告をしている方は少数派です。しかし、勤務医の多くはアルバイトを掛け持ちしているため、確定申告をしている方も珍しくありません。

 

税理士に任せていたり、ご自分で申告したり、あるいは奥様にお願いしている方もいらっしゃるでしょう。なので、ここから先の確定申告の話は、すでにご存じということであれば、読み飛ばしていただいて構いません。

 

節税を考えるとき、多くの方は「税理士に任せれば大丈夫」と思いがちです。

 

しかし、すべての税理士が節税のプロというわけではありません。特に投資をからめた節税ノウハウを持っている税理士はかなり限られます。言い方は大変悪いですが、基本的に税理士は提出された資料をもとに、適切に税額を計算することがお仕事です。プラスアルファの提案をしてくれることは少ないのです。

 

つまり、そのことに気づき税理士だけに頼らず自分で節税について学ぼうとした医師のほうが、結果として節税がきちんとできているということが多い印象です。

給与所得者でも「確定申告」が必要な場合がある

まず確定申告とは、納税額を確定させるために税務署に対して申告をすることです。
個人の場合は、前年の1月1日から12月31日までの1年間で得た収入から、所得税などを計算して税務署に申告します。


所得税は、毎年2月16日から3月15日までの間に申告・納付しなければなりません。この期間内であれば、税務署の窓口が開いていない土日や時間外でも申告書の提出ができます。なお納付期限までに税金を納めなかった場合には、延滞税がかかります。


確定申告では、所得金額から各種所得控除を引いた課税所得金額に応じた税率を掛けて、所得税額を算出します。さらに、住宅ローン控除などを税額控除し、また源泉徴収された税額があれば差し引くという計算をしていきます。


勤務医であれば、給料から所得税が源泉徴収されているので、基本的には確定申告の必要はありません。ただし、代わりに源泉徴収された額と、実際の税額の過不足を調整する必要があります。これがいわゆる「年末調整」です。


年末調整では、源泉徴収税額表に基づき概算計算されていた源泉徴収税額の合計額と、実際の税額の過不足の調整や、年の途中に扶養親族の異動があった場合などの再計算をします。また、配偶者控除や生命保険料控除、その他各種控除の計算も一括してこの時点で行います。


●給与所得者が確定申告をしなければならないケース

・給与収入が2000万円を超える
・地代・家賃・原稿料などの副収入の所得が20万円を超える
・2カ所以上から給与をもらっているなど


●給与所得者で確定申告をしたほうがよいケース

・不慮の災害や盗難に遭った
・多額の医療費を負担した
・マイホームを購入した
・年の途中で退職し、その後就職していないなど

「源泉徴収票」は所得税の納税証明

勤務医が受ける給料は「給与所得」ですが、給与所得は一般的に考えられる給料や賞与だけではありません。

 

例を挙げると、商品券を含む有価証券の支給や、一定額を超える昼食の弁当、借り上げ
社宅の家賃、宿日直手当、通勤手当といった会社が負担している各種手当など、さまざまなものが給与などの収入とみなされるので注意してください。

 

そもそも勤務医が日ごろから所得税を意識していないのは、給料から天引きされているためです。税率や計算方法を知らなくても無理はありません。このように、収入から税金が天引きされるシステムを「源泉徴収」といいます。住民税も天引きされますが、こちらは「特別徴収」と呼ばれています。

 

では源泉徴収された税金はどこにいくのかといえば、源泉徴収した方(所得の支払い者)が国に納めます。この所得の支払い者のことを「源泉徴収義務者」といい、つまり病院は、源泉徴収を行う義務を負っているからこそ、医師などの納税代行をしているわけです。

 

さらに、源泉徴収をした税金を、原則として翌月10日までに税務署へ納付する義務があります。また年末には、これも原則として「年末調整」を行い、源泉徴収した税金の過不足を精算する義務があります。

 

所得税が源泉徴収されるのは給与所得者だけに限らず、利子所得や配当所得、退職所得、それに原稿料や税理士の報酬なども、源泉徴収の対象になる所得です。これらのうち、給与所得や退職所得は、源泉徴収票を交付することも支払い者の義務とされています。

 

給与所得者であれば、年末に給与所得の源泉徴収票を受け取っていると思います。
この源泉徴収票のことを、単なる給料の年間支払い合計の証明書と思っている方が多いようですが、本来は所得税の納税証明であり、同じものが税務署にも送られています。

 

この給与所得の源泉徴収票は、普段であれば特に必要としません。しかし、医療費控除や住宅ローン控除などの還付で、確定申告をするときなどに必要になります。また、転職や再就職後の年末調整の際も必要ですから、きちんと保管しておきましょう。

東京不動産投資株式会社 代表取締役

■運営サイト:医師のための不動産投資メディア「不動産投資アカデミー」(https://ft-academy.jp/


22歳で不動産ベンチャー企業に入社し、わずか3年後、社内最年少の25歳で取締役に就任。
その後、不動産デベロッパーにて取締役副社長に就任。2015年、東京不動産投資株式会社を設立。長年のキャリアの中で、医師をはじめとした高所得者に対する重い税負担が「不動産投資」によって軽減され、労働収入だけに頼らない効率的な資産形成となることに気づく。
その運用方法を解説する東京不動産投資株式会社主催のセミナーに参加した医師は、実に700人を超える。

著者紹介

連載医師のための節税の教科書

 

医師のための節税の教科書

医師のための節税の教科書

秋葉 侑輝

幻冬舎メディアコンサルティング

診察、事務処理、学会準備・・・ 休む暇なく働いているのにお金が貯まらないドクターへ 手取り額を増やして資産を築くために、押さえておきたいマネーリテラシー

 

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