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高収入でも増えない手取り…医師こそ税金対策が必要な理由

前回は、苛酷な労働環境や多額の税金など、医師が置かれている厳しい現状を取り上げました。今回は、高収入な医師にとって税金対策が重要な理由を見ていきます。

超低金利時代、預貯金で資産形成するのは難しい

前回までに見てきた理由から、年収が1000万円以上あっても足りない、お金が手元に残らない・・・といったことが起こり得るのです。

 

例えば所得が1000万円の勤務医であれば、所得税率は33%に該当します。加えて住民税が約10%課税されるため、それだけで43%もの税金となります。さらに所得2000万円といった高所得の勤務医の場合になると所得税率が40%に跳ね上がります(給与所得控除、各種控除は割愛しています)。

 

そうした中で、少しでもお金を残そうと貯金に励んでいる方も多いことでしょう。資産形成の手段として、日本では古くから貯蓄をすることが推奨されてきました。たしかに高金利の時代において貯蓄は効果が大きく、わざわざリスクを伴う投資に大切な資金を投じるよりも、確実に資産形成に役立っていました。

 

しかし、現在の銀行の普通預金金利は0.001%と限りなく低く、定期預金にしても0.01%と普通預金に比べてわずかにマシという程度です。仮に普通預金が1000万円あったとしても、利息は1000万円×0.001%=100円。たとえ1億円があっても、1億円×0.001%=1000円です。

 

利率が多少良い定期預金だとしても1000万円×0.01%=1000円。1億円×0.01%=10000円にしかなりません。このような金利で資産形成をするのは難しいといえるでしょう(預金利息に課税される所得税15%、住民税5%は加味しておりません)。

 

加えていえば、ペイオフ対象は1000万円ですから、普通預金無利息型等に預け替えをしなければ、預金を安全に保管することもできないのです。預金残高等にもよりますが、口座維持手数料、ATM手数料、時間外手数料などもかかります。実際は貯蓄でお金が減っていないとはいい切れません。

税金対策は「今払っている税金を知る」ところから

私はこれまで多くの医師の方々にお会いしてきましたが、年齢にかかわらず、全員といっていいほど「税金」に対しての悩みを抱えていらっしゃいました。

 

医師の場合、研修医時代の年収は少ないものの、本格的に働き始めれば年収1000万円を超えてしまう方が非常に多いものです。所得が上がれば当然所得税率も上がり、そこで「年収が増えても、そこまで手取りは増えない」と唖然とするわけです。

 

ただ、手取りが減る原因が、所得税をはじめ住民税や社会保険料(健康保険・介護保険・厚生年金等)だということを理解している方は、実際、多数派ではありません。そもそも自分が税金をいくら払っているのかを把握していない医師は意外と多いのです。

 

普通の会社員だと、一緒に働いている同僚や上司、部下の年収はおおよそわかるでしょう。また、給料の話をすることも特段珍しいことではありません。しかし、医師の場合、同じ職場で働く医師や看護師との交流が少ないためなのか、周りがどれくらい稼いでいるか、もっというと「自分がいくら稼いでいるのか」ということすら把握していない医師もいるのです。

 

これは稀なケースですが、年収を聞いて「だいたい2000万円くらいですかね」と答えたものの、あとで源泉徴収票を見たら、まったく金額が違っていたということもあります。

 

ですから、私たちが医師にまず行うのは、「税金(所得税や住民税など)をいくら払っているのか」を質問することです。そのうえで、同等年収の方のモデルケースを用いて、一緒に所得税の計算方法や考え方を学びながら状況を把握してもらいます。

 

多くの方が「自分はこんなに税金を払っていたのか」と驚かれるのですが、まずは「年収とは何か?」「所得とは何か?」「控除とは何か?」「どのようなルールの下で税金や保険料が給与から徴収されているのか?」などをご自身で把握し、理解していただくこと。そこがスタート地点となります。

平均年収相当額を「所得税」として払う医師も

世間では高給取りと思われる医師の税負担は重く、実際に稼いだお金がまるまる手元に残るということはありません。

 

要するに、年収は高くても、税金や保険料を差し引いた可処分所得(手取り)は目減りしているのです。年収が倍だからといって手取りも倍になる──といったような単純な話ではないのです。

 

中には「これではまるで税金を払うために働いているようなものだ」と思われた方もいるかもしれません。日本人の平均年収が約400万円ですから、仮に年収1900万円ある医師であれば(各種所得控除は割愛します)、大人1人分の年収以上を所得税として支払っているわけです。

 

いくら国民の義務である税金とはいえ、日々、人々のため一生懸命に働いているのに、そんな大金が毎年のように消えていくことが悲しくないはずがありません。しかし、いくら悲しんだところで何もしなければ、いつまで経っても自動的に納税をすることになってしまいます。

東京不動産投資株式会社 代表取締役

■運営サイト:医師のための不動産投資メディア「不動産投資アカデミー」(https://ft-academy.jp/


22歳で不動産ベンチャー企業に入社し、わずか3年後、社内最年少の25歳で取締役に就任。
その後、不動産デベロッパーにて取締役副社長に就任。2015年、東京不動産投資株式会社を設立。長年のキャリアの中で、医師をはじめとした高所得者に対する重い税負担が「不動産投資」によって軽減され、労働収入だけに頼らない効率的な資産形成となることに気づく。
その運用方法を解説する東京不動産投資株式会社主催のセミナーに参加した医師は、実に700人を超える。

著者紹介

連載医師のための節税の教科書

 

医師のための節税の教科書

医師のための節税の教科書

秋葉 侑輝

幻冬舎メディアコンサルティング

診察、事務処理、学会準備・・・ 休む暇なく働いているのにお金が貯まらないドクターへ 手取り額を増やして資産を築くために、押さえておきたいマネーリテラシー

 

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