税金は海外で納めたい…日本の「非居住者」と認定されるには?

2017年から2018年頭にかけて仮想通貨で“億り人”の仲間入りを果たした投資家が続出した。なかでも界隈を盛り上げた投資家として知られるのが、「ゲス仮想通貨投資家」を名乗るニシノカズ氏。あっという間に億を超える資産を手に入れた氏は、昨年10月にマレーシアへ移り住んだ。国際税務のスペシャリストである柳澤賢仁氏による仮想通貨対談企画第2弾「ニシノカズ」編・第3回目のテーマは、「日本の非居住者と認定されるには?」。

日本に「居住の実体」があるかどうかがポイントに

ニシ 日本の非居住者となり海外取引所で利益を確定するトレードをして、海外口座でなく、日本に居住しているときにつくった日本の仮想通貨取引所の口座を使って120億円もキャッシュアウトした方がいると聞いたことがあります。日本の大手取引所でビットコインを現金化して、その現金を香港の口座に移したと話を聞きました。

 

「120億円をキャッシュアウトして、香港の取引所に移した人がいるそうです」(ニシノカズ)
「日本では、だいたい女の子の家に泊まっていますが(笑)」(ニシノカズ)

柳澤 120億円!? それはとてつもない金額ですね。理論的には海外で利確していれば日本の税金は発生しなかったかもしれませんが、本当にその人は「日本の非居住者だったのか?」という議論になりそうですね。

 

というのも、よく話題になるのが、昨年1月に出た事例。インドネシアに年間250日以上住んでいた日本人が「日本の居住者」と認定されて、多額の税金を課されたんです。この方は2013年に日本に102日、インドネシアに259日、そのほかの国に4日滞在していたんですけど、国税不服審判所では「生活の本拠は日本」と認定されました。インドネシア滞在のために取得したのはリタイアメントビザで、収入の大半は日本の証券会社を使った株取引から得ていたこと、日本にも居住地があったこと、生計を一緒にしている奥さんが日本にいたこと、などが理由です。

 

ニシ その事例は僕も詳しく調べました。そうなると、日本で稼いだお金を持って海外に移住する人は、常に日本の居住者として認定されるリスクを抱えている、と考えたほうがいいのでしょうか?

 

柳澤 そうですね、その可能性はあります。海外の税法だと日数規定で計量的に居住者・非居住者の判定をする国が多いんですけど、日本の税法はそうではなくて、かなりあいまいな条文構成なんです。だから、過去に争われた事例を分析して、どこが争点なのかを把握しないといけません。その点、ニシノカズさんはラブアン法人から収入を得ていて、就労ビザを取得してマレーシアで働かれている。配偶者もいませんよね?

 

ニシ もちろん、常に“パートナー”探しをしているぐらいですから。日本に帰ってきたときに滞在する家もありません。実家はあるんですけど、日本に帰ってきてもホテルに滞在するようにしていますね。といっても、だいたい女の子の家に泊まったりしていますけど……。

柳澤国際税務会計事務所 代表
株式会社柳澤総合研究所 代表
税理士 

慶應義塾大学大学院経済学研究科修士課程を修了後、アーサー・アンダーセン税務事務所、KPMG税理士法人を経て、2004年に独立。「大きくなったあのベンチャー企業も最初はフリーランスに近かった」「フリーランスのひとの中に明日のスーパースターがいるはず」と、日々、起業家やスタートアップ、ベンチャー企業、ビジネスモデルを研究し、積極的に情報発信を行っている。

独立後に支援したスタートアップのなかから2社のIPO(株式公開)が実現(2016年現在)し、現在も起業家の海外進出支援やビジネスモデル構築、ベンチャーファイナンス、M&Aなど幅広い分野で支援を行う。

ベンチャー三田会発起人。第30回(平成19年度)「日税研究賞」(税理士の部)を史上最年少(当時30歳)で受賞。主な著書に『お金持ち入門』(共著)、『資金繰らない経営』などがある。

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著者紹介

連載仮想通貨×国際税務のプロフェッショナル/税理士・柳澤賢仁の「Crypto Currency」対談

 

 

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