インバウンド需要を取り込む…いま注目の「古民家」投資とは?

本連載では、ハウスバード株式会社代表取締役の浅見清夏氏、マーケティングチームリーダーの鈴木結人氏、建築デザインチームマネージャーの竹内康浩氏が、「古民家」投資の最新事情をお伝えします。

増加し続ける訪日外国人…宿泊施設の不足に悩む日本

訪日外国人客数が5年で3倍に増加し、インバウンド需要が盛り上がる中、宿泊施設不足が深刻な問題となっています。そのため、日本各地で不動産/建設業の各社が積極的に宿泊施設を開発しています。

 

投資的観点でも、賃貸投資の実質利回りが3~5%と言われるのに対し、中・大型ホテルでは5~6%、一棟貸切旅館は6~9%になっており、宿泊施設投資は非常にホットな事業です。

 

弊社は京都・東京を中心に、創業から2年間で30軒以上のペースで「一棟貸切旅館」をプロデュースしてきましたが、本連載では、この事業の魅力を詳しく説明していきます。

 

連載第1回の今回は、一棟貸切旅館がなぜ高利回りを実現できるのかについて見ていきましょう。連載第2回では、旅館のデザインについてや、旅館業許可の取得方法と旅館の運営方法について。連載第3回では一棟貸切旅館の様々な使い方や税対策の方法。連載第4回では、いま宿泊施設投資を行うのにオススメの土地について説明します。

 

2017年の訪日外国人数は年間2,800万人に上り、前年比19.3%で増加し、5年連続で最高を更新しました(JNTO調査)。政策としても経済成長の起爆剤として観光業を位置付け、2020年には4,000万人、2030年には6,000万人の訪日外国人客数を目標とし、戦略的なビザ緩和や、特区民泊設置(大阪市、東京都大田区など)が行われています。

 

加えて、東南アジア諸国の経済成長による旅行者の増加や、LCCの台頭で旅行しやすくなっており、今後も観光客が急増していくことが見込まれます。たまに「インバウンドは東京オリンピック(2020年)までか」といった質問を受けますが、観光客増加は上述の理由によるものが大きく、2年後のオリンピック時には極値的に増加する可能性はありますが、以後も順調に伸びていくことが考えられます。

 

[図表1]訪日観光客の増加予想

宿泊施設不足に追い打ちをかけた「6.15ショック」

急増する観光客に対し、宿泊施設の不足が課題となっています。今、ホテル建設が進められ、宿泊施設不足は解消されつつありますが、2020年時点で最大2.3万室が不足するとの分析があります(みずほ総合研究所)。

 

また、6月15日の住宅宿泊事業法の施行も宿泊施設不足に追い討ちをかけました。大手予約サイト・Airbnbが約6万室あった民泊物件のうち、「違法民泊」を削除し、1.2万室まで減少しました。つまり、約5万室の供給が減少したこととなりました。

 

それら物件で許可取得して継続するには、マンションの管理規約で承認されることや、消防検査の費用が必要です。しかし民泊の営業日数が上限で年間180日(最大)とされ、加えて例えば新宿区では住居専用地での平日での営業を事実上禁止とするなど、投資回収のハードルは高いです。これまで民泊は「手軽」に運営できましたが、これらの理由により多くの方が継続断念しているため、民泊物件の供給は下止まりが予想されます。

 

[図表2]営業日数に上限が設けられることに

*各市区町村の条例により引き下げ
各市区町村の条例により引き下げ

古民家を改装した「一棟貸切旅館」の利点とは?

民泊物件が厳しい局面の中、追い風が吹いているのが、古民家を改修した一棟貸切タイプの「旅館業物件」です。

 

旅館業は、民泊と比べて基準・検査は少し厳しいです。しかし、ホテルや旅館と同じ分類になるため、年間365日営業でき、そしてAirbnb等の民泊掲載サイトだけではなく大半の予約サイトへの掲載も可能であるため、民泊に対する収益性は圧倒的に優位です。

 

また、旅館業法や建築基準法が規制緩和されており、旅館業が取得可能な物件が増えていることからも、「民泊から旅館業」へと促したい政策的意図が垣間見えます。

 

中・大型ホテルは開業準備に1~2年を要しますが、戸建住宅を改修する「一棟貸切旅館」は工事・申請が容易で6ヵ月ほどで開業が可能なため、早期に回収をスタートできます。加えて、小回りが利くため拠点分散することでリスク抑制が可能、収益物件(旅館業)としても住居としても売却可能なためEXITしやすい、などのメリットもあります。

 

[図表3]追い風が吹く一棟貸切タイプの「旅館業物件」

投資価値、文化的価値が高い「一棟貸切旅館」

これらの理由から「一棟貸切旅館」は高い利回りを期待できる投資であるため、投資家から大きな支持を集めつつあります。

 

しかしそれ以外にも、建築士と共に”世界に一つだけのオリジナル旅館”を作っていくという楽しさ。そして、自分のセカンドハウスとしても活用することで心の余裕を持てること。急成長する観光業界の中で”当事者”として外国人観光客と接点を持てること。古民家での滞在を通じて日本文化を世界に発信していくことなど、投資を通じて自身の「夢」や「想い」を実現できることも、他の投資にはない大きな魅力となっているようです。

 

また、日本が抱える大きな社会問題の一つである空き家問題や、伝統ある古民家の保全などにも貢献し、社会的意義も大きい投資といえるでしょう。投資家、宿泊者(旅行者)、地域・社会、それぞれがHappyになる取り組みであると、我々も自負を持って取り組んでいます。

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ハウスバード株式会社 代表取締役社長

●青山学院大学 卒(在学中、上海・復旦大学に留学)
●アクセンチュア(株)戦略コンサルティング本部勤務
●中国・上海にて、幼児教育事業 レインボーバード幼児教室を起業後、ヤマトキャピタルパートナーズに売却
●政府系VC・産業革新機構にて投資サイドで勤務

著者紹介

ハウスバード株式会社 マーケティングチーム リーダー

早稲田大学卒
ハウスバード株式会社でのインターンシップを経て、新卒第1期生として同社に参画。
近隣住民対応や運営対応を経て、現在マーケティングチームのリーダーに就任。

著者紹介

ハウスバード株式会社 建築デザインチーム マネージャー

日本工業大学建築学科修士号。
株式会社アーキディアックに入社し、公共施設の設計・施工管理に従事。
2017年、ハウスバードへ建築デザインチーム マネージャーとして参画。

著者紹介

連載高まるインバウンド需要、税効果への期待・・・「古民家」投資の最新事情

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