中古一棟不動産投資「キャッシュフロー最大化」の実践法

今後の少子高齢化を見据え、競争激化が進む国内の不動産投資市場。賃貸需要が安定的に望めると予測されている都心部でも、物件価格が高騰して「利回り」が出づらい状況だ。そこで注目したいのが「中古一棟不動産投資」。本連載では、「融資を引き出す専門家®」としても活躍する株式会社Buddy代表取締役・堀内幹根氏に、成功する「中古一棟不動産投資」のポイントを伺っていく。第3回目のテーマは、キャッシュフローの最大化である。

キャッシュフローの計算で見落としがちな「修繕費用」

前回は、「中古一棟不動産投資」で成功する物件選びのポイントについて解説しました。それを踏まえて、今回はより実践的な投資の方法についてお話しします。

 

不動産投資では、なるべく安い物件を取得して、利回りを少しでも高くするのが基本セオリーです。私たちが中古物件をお勧めしているのは、新築よりも安く手に入るからにほかなりません。一般にマンション、アパートなどの投資用不動産は、築10年の物件であれば価格が新築の4分の3程度まで下がります。

 

ただし、とにかく安ければ利回りが取りやすいかというと、必ずしもそうとは言えないのが中古物件の難しいところです。なぜなら、建物が古くなると修繕などの費用がかさみ、思わぬ出費によって利回りが下がってしまうこともあるからです。

 

そこで物件を取得する際に確認しておきたいのが、過去の修繕履歴です。築古の物件でもすでに大きな修繕が済んでいるのであれば、今後さほど大きな出費はなさそうだと判断できます。とくに屋上防水などの修繕工事が済んでいるかどうかは、しっかりチェックしておきたいものです。私たちがお売りする物件は、基本的に修繕が必要なものは修繕をしてお渡しいたします。

 

株式会社Buddy 代表取締役・堀内幹根 氏
株式会社Buddy
代表取締役・堀内幹根 氏

私たちは、物件の収支シミュレーション(収益物件収支計算書)をお客さまに提出する際に、必ずBM(ビルディング・メンテナンス)費という項目を立てています。BM費に含まれるのは、修繕や清掃、消防点検、共用部の電気代、水道代、エレベーター点検などの費用です。屋上防水やエレベーターの改修といった大掛かりな修繕がまだ行われていない場合、それらの費用もちゃんと含め、そのうえで利回りが何パーセントになるのかを計算します。

 

これらの費用は、いずれも通常の物件管理費には含まれず、突発的に支払いが発生するものばかりです。そのため他の不動産会社では、収支計算をする際にBM費を除外することが多いようです。しかし、それでは実際に近い利回りを算出することはできません。買った後、修繕などの思わぬ出費によって予定していた利回りが出なくなり、キャッシュフロー不足に陥る恐れもあります。

 

そうしたトラブルをなくすためには、通常の管理費以外に修繕などでいくらかかりそうなのかを、不動産会社にしっかり確認しておくことが大切です。

 

築古のマンションの場合、エレベーターの改修費用は大きな負担となりますが、最初からエレベーターのない物件を選んでしまえば出費は避けられます。エレベーターの設置が必要なマンションほど戸数は多く、より多くの家賃収入が得られますが、費用との兼ね合いでエレベーターなしの物件を選んだほうがいい場合もあります。

 

また、負担が大きいにもかかわらず、意外と見落とされがちなのが入居付けのために不動産会社に支払う広告料です。都内では家賃の1ヵ月程度ですが、地方の場合は3ヵ月程度支払わなければならないことがあります。これも通常の管理費には含まれませんが、収支計算をする際には必ず加えるべきです。

 

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医師や士業なら年収の20倍の融資が受けられるケースも

下に示したのは、私たちが販売した「中古一棟もの」マンションの収支計算書の一例です。

 

[図表] 収益物件収支計算書例

 
 

物件価格は2億3400万円、初期費用も含めた購入資金の総額は約2億4800万円です。購入したオーナー様は、600万円の自己資金を入れて2億4200万円のローンを銀行から借り入れました。物件の担保価値やオーナーの属性にもよりますが、このケースでは金利年0.85%で25年返済という条件を取り付けています。

 

一般に中古物件はローンが付きにくいといわれていますが、数多くの銀行と交渉すれば、このように好条件のローンを設定することは不可能ではありません。とくに属性の高いお医者さんや士業の方々などであれば、有利な条件で融資を受けられる可能性は高いと言えます。

 

金利を抑え、返済期間を比較的長めに設定できたことで、月々の返済額は約89万6000円となりました。

 

一方、月々の家賃収入は満室想定で170万円。家賃収入からローン返済額を差し引いたグロスのキャッシュフローは約80万4000円です。ここから固定資産税や管理費(PM費)、BM費などを差し引くと、月間のキャッシュフローは約42万円、年間では約503万円になります。2億4800万円の購入資金に対し、年間約503万円のネットインカムが得られるのですから、実質利回りは約2%となります。

 

年間500万円以上ものキャッシュが入ってくるのですから副収入源としては申し分ありませんし、ローンを繰り上げ返済すれば年間キャッシュフローは3倍の約1500万円になります。これはあくまでも一例ですが、「中古一棟もの」の収益力の高さがおわかりいただけるのではないでしょうか。

 

私たちのお客さまの中には、複数の「中古一棟もの」物件を購入して、より多くの収益を上げている方も大勢いらっしゃいます。お医者さんや士業の方々のように属性の高い方なら、年収の20倍程度まで借り入れることも可能です。

 

実際、年収5000万円のお医者さんが、10億円近いローンを借りて4~5棟の「中古一棟もの」マンション・アパートを経営しているケースもあります。

 

このように、属性の高い方であれば、限られた資金でもレバレッジを存分に効かせてキャッシュフローを最大化できるのが不動産投資の大きなメリットです。私たちは、そのメリットを最大限に生かせるのが「中古一棟不動産投資」であると確信しています。

 

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株式会社Buddy 代表取締役

大手不動産会社勤務の後、2013年株式会社Buddy代表取締役に就任。現在に至るまで500棟を超える物件を扱っており、「融資を引き出す専門家®」としても活躍している。

著者紹介

連載「融資を引き出す専門家®」が伝授! ファイナンス戦略で差をつける「中古一棟不動産投資」の勝ち方

取材・文/渡辺 賢一 撮影/永井 浩 
※本インタビューは、2018年8月7日に収録したものです。