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東南アジア不動産・・・「プレビルド」に投資するメリット

今回は、東南アジアの不動産投資として「プレビルド」を選択するメリットを見ていきます。※本連載は、風戸裕樹氏の著書『初心者のための東南アジア投資ガイド 2018 プロが教える5カ国の不動産投資環境(タイ、マレーシア、フィリピン、ベトナム、カンボジア)』(インターメディアジャパン株式会社)から一部を抜粋し、東南アジアへの投資について解説します 。

未竣工等のトラブルもあるが、過剰に恐れる必要はない

頻繁に起こることではないが、他国に関する注意点をもう1つ伝えておかなければならない。

 

建物が建つと公表されたにも関わらず完成しないというケースは日本では聞いたことがない。ビルが建つことになっているのなら建つのが当たり前だ。日本では。だが東南アジアやアジアの他の地域ではそうはいかない。頻繁にはないがあり得る。私もバンコクの中心地で未竣工の建築物を見た。

 

不動産管理会社が代理店として適任である理由がもう1つある。不動産管理会社はビルの開発業者からの恩恵や影響で動く仲介業者とは異なり、不動産物件と利害関係がないからだ。仲介業者は開発プロジェクトや計画中の開発を見せ、検討するように言い、同意書と頭金を得る。だが何年待っても投資のリターンがない。残念なことに建物など建っていなかったのだ。少なくとも、公表された時に建物の引き渡し準備ができていない可能性はある。何か月か遅れることはあるが、何年もかかることは普通はない。

 

注意してはもらいたいが過剰に怖がることはない。このような事態は起こり得るが滅多にあることではない。不動産管理会社でも仲介業者でも、取引するなら基本は同じだ。住宅開発業者の業績と評判をできるだけ多く見ること。同社の過去の開発に関する情報をなるべくたくさん入手すること。住宅開発業者の建設プロジェクトの引き渡しは元々予定していた納期に行われたか?行われなかった場合、どれだけ遅れたか?そもそも工事は完了したのか?同じようなことがこれまでに何回ぐらい起きているか?を注意深くきくことだ。

 

少し前に完成した建物や最近完成した建物については特に注意して見よう。そうすることで品質だけでなく、その会社に矛盾がないことや信頼できるかどうかもなんとなく掴める。古めの建物を見れば長持ちするように建てられているか、本当に信頼できる質のいい会社なのかが分かる。

 

一方、比較的新しい建物を見れば先進的な考えを持った会社なのかどうかが分かる。例えば、比較的新しいビルの中にはすでに地震センサーが取り付けられているものがある。ほとんどのアジアの他の国々ではこれまで行われていないことだが、住宅開発業者が投資家、テナント、顧客ために一層の努力をしていると分かれば励みになる。駐車場を見ておくのもいいだろう。住宅開発業者の中には素晴らしい建物や物件は建てられるが、長期に及ぶビルの管理となると実にお粗末な会社もある。駐車場に行けば何が捨てられているかが見られる。また、ゴミの管理がどれほど行き届いているかも把握できるかもしれない。

強くお勧めしたい、信頼性の高い会社のプレビルド

仮に特定の開発業者が建てた不動産物件を未来の入居者が借りた場合にどんな感じになるだろう、といったイメージを掴んでおくのは良いことだ。自分が満足していないような建物で入居者が喜ぶはずはない。建物に対する期待が入居者と自分では違っていたとしてもだ。自分が満足しているなら入居者が満足する可能性も高い。

 

プレビルド(Pre-build)とは、建築中の物件のことをさすが、東南アジア投資に関しては実はいいオプションだ。評判の良さだけでなく、これまで取り扱った中に良い物件がいくつもあるような信頼性の高い会社が開発を行う場合は特に強くお勧めしたい。

 

建設中または建設前の段階で、住宅開発業者は建設を進めるためにさらに多くの資金が必要になるケースがよくある。建物が完成し、入居者を募る準備ができた頃、手が出せないような価格にまで高騰するが、それより前の段階では安く売られる。支払計画も十中八九違うだろう。例えば中には総額の15~20%を頭金として請求し、プロジェクト完了後、予定されていた期日に残金を支払えばいいだけのところもある。必要な手付金や頭金を支払ってから2~3年の猶予ができるため、その間にのんびりと残金支払い用のお金を貯めることができる。

 

また、プレビルドの不動産物件に関し、所有者への引き渡し準備が整ってからおよそ3年ぐらいで価格が上昇する。そうすると元の価格の約15~20%の価格上昇を見込める。それが大体その物件の実際の価格となるだろう。よって建設中の不動産に投資した投資家は相当な額を結果的に節約できたというケースがよくある。

 

なによりも、建物が徐々に建てられていく様を見ると出資者として目に見える満足感がある。日本にいながらも建物が少しずつ完成していく様子をモニタリングすることができる。例え自分がその所有物件に住むつもりがなく、ただ賃貸するためだけに購入したとしても、譲渡式には出ておいた方がいいだろう。前章でも述べたように、東南アジアの人々はとても歓迎的で直接会って話すのが好きだ。譲渡式のような大事なイベントに顔を出しておくと、彼らとより良い継続的なビジネス関係を築ける可能性がある。

 

世話をしてくれる不動産管理会社や仲介業者がいたとしても自分でモニタリングするのはやはり大事なことだ。たまには自分の存在を入居者、特に東南アジアの入居者に感じてもらうことで関係者全員とより温かい仕事上の関係を築けるかもしれない。

Property Access 株式会社 CEO 創業者

2004年、早稲田大学商学部卒業。不動産仲介、不動産投資ファンドの購入担当を経て、2010年、不動産仲介透明化フォーラム(FCT)を設立。米国型の売却エージェントサービス「売却のミカタ」を開始し、全国展開。2014年にソニー不動産にFCT社を売却、その後、ソニー不動産で営業を開始。ソニー不動産の執行役員、売却コンサルティング事業部長兼コンサルティング事業部長として創業に携わるとともに事業を拡大、不動産取引の透明化を加速。2017年、シンガポールにてProperty Access 株式会社を共同創業。日本では不動産売買の専門家として広く知られる。
著書に、『マンションを相場より高く売る方法』(ファーストプレス、共著)、『初心者のための東南アジア投資ガイド2018』(インターメディアジャパン株式会社)がある。

著者紹介

連載シンガポール在住のプロが教える「東南アジア不動産投資」の基礎知識

 

初心者のための東南アジア投資ガイド 2018

初心者のための東南アジア投資ガイド 2018

風戸 裕樹

インターメディアジャパン株式会社

海外投資はリスク? それともチャンス? 日本の不動産のプロである風戸裕樹が東南アジアを1年間飛び回り調査。初めての海外投資の前に伝えておきたいことを公開。 各国の不動産投資規制や税制、価格比較つき!

 

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