▲トップへ戻る
土地8億円の相続対策② 業者との等価交換方式による賃貸経営

今回は、土地8億円の相続対策として、開発業者の建物を等価で交換し、賃貸経営を行う等価交換という方法と、その具体的な効果を検証します。※本連載は、相続専門税理士、田中誠氏の著書、『お金持ちのための モメる相続 モメない相続』(実務教育出版)の中から一部を抜粋し、地主の相続対策の成功のポイントを、具体例を挙げながらクイズ形式で解説します。

地主と開発業者が共同で開発する事業方式

山田家の相続事情

博之さんは、長男と長女の二人の子どもがいます。長男は自宅に同居。長女は結婚して家を出ています。自分が死んだ後、総資産9億5000万円の節税対策に頭を悩ませています。

 

 方法2  土地活用を考えた経営をする

 

山田さんは、相続税に強いと言われている税理士のセミナーで聞いた、あるアイディアを思い出しました。「土地の開発業者と組んで土地活用する方法」です。

 

「土地の活用ノウハウや資金がなくても、できる方法だったな・・・」

 

うろ覚えだった山田さんは、早速、セミナーで話していた税理士に問い合わせてみました。山田さんが持っている土地と、開発業者の建物を等価で交換し、賃貸経営を行う等価交換という方法でした。

 

この方法は、地主と開発業者が共同で開発する事業方式の一つとして知られています。この方法を使えば、山田さんは、土地の一部を手放すことになりますが、資金がなくても不動産賃貸業を始めることができます。

4億円の評価が、合計2億9440万円の減額に

幸い、山田さんが所有している土地は、開発業者も以前から狙っていた土地でした。トントン拍子に話が決まり、山田さんが所有している8億円の土地のうち、駅に近い4億円の土地に、開発業者が6億円のマンションを建てました。

 

山田さんは土地の6割に相当する2億4000万円分の土地を開発業者に譲渡し、開発業者は、建物の4割に相当する2億4000万円の建物を山田さんに譲渡します。

 

取得したマンションを賃貸用とし、残りの建物は業者が分譲します。山田さんは取得した40%を賃貸用にすることで、土地1億6000万円は貸家建付地となり、建物部分は貸家の評価になり、さらに大きな節税になります。

 

これにより、4億円の物件の評価が土地と建物を合わせて2億9440万円減額されました。自宅は長男が住み続けることで、小規模宅地等の特例を活用することができます。

 

等価交換により建築費の負担なく賃貸マンションを建設して資産を圧縮することに成功した山田さんは、とても満足しています。

 

 選択結果  上 策 

 

等価交換方式で賃貸経営を行う。これにより、資金負担なしに相続税評価は4億円の土地が2億9440万円に圧縮された。

 

方法1 業者任せでアパートを経営する 第6回

方法2 土地活用を考えた経営をする 第7回(本記事) 

方法3 アパートを自分で経営する   最終回 9月5日掲載予定

税理士法人エクラコンサルティング
株式会社エクラコンサルティング 代表社員
税理士

長野県生まれ。昭和54年横浜国立大学経営学部卒業。平成3年株式会社タクトコンサルティング入社。平成15年税理士法人タクトコンサルティング代表社員に就任。平成23年税理士法人エクラコンサルティング・株式会社エクラコンサルティングを設立。税理士法人タクトコンサルティングで20年にわたり、全国の税理士・会計士との共同案件を実践してきた経験を生かし、現在も同様に相続、譲渡、交換、事業承継、土地活用、M &A等に関する実務および企画研究、講演、執筆等、日本全国で活動している。

著者紹介

連載アパート建築 vs.不動産法人設立…地主のための相続対策のポイント

 

お金持ちのための モメる相続モメない相続

お金持ちのための モメる相続モメない相続

田中 誠

実務教育出版

20年で2000件超、1兆円の資産を扱った税理士が贈る「お金持ちのための相続」シリーズ好評第2弾! 「相続」と「争族」の別れ道を実例に基づいたストーリー形式で解説し、ケース別の選択による対策知識についてご紹介します。

 

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧