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赤字続きの失敗物件・・・なぜ「塩漬け」はダメなのか?

前回は、不動産投資の成功に不可欠な「損切りする勇気」を取り上げました。今回は、赤字が続く失敗物件を塩漬けにしてはならない理由を見ていきます。

キャッシュフローから固定資産税が払えなくなったら…

失敗物件に関していえば、木造に比べてRC造物件のほうが対処が難しくなります。RC造で最も恐ろしいのは大規模修繕です。特にエレベーターの改修などで、場合によっては1000万円以上のコストがかかり破産する可能性があります。

 

大規模修繕がなくても、RC造はランニングコストが高額で常に血を流している状態なので、どんどん体力が失われていきます。少しでも空室がある状況が続くと、ボディブローのように赤字が蓄積し、予想外の出費があったときに一発ノックアウトになる可能性があるのです。

 

 

また、税金が払えなくて破産するケースもあります。

 

高積算の物件になるほど毎年の固定資産税の負担が大きいものです。キャッシュフローから固定資産税が払えなくなったため、カードキャッシングしたり学資保険を解約したりしたものの、ついに税金を払えなくなって破産した人もいます。

リカバリー方法を検討し、早めに売却を決断すべき

どんなケースでも資金繰りが悪化して、お金が回らなくなればアウトです。万が一、「自分の投資は失敗してしまった」と気づいたら、まずはリカバリー方法を検討してください。

 

●空室率が高い・・・入居率を上げる努力をする

●修繕費がかかる・・・経費削減できるか検討する

●ローンが負担になる・・・金利交渉、借換え

 

 

空室が増えているのであれば、どこまで家賃を下げれば入居が付くのか。もしくは広告料を増額したほうがよいのか。空室対策のために人気設備を導入するなら、どんなものをどれくらいのコストで入れられるのか。

 

また多額の修繕費がかかるようであれば、修繕計画を立てます。お金が足りなければ追加の融資を受けられないか考えます。ローン返済が負担であれば、金融機関に金利交渉の相談に行きます。金利交渉する際には、他行からの借換えの話があれば有利に進みます。

 

そうやって問題を解決できないか検討したうえで、それでも赤字が解消できないようであれば、すぐ売却しましょう。何より「すぐに売る決断力」が大切です。収益を生まない物件をいつまで持っていたとしても、赤字がどんどん膨らんでいくばかりです。

 

そしてリカバリーができないようであれば、なるべく早く次の決断をする必要があります。売却をして一旦この投資を終わりにするのです。状況によっては、購入したときより低い価格でしか売れないケースもあるかもしれません。

 

「売却したあとに残債が残ってしまう」「売却のための諸費用が持ち出しになる」というようなマイナスの売却については、誰もが消極的になるものです。

 

株式投資の世界でも、ほとんどの投資家が利益は喜んで確定しますが、損はなかなか確定することができず、ずるずると持ち続けてしまいます。その結果、いわゆる損大利小になります。

 

厳しい言い方をしますが、損切りができない人は、「取り返しのつかない損失額」を負うリスクが高まります。

赤字が続けばいずれ破綻し、取り返しのつかないことに

人はなぜか、「今の損」を回避する判断をしてしまうものです。

 

例えば、100万円を投資したとして「100%の確率で60万円を失う」と「もしかしたら100万円を失うかもしれないが、もしかしたらプラスに転じるかもしれない」という選択肢があれば、「もしかしたらプラスに転じるかもしれない」を選ぶ人が多いと思います。

 

その「プラスに転じるかもしれない」という可能性にすがっても、そのプラスに転じるタイミングがいつか分からないという点が問題です。

 

それは数年先かもしれませんし、プラスにはならないかもしれません。もしも、その間にキャッシュアウトが続いて現金が残らないのであれば、血を流してでも売却すべきです。

 

家賃収入が思ったよりも少なく、月々の支払いがまかなえず自身のサラリーから補てんしているような状況であれば、なおさらです。赤字が続けば、いずれ破綻を迎えます。破産すると投資家として云々というよりも、人生が取り返しのつかないことになります。

 

「自分が失敗したと認める勇気」、そして「損切りする勇気」の重要性を有名大家はまったく口にしませんが、私はこれまで不動産投資で破産した人を何人も見てきました。だからこそ、どうしても強く言っておきたいのです。

一般社団法人首都圏小規模住宅協会 代表理事

都心のワンルームマンションを販売する不動産会社にて業界経験を積み、2014年7月、独立し不動産会社を設立。2017年には自社ブランドマンションをリリースする。2018年度は業界の健全化を図る目的で「一般社団法人首都圏小規模住宅協会」を発足し、ビジネス面以外にも力を入れ、活動の幅を広げていく。

■一般社団法人首都圏小規模住宅協会運営サイト「不動産投資塾
 (https://ft-school.com/

著者紹介

連載不動産会社が教えない、投資用不動産「出口戦略」の裏話

 

不動産会社が書けない「有名大家」の裏話

不動産会社が書けない「有名大家」の裏話

小島 拓

幻冬舎メディアコンサルティング

メディアで喧伝される話は噓が9割! 不動産投資ブームの陰で暗躍する “ブラックな有名大家”を信じるな 昨今、サラリーマンの間で不動産投資がブームになっています。その陰に、実は「有名大家」の暗躍があることをご存じで…

 

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