住民の退去、騒音クレーム・・・投資物件購入後のトラブル例

前回は、不動産投資の失敗につながる「管理会社や入居者とのトラブル」 について説明しました。今回は、投資物件購入後のトラブルについて見ていきましょう。

賃貸経営では「多岐にわたる業務管理」が必要に

物件を購入するまでは数字上のマネーゲーム的側面のある不動産投資ですが、購入してからはむしろ地味で煩わしいことばかりです。そこまでのトラブルが発生しなくても、退去の連絡があればそれだけで嫌な気分になります。ましてや、物件で騒音クレームや孤独死などのトラブルがあれば、もっともっと気が重くなるでしょう。

 

こうしたことを「まったく気にしない人」は希有なもの。現代は精神的ストレスに弱い人が増えていますから、問題がたくさん発生して、うつ病になったりするケースも少なくありません。対処法もさまざまで、どれが正解とは言えません。夫婦間で意見の相違が出て揉めるケースはよくある話で、なかには問題がこじれて裁判に進んでいるケースがあるのも事実です。

 

 

加えて賃貸経営では、すべて外注できるものの、本書籍『不動産会社が書けない「有名大家」の裏話』の第4章で解説したように多岐にわたる業務を管理する必要があります。

 

具体的には、管理会社からのレポートや入金の確認、修繕費や税金などの各種支払いなどです。物件が増えれば外注業者も増えるので、ある程度のコミュニケーション能力がなければ、うまくやっていけません。もちろん、こういったことは、「いざ始めてみないと分からない」部分です。

有名大家は「ポジティブな面」ばかり強調するが・・・

同著の第4章では管理会社やリフォーム業者から嫌われる投資家について説明しましたが、あのような行動を取る理由は「空室が続くと大変だ!」「リフォーム費用が高いと赤字になる!」という投資家の切実な悩みからきているのです。

 

その行動があまり意味を成さず、むしろ管理会社から迷惑だと思われても、一生懸命動いてなんとかしたい…という努力からくる行動なのだと思います。全員が全員そうだとは言いませんが、それくらい必死で不動産投資に取り組んでいる投資家もいるのです。

 

 

そのような投資家が多いという現実があるのに、これから不動産投資をスタートさせる人、1棟目を購入して不動産投資をスタートさせたばかりの人は、ポジティブな面ばかりに目を向けて、ネガティブな面を見ないふりをしているように感じるのです。

 

有名大家の本を読むと多少の苦労話は入っていますが、結局は成功の布石として使われているので、読者としては「最終的にはなんとかなるのか」と考えがちです。さまざまな苦難が待ち受けていても、それらをすべて円満に解決して、最後は大団円を迎える…。それこそ、創作された話でしかありません。実際には、苦労だけして成功していない投資家も山ほどいるわけです。

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一般社団法人首都圏小規模住宅協会 代表理事

1983年、東京都生まれ、埼玉県出身。大学卒業後、不動産投資会社勤務を経て、2012年に独立し起業。2018年1月には業界の健全化を図る目的で、一般社団法人首都圏小規模住宅協会を発足。代表理事に就任。『「融資地獄」行き予防サロン』を設置して投資家の無料相談を受け付けるなど、あくまで公平・中立な立場から各方面に提言を行い、業界の健全化にむけて活動している。主な著書に『不動産会社が書けない「有名大家」の裏話』(幻冬舎メディアコンサルティング)がある。

■一般社団法人首都圏小規模住宅協会運営サイト「不動産投資塾
 (https://ft-school.com/

著者紹介

連載不動産会社が教えない、投資用不動産「出口戦略」の裏話

不動産会社が書けない「有名大家」の裏話

不動産会社が書けない「有名大家」の裏話

小島 拓

幻冬舎メディアコンサルティング

メディアで喧伝される話は噓が9割! 不動産投資ブームの陰で暗躍する “ブラックな有名大家”を信じるな 昨今、サラリーマンの間で不動産投資がブームになっています。その陰に、実は「有名大家」の暗躍があることをご存じ…

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