
前回は、法人保険の活用で「経営者個人の資産」を増やすべき理由を解説しました。今回は、法人保険による資産移転のメリットを見ていきます。
代表的なのは「役員賞与・退職金」による移転だが・・・
資産を移転する方法はいくつかあります。たとえば役員報酬を支払うことで移転する、役員賞与(ボーナス)や退職金として支払うことで移転するという方法があります。これらは代表的な資産移転ですが、個人として、課税後の「手残り」をよく考える必要があります。
しかし、法人保険を使った資産移転であれば、税効果が高く、よりメリットを期待できる場合があります。
返戻率が確定し、価格変動リスクが抑制できる
法人保険のメリットはこれまでにいくつも挙げてきましたが、その中に「戻る金額にブレがないこと」があります。
法人保険では、契約した段階で、解約返戻金の返戻率があらかじめ確定しています。「3年後に○万円戻ってくる」「5年後に○万円戻ってくる」ということが、契約時にすでに確定しています。保険会社が倒産でもしない限り、その金額が変わることは基本ありません。そのため、事前にプランをしっかり立てておけば、予定した時期にまとまった現金を確実に手にすることができるのです。株式や不動産などを使った対策ではこういうわけにはいきません。
保障を得られながら、高い税効果も得られ、価格変動リスクまでも抑えられるという条件を満たしている貴重なツールです。