特集 不動産の「高値」売却術

不動産の「高値」売却術

2020年の東京オリンピック開催に向けた数年のうちに、価格的にはいったんピークを迎えるという声も多い国内不動産市場。ここに来て、ピーク到来の時期に関しては、2019年、いや2018年、いやいや2017年・・・というように、より早い時期を観測する向きも増えている。中には、現状すでに「不動産バブル」の状態であり、もはや崩壊しつつある段階、という見方も出てきている。本特集では、今後、飛躍的にニーズが高まるであろう「不動産の売却」にスポットをあて、より高値で売却するための考え方・具体的な方法・テクニックなどを、その道の専門家がお伝えする。

1週間で築古アパートの高値売却に成功した事例とは?
新川 義忠
地元不動産業者からは安い金額を提示されたが・・・本連載の結びとして、読者の皆様に高値売却の成功イメージをつかんでいただくため、筆者がサポートした高値売却の事例をご紹介しましょう。 茨城県にお住まいの杉本佳代子さん(仮名)は、ご自宅から徒歩10分にあるアパート2棟を売却しました。平成元年に建てられたメーカー製の軽量鉄骨造で、各棟、単身向けワンルームが8室あります。2棟合計で16室です。 「元々主人の経営する会社の寮を建てるため、土地を購入しま…
任意売却物件を早く、高く転売するためのポイント
安田 裕次
高値売却のポイントを改めて整理すると・・・前回に引き続き、任意売却物件で成功するための出口戦略について見ていきます。 【失敗しない売却術5―早く、高く売却するためのポイント】不動産の売却で困るのが、売りに出したもののいつまでたっても買い手が付かない、といった状況です。そんな事態にならないようにするにはどうすればいいのでしょうか。また、ただ早く売るだけではなく、より高い価格で売却するためにはどうすればいいのでしょうか。たとえば、リフォーム…
任意売却物件を賢く転売するための不動産会社の選び方
安田 裕次
良い不動産会社を見つけたら専任または専属契約を前回に引き続き、任意売却物件で成功するための出口戦略について見ていきます。 【失敗しない売却術4―賢く売却するための不動産会社選び】最近では、投資用不動産を扱う不動産会社も多くなっており、様々な方法が選択できます。賃借人を募集するときは「専任仲介」よりも「一般仲介」のほうがスピードが速いのですが、売却に際しては「「専任媒介契約」と「専属専任媒介契約」そして「一般媒介契約」という3種類があり、賃…
物件売却を有利に進めるための金融機関動向の見極め方
新川 義忠
金融機関の動向を「思い込み」で判断するのは危険今回は融資に関する事例を紹介します。A銀行から融資を引いている不動産オーナーで、藤村隆史郎さん(仮名)という方がいらっしゃいました。都内在住ですが、実家のある東海圏に新築アパートを所有しています。 A銀行は高利ですが、融資に積極的な地方銀行です。藤村さんは、友人の投資家からアドバイスを受けて、B銀行に借り換え相談を行いました。このB銀行は低金利ですが融資の姿勢が厳しく、不動産投資にはなかなか…
任意売却物件をリフォームして転売する際の手順とは?
安田 裕次
リフォーム業者の選定はできれば事前に済ませておく前回に引き続き、任意売却物件で成功するための出口戦略について見ていきます。 ●賃借人の退去後、リフォームして売却する場合 1.賃借人から退去の通知リフォームなどの準備に取りかかる。できれば事前にリフォームのタイミングに合わせて業者の選択など、準備しておくほうがベター↓2.賃借人退去室内を確認。クリーニング程度で済むかどうか、できれば業者と同行して現況の確認を。残置物がある場合もあるので、リフ…
金融機関の動向や融資関連の最新情報を集める方法
新川 義忠
複数の金融機関と取引する不動産会社が情報ソースに前回述べたように、金融機関の動きによって、刻一刻と状況は変わります。木造アパートが注目されたり、積算評価の高い物件が注目を集めたり・・・と、その動きを個人投資家がひとりで追うことは、なかなか難しいものです。 トレンドに合わせて物件を売りに出せば、有利になります。金融機関がどのような姿勢で融資をしているかという情報を持っていれば、それに合わせた作戦が立てられるのです。 売却価格を不動産オーナ…
賃借人がいる任意売却物件を転売する際の手順とは?
安田 裕次
売却のタイミングによってコストも変わってくる前回に引き続き、任意売却物件で成功するための出口戦略について見ていきます。 【失敗しない売却術3―売却の手順とコスト】実際に売却する際の手順について紹介しておきましょう。賃借人がいる状態で売却をするケース、賃借人の退去が決まった後にリフォームして売却するケースなどがありますが、それぞれの場合の手順やコストは大きく変わってきます。代表的に2パターンを簡単に紹介しておきましょう。まずは現況の状態、…
銀行融資にまつわる状況から見極める「高値売却」のチャンス
新川 義忠
銀行の決算期の1~2カ月前が高値売却のチャンス年間を通じて考えると、3月と9月の決算期の少し前、1~2カ月前が高値売却のチャンスです。 というのも、誰もが買える時期に購入すれば、たくさんの買い手がいます。良い物件が見つからず、出たらすぐ売れてしまうわけです。こういった状況下では買い手となる投資家がたくさんいますから、売却には適しています。いわゆる「売りやすい」状況です。 ところが、銀行融資が「閉じた状態」、つまり融資に消極的になり、借り…
任意売却物件を転売するベストタイミングの見極め方
安田 裕次
できれば賃借人が入っている状態のときに売却する前回に引き続き、任意売却物件で成功するための出口戦略について見ていきます。 【失敗しない売却術2―売却時のベストタイミングとは?】売却のタイミングについては、どう考えればいいのでしょうか。不動産投資の最終局面ともいえるのが売却で、そのタイミングを誤ってしまうと、これまでの努力が水の泡になってしまいます。 売却のタイミングについては、税制面や減価償却のタイミングなどを見計らうことが重要ですが、…
なぜ不動産の高値売却に「銀行融資」が大きく関係するのか?
新川 義忠
銀行の「融資姿勢の変化」が与える影響は大きい数年前、高金利の金融機関で融資を引いて物件を購入した不動産オーナーの中には、空室が続いて毎月赤字に陥っている人も多いです。そもそも借り入れた融資が高金利な上に、30年と期間が長ければ、残債がほとんど減っていない状態です。 しかし、悪いことばかりではありません。2015年の相場に比べて、2012年、2013年に購入している人は、安く購入できていることがほとんどです。 問題となっているのは、融資の付…
任意売却物件の適正な「転売価格」を算出する方法
安田 裕次
大きなキャピタルゲインが狙える可能性もある任売物件不動産投資で成功する大切なコツとは、出口戦略=売却で失敗しないことだと言っていいかもしれません。そのためには「適正な価格で売却すること」「ベストなタイミングで売却すること」「売却先の賢い探し方」そして「売却のコストと手順」などについて、きちんと押さえておく必要があります。本連載では、任売物件の上手な売却方法について、順を追って解説していきます。 【失敗しない売却術1―適正な価格で転売する…
物件宣伝で最も有力なツール「ポータルサイト」の活用方法
新川 義忠
公開した情報はその後の「コントロール」が不可欠今回は、情報をアピールするための最も有力なツール、ポータルサイトの活用法について解説していきます。売却を依頼しようと目星を付けている会社が、ネット広告に対してどのようなアプローチを行っているか確認する際の指標にしてください。 ポータルサイトにはアクセス解析が付いています。これをしっかり読み込んで、物件情報に対して、どのようなレスポンスがあったかを確認し、物件情報をコントロールしていきます。 …
資産の「ハッピー・リセット」で充実した老後を生きる方法
松本 俊人
幸せな老後のためには資産を手放すことも大事高齢者になると、自分では大丈夫だと思っていても、子どもたちからは何かを心配されて世話を焼かれるようになるものです。そこで、いつまでもお金を節約した生活をしていると、お金の心配までされることになります。 筆者としては、ある程度は鷹揚にお金を使って、子どもや孫には「心配するな、お金はあるから」と笑って暮らしたい。そして最期は、「惜しい人を亡くした」と泣かれるよりは、「あの人は人生を生ききった」と拍手…
物件の高値売却を実現する「インターネット広告」の掲載方法
新川 義忠
アナログ・デジタル両方のノウハウを持った業者を選ぶ力量のある営業マンは、アナログ・デジタル両方のノウハウを活用して高値売却を実現させるものです。大切なポイントは、顧客をしっかり持っているのか、効果的なインターネット広告の掲載方法がわかっているかの2点です。 これは不動産会社が行う手順なので、そのまま実践することは難しいでしょうが、参考までにご紹介します。不動産会社選びの際、参考にしてください。 <ステップ①>営業マンから顧客へ声をかける…
所有不動産を換金する「ハッピー・リセット」が求められる理由
松本 俊人
使われないお金が貯まっていくことに意味はあるのか?筆者が「ハッピー・リセット」を考えるようになったのは、数年前に父を看取ってからです。私の父は、料理人という昔気質の職人で、原宿にウナギ屋を開いて、家族5人を養ってくれました。 しかし、ウナギ屋のような客商売は、決して収入が安定しているとは言えないので、父はそのうちに貯めた小金で不動産投資を始めました。そのおかげで、うちは都内に2件のビルを持つ小地主になれたわけです。父に先見の明があったおか…
物件の希少価値を高めるための「情報の出し方」とは?
新川 義忠
「未公開情報」として売りに出し、物件の価値を高める物件を高値で売るためには、情報の出し方も重要です。具体的には物件の情報を未公開にすることで、その希少価値を高めて最高値で売るのです。 物件情報の公開における、基本的な知識を解説しましょう。まず「公開情報」とは、一般的に「レインズ(指定流通機構)」に出ている物件を指します。「レインズ」に出て公開情報となった物件は、取扱不動産会社以外の会社でも売買仲介で取り扱えるようになります。 「未公開情…
不動産会社が集客ツールとして「事故物件」を使う理由
新川 義忠
「実際には売れなくとも集客力がある」物件とは?物件には様々な特徴があります。中には、「実際には売れなくとも集客力がある」という物件も存在します。こうした物件は広告向きです。なお、ここでいう広告とは収益不動産専門のポータルサイトに掲載される情報を指します。 たとえば、大きなデメリットを抱えていても利回りが突出して良い物件は、ポータルサイトなどの検索でヒットする可能性が高いという強みを持っています。「ほとんど人が住んでいない」とか「事故物件…
将来のために不動産を換金する「ハッピーリセット」とは?
松本 俊人
不動産を売却し資産の「ポートフォリオ」を組み替える前回のように、不動産の売却を勧めるような話をすると、反発をする人がいるのも承知しています。資産の保全であるとか、あわよくば値上がりを狙おうだとか、お金にこだわることがあまりかっこよくないという美意識が日本文化にはあるからです。「武士は食わねど高楊枝」の気概を持てということでしょうか。 しかし、現代人は武士ではありませんし、かつては武の戦争で競っていた国同士の競争も、すっかり経済で争う時代…
不動産市場における「物件が少ない」という声は本当なのか?
新川 義忠
流通する物件の数はむしろ多くなっているが・・・不動産投資家からよく聞かれる、「物件が少ない」という声。果たしてそれは本当なのでしょうか。 現在、流通している物件数が少ないわけではありません。むしろ、不動産市況自体は活況を呈しており、それと比例して不動産会社の数も増えています。 不動産適正取引推進機構が、平成27年3月末時点のデータを取りまとめた統計によると、宅地建物取引業者の総数は12万2685。その数は、9年ぶりに増加しているそうです。こ…
資産のポートフォリオにおいて不動産は何割くらいが適切なのか?
松本 俊人
今や不動産の価格下落は避けられないさて、もしもあなたが昔からの地主で、土地というものは存在するだけで価値があると信じていて、先祖代々受け継いできた土地は一片たりとも手放さないという頑なな思想を持っているのであれば、それはそれでかまいません。 しかし、不動産は資産の一部にすぎないという、ごく普通の合理的で相対的な考えを持てるのであれば、不良資産をいつまでも抱えていることは、自分の財産を徐々に減らしていくことにしかならないと、すぐに気づくは…

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