特集 法人の税金対策&財務改善

法人の税金対策&財務改善

同業種で同レベルの売り上げを上げていたとしても、会社の「儲け」については大きく異なってくるケースが少なくない。その要因はもちろん様々だが、「税金対策」と「財務改善」に対する経営者自身の意識と知識、そして実行力が高ければ高いほど、より「儲かる会社」になっているのではないだろうか。そこで本特集では、法人の税金対策と財務改善にスポットを当て、具体的な手法を含めて各種のアイデア、ノウハウをご紹介する。

戦略的経営の味方となる「会計パートナー」の選び方
真下 和男
弁護士とタッグを組むなど、法律面にも強いことが重要今回は本連載のまとめとして、戦略的経営の強い味方となり得る会計パートナーの選び方について述べさせていただきます。頼れる会計パートナーの条件を私なりに5つ挙げてみました。会計事務所に協力を頼みたい、顧問契約をしたいというとき、参考にしてください。 ●複数の職業会計人がいること 職業会計人1人でやっているより、複数の職業会計人が集まっている会計事務所のほうが安心です。たくさんの目で何重にもチ…
決算書作成にあたっての「監査法人」との付き合い方
佐藤 英志
監査法人とのコミュニケーションがなぜ重要なのか?決算書の作成にあたっての、監査法人との交渉もCFOの重要な役割だ。近年、内部統制やコンプライアンスの強化を求める声が高まる中、監査法人の姿勢はますます厳格化している。過去に甘い決算を認めていた同じ監査法人が、掌を返したように辛い決算を指示するケースも多い。 たとえば、監査法人から期末になって、予期せぬ引当計上や、それによって下がる当期純利益、場合によっては赤字を前提に繰延税金資産の取り崩しを…
各種の「法改正」を乗り切り、ライバル企業に差をつける方法
真下 和男
相続税の増税でM&Aが困難になるケースも増えている本連載では、会社法の改正と民法の改正について話をしてきましたが、企業に影響を及ぼす可能性のある法改正は他にもあります。たとえば、相続税の増税です。 相続税が増税になったことで、事業継承が困難になるケースが増えてきています。会社の土地、建物の権利移転はもとより、後継者への自社株の移転をどうするかは大きな問題です。内部留保の多い会社ほど自社株の評価は高くなり、移転しようとするときに多額のキャッ…
「債権法の民法改正案」で予想される企業への影響とは?
真下 和男
契約時の「金利の取り決め」がより重要に今回からは、民法の改正に話を移します。日本政府は2015年3月31日、債権法の民法改正案を閣議決定しました。これによって契約にまつわるルールが変わります。契約は企業にとって重要なものですから、改正点をきちんと理解しておく必要があるでしょう。 民法改正のポイントをまとめると、主に3つあります。 ①法定利率の引き下げ、変動制の導入 金銭賃借などの契約で当事者同士が特に利率を決めなかった場合、「法定利率」が…
予算と業績予想の策定、期中モニタリングの進め方とは?
佐藤 英志
予算策定を「絵に描いた餅」にしないために・・・上場企業は、各決算期末から45日以内に終了した期の決算短信を作成し、公表する。また、本決算期末には、短信のみならず、3カ月以内に有価証券報告書を作成する義務が課せられているほか、会社法上の開示書類もあわせて作成の上、株主総会の承認を受けなければならず、また、税務当局に提出する確定申告書の提出義務も負っている。 このように、CFOという役職からイメージされるもののひとつが、決算時に「過去」の実績をま…
中小企業経営者が注意すべき「改正会社法」の4つのポイント
真下 和男
グループ会社の連帯が重要となる「多重代表訴訟制度」会社法が新しくなって初めてとなる今回の改正は、特に気をつけたい点が4つあります。 ①多重代表訴訟制度が新設された 今回の改正で最も注目されているトピックがこれです。多重代表訴訟制度とは、親会社の株主が子会社の役員の責任について株主代表訴訟ができる制度のことです。100%出資子会社がある会社や資産管理会社がある場合には、少し注意が必要です。 中小企業でも株式が多数の株主に分散し、会社の実権…
企業成長を持続させるためのB/S、P/Lの「カイゼン」方法
佐藤 英志
好調なときこそ実行するB/S、P/Lのカイゼントヨタ自動車の例を引くまでもなく、B/S、P/Lの継続的なカイゼンは、企業が持続的な成長を遂げるために必要な条件のひとつと言える。慢心が転落のきっかけを作るということは歴史が証明している。加えて、好調なときのほうが、余裕がある分“ できること” も多い。最新鋭の省力機械を導入して生産効率を大幅に引き上げ、原価率を下げるなどという施策は、好調なとき、余裕があるときにしか実行できない。 好調なとき、あるい…
中小企業の経営に影響する「会社法」の改正を乗り切る方法
真下 和男
傷害死亡保険金を4社から勝ち取ったケース前回に引き続き、税と法律に関わる成功例を紹介します。今回は、会社経営とは関係しませんが、税と法の間で、保険金を勝ち取った例を見ていきます。 ある日、私の事務所に突然、女性の訪問者がありました。相談の内容が法律と相続に関わることだったので、弁護士である妻と私で話を聞きました。 オーストラリアのパースの広大な自然公園で、日射病で死亡した兄について、損害保険会社が死亡保険金の支払に応じないとのことでした…
株式・社債の発行時に必要となる「コスト」の感覚とは?
佐藤 英志
資金調達においては「負債と資本のバランス」が重要株式は債券と違って償還の必要がない。つまり返済の必要がない。しかし、無節操に発行していいというわけではない。発行しすぎて流通する株数が増えると、1株あたりの利益が希薄化してしまう。したがって、公募増資で集めた資金を有効に使い、会社が稼ぎだす利益の増加割合が、希薄化割合を1〜2年以内に上回ることが確実でなければ、公募による新株発行は難しい。とはいえ、借金である社債と異なり、株式による資金調達は…
失敗・成功事例に見る税務申告のポイントとは?
真下 和男
「個人借入の計上」に関する失敗談・・・筆者の事務所では、妻が弁護士を務めています。各種の税法上の問題や株主間のトラブル、相続関係の問題など法律に関わる問題解決のワンポイント事務所として、クライアントに期待されていたことは事実ですし、それだけの成果もあげてきました。 クライアントではありませんでしたが、あるガソリンスタンドの経営者から相談を受けたことがありました。 数店舗のガソリンスタンドを経営する、やや遠隔地の社長が、1店を支店長に任せ…
改めて把握しておきたい「直接金融」と「間接金融」の違い
佐藤 英志
融資利用の意思決定に必要な「経営者の視点」なぜ金融機関は、戦略の実行に齟齬をきたすような、長期借入金から短期借入金への切り替えを許すのか。それは、返済期限がこまめに到来する短期のほうが、企業に対してイニシアティブをとりやすいからである。逆に、短期から長期への切り替えにはなかなか応じてもらえないのが普通だ。したがって、キャッシュフローを生むまで相応の時間がかかるような設備投資資金を調達する際には、安易に「とりあえず短期であとから長期に切り…
納めすぎた税金を取り戻せる「国税不服申立制度」とは?
真下 和男
制度改正で使いやすくなった「国税不服申立制度」今回は、「国税不服申立制度」についてお話ししておきます。税務署の課税処分に納得できないときや、納税した額に不服があるときは、国に対して異議を唱え、不服申立てをすることができます。国税側の誤りが認められれば、課税額が修正されたり、納め過ぎた税金が戻ってきたりします。 ただし、「いざとなったら不服申立てをすればいい」という考え方ではなく、企業も税理士も不服申立てをしなくて済むように日頃から取り組…
効率的かつ効果的な「資金調達」の進め方とは?
佐藤 英志
金融機関が見るのは「資金使途」と「返済原資」意思決定した戦略を実行に移すにあたって、効率的かつ効果的に資金を調達することもCFOの重要な役割である。 資金調達には間接金融による調達(金融機関からの借入れ:デットファイナンス)と、直接金融による調達(資本市場からの調達:エクイティファイナンス)がある。間接金融、つまり金融機関借入れは、金融機関との間で金銭消費貸借契約書を締結するだけなので、企業にとって最もポピュラーであり、かつ手間暇のかから…
「納税」をする企業ほど資産が増えていく理由
真下 和男
納税を多くする会社は外からの信頼が厚くなるある程度の規模の会社になってくれば、節税ばかりを追求するのではなく、後者の「純資産重視」タイプに切り替えていくことを考えるべきだと思います。 これまで多くの企業のアドバイザーやコンサルタントをしてきた経験からいえるのは、過度に税金を怖がらないで、「法人税はコスト」と割り切った会社のほうが経営上もうまくいっている例が多いということです。 たとえば、こんな例がありました。ある中小規模の会社で、社長が…
新規事業参入における「CFO」の役割とは?
佐藤 英志
B/SとP/L作成によるシミュレーションがやはり有効同じ手法は新規事業への参入を判断する場合にも有効だ。会社が持続的に成長をしてく上で、既存事業の衰退リスクは常に意識していなければならない。現在の基幹事業に衰退リスクがあるのであれば、そのリスクをカバーするために、新規事業への参入も検討すべきだろう。最も参入しやすいのは、既存事業のノウハウや販路を活かせる事業であることは言うまでもない。販売計画が立てやすく、業界事情もわかっているので、将来の…
節税のために「赤字決算」を目指す場合の留意点とは?
真下 和男
法人税を節税できるかどうかで企業の運命が決まる!?企業が納めなくてはならない税金には11種類あります。 【法人が負担すべき税金】 ①法人税(国税)・・・法人の所得に対し、課税される税金。個人や個人事業主の所得税に相当する ②復興特別法人税(国税)・・・東日本大震災からの復興の財源のための税金。平成24年4月1日から平成27年まで施行。税額は法人税額の10% ③法人住民税(都道府県税・市区町村税)・・・地方自治体の住民サービスに対して、住民が負担す…
戦略意思決定における「CFO」の役割とは?
佐藤 英志
数年後のB/S、P/Lをシュミレーションできるか?それでは戦略意思決定に必要な管理会計とはどんなものなのか。事業部門ごとに貸借対照表(B/S)と損益計算書(P/L)を作ることは、その有効な方法論のひとつである。その事業部門が使用している資産をB/Sの左側に置き、その資産を調達した原資は借金だったのか、それとも自己資本だったのかで、右側の構成が変わる。その事業が生み出しているキャッシュフローは、借金を返済した上でもなおプラスになっているのか。これま…
税理士選びの失敗による消費税関連の「訴訟事例」とは?
真下 和男
「消費税」をめぐって税理士が訴えられる例は多い消費税を取り巻く様々な状況から自分の身を守るという意味で、会計実務を担うパートナー選びは重要です。パートナー選びを間違ったことで、痛い目を見た事業者がたくさんいます。 たとえば、株式会社日税連保険サービスが発行する「税理士職業賠償責任保険事故事例(2014年度版)」には、次のような事例が報告されています。適宜注釈を加えつつ抜粋して、3例を紹介します。 ●「消費税課税事業者選択届出書」の提出失…
最大限の経営成果を上げるための「戦略意思決定」とは?
佐藤 英志
全社で実行の意志を共有し、納得できる戦略なのか?最大限の経営成果を上げるために、会社としてどんな戦略で臨むのか。 戦略意思決定とは、最大限の利益を上げるために、企業がヒト、モノ、カネという3大経営資源を有効に配置し、実際に行動に移すための戦略を立て、会社としての意志を固めることを言う。 上場企業であれば、稼ごうとする利益が投資家へのリターンも含んだものであるということは大前提になる。当然、「戦略」は合理的なものでなければならないし、「実…
ROEから見た「ICU行き企業」の実例
佐藤 英志
破綻の原因となった受講料の一括前払いシステム英会話教室を展開していたノヴァは、NOVAうさぎを起用したCMで一般人にも知名度が高い。創立は1981年8月で、株式公開はその15年後の1996年11月だ。「駅前留学」のキャッチコピー通り、利便性が高い全国主要都市のターミナル駅の目の前に教室を設け、その数はピーク時には994に達した。だが、高額の受講料を一括前払いさせておきながら、予約が取れないなどの苦情が相次ぎ、解約・受講料の返金を巡るトラブルが多発してしまった…

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