金融資産と実物資産の「ハイブリッド」資産運用とは?

前回は、金融資産と「実物資産」を組み合わせて保有すべき理由を解説しました。今回も引き続き、金融資産と「実物資産」を組み合わせて行う資産運用について見ていきます。

金融資産が1000万円を超えたら、実物資産への投資を

2013年の夏に出版した『貯金が1000万円になったら資産運用を考えなさい』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)では、「金融資産1000万円までは、ネット証券を使って低コストのインデックスファンドを組み合わせて運用し、金融資産が1000万円を超えてきたら、実物資産への投資の研究を始めるべき」と提唱しました。これは私自身が実践してきた金融資産と実物資産、それぞれのメリットを上手に活用する手法です。

 

金融市場は、効率性が高い市場と言えます。このような市場においては、市場平均を狙ったインデックス運用によって平均点を確実に取りにいくのが合理的です。具体的には、信託報酬が年間1%以上かかるような高コストのアクティブファンドは使わずに、年間0.4〜0.6%のインデックスファンドを組み合わせて運用します。市場の成長を自分の資産が享受できるように、マーケット全体に幅広く資産を配分して、平均的な上昇率を取りにいく方法です。

 

 

投資信託の積立を使えば、今は資産があまりない人でも少しずつ残高を積み上げていくことができます。2005年に初版を刊行した『内藤忍の資産設計塾』(自由国民社)では、金融資産によるアセットアロケーション(資産配分)の重要性を指摘しましたが、標準的な資産配分方法として、下記図表のような比率を提案しています。

 

[図表]金融資産1000万円までのアセットアロケーション例

不動産市場は取引コストが高いが…

金融資産と比べて、不動産のような実物資産は、市場の効率性が低いと言えます。取引コストの高い市場なので、銘柄を調査して吟味し、長期運用するという観点から見えてくる市場の「歪み」と、そこから生じる割安な投資対象を見つけていくことに価値があるのです。金融資産1000万円を超えたら考えるべき投資対象です。

 

 

マネー雑誌を見るといまだに、株式の銘柄選択や投資のタイミングのことばかり書いてあります。確かに「これからの注目銘柄100」「年末の日経平均はいくら?」といった記事を読むのは楽しいものです。しかし、そんな情報を使って、長期で資産は殖えるのでしょうか? 私は、時間をかけても報われない投資をするぐらいなら、その時間を自分のやりたい別のことに使ったほうがいいと思っています。

本連載は、2014年4月25日刊行の書籍『究極の海外不動産投資』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。
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連載海外不動産投資を活用した資産形成&資産防衛のススメ

株式会社資産デザイン研究所 代表取締役

1986年、東京大学経済学部卒。MITスローン・スクール・オブ・マネジメント卒(MBA)。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の立ち上げに参加。2013年に株式会社資産デザイン研究所を設立し、代表取締役社長に就任。自らも投資家として活動する一方、資産運用に関する講演、セミナー、執筆活動など多方面で活躍する。また、一般社団法人海外資産運用教育協会の代表理事として、資産運用の重要性を広めるべく、人材育成にも力を入れている。主な著書に、シリーズ累計12万部を超える『〔第3版〕内藤忍の資産設計塾』(自由国民社)の他、『内藤忍 お金の話をしませんか?』(日経BP社)、『60歳までに1億円つくる術』(幻冬舎)などがある。
1996年から続く、公式個人ブログ「Shinoby’s World」は、毎日更新。毎週金曜日には「資産デザイン研究所メール」(無料)で、資産運用に関する最新情報を配信中。

著者紹介

究極の海外不動産投資

究極の海外不動産投資

内藤 忍+GTAC

幻冬舎メディアコンサルティング

海外不動産投資の最大の魅力は、海外の国や地域が持つ「成長力」に投資できること。とはいえ、やみくもに投資を行っても利益は得られません。目的に合った投資先に、適切な方法で投資することこそが「究極の海外不動産投資」な…

日本×世界で富を築く グローバル不動産投資

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内藤 忍

幻冬舎メディアコンサルティング

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